セブン銀行ATMを活用し、口座情報なしで企業から個人への送金を可能にする「ATM受取」をはじめ、「ATM集金」「売上金入金サービス」「リアルタイム振込サービス」といった法人向けサービスを提供している株式会社セブン・ペイメントサービス。
2022年より本格的にWebマーケティングを実施することになり、ナイルをパートナーとしてお取り組みがスタートしました。
ナイルでは、SEOとコンバージョン改善、事例インタビューを中心としたコンテンツ制作を実施し、自然検索流入数だけでなく、資料ダウンロード数や問い合わせといったコンバージョン数も順調に伸長しています。
<お知らせ>
ナイルでは、事例ページをご覧の方向けの無料相談会、壁打ち会を実施しております。
ご相談の背景等をお伝えいただくことで、最適な非公開事例のご案内も可能です。
お悩みや課題が明確でない、ふわっとした内容に思えるご相談でも大丈夫です。
押し売りや手抜きはありませんので、お気軽にご活用ください。
目次
・それまでリスティング広告は実施していたが、Webマーケティングの知見があるメンバーがいない中で行っていた。
・Webサイトへの流入が少なく、Webからのリード獲得がほぼできていなかった。
2022年7月~
お客様にご提案し、実施した施策を紹介します。
まずは「ATM受取」サービスにフォーカスし、主にサービスページの改修を実施しています。
ページ内にサービスの魅力を訴求する文言やコンテンツが不足していたため、ワイヤーフレームを作成して改修案をご提示。
他送金サービスとの比較表などを追加したり、返金やキャッシュバックなど利用用途ごとの活用方法を紹介するページを作ったりするなど、ユーザーが欲しいであろう情報を拡充しています。
「ATM受取」サービスの魅力を訴求するコンテンツの一環として、利用シーンをイメージしやすいように、10社以上の導入事例インタビュー記事を制作。
取材・撮影から執筆、校正まで、ナイルが担当しています。
各ページのtitleやdescription、hタグなどを調整。
「セブン・ペイメントサービス」という社名や「ATM受取」などのサービス名で検索した際に上位表示されるよう、指名検索対策を行いました。
リスティング広告において、Google広告のアカウント設計からナイルで実施。
基本的なキャンペーン・広告グループ設計や、予算設定など行い、日々の運用もナイルで行いました。
その後、運用に関するアドバイスや壁打ちを行いつつ、徐々にお客様自身で運用いただけるようにし、現在は定期的にミーティングを実施しながら、運用におけるご相談を承っています。
当初からサービス紹介資料はあったものの、メールアドレスなどの情報を記入せずにダウンロードできる状態だったため、企業情報を取得する仕組みにしてリード獲得につながる仕組みに。
その上で、グローバルナビゲーションやサービスページ、利用用途ごとの活用方法ページなどに資料ダウンロードや問い合わせCTAを設置。
資料ダウンロードを促すポップアップバナーも提案しています。
・自然検索流入数が約2倍増加
・問い合わせコンバージョン数が約2倍増加
お取引開始前(2022年前半)と比較すると、2024年10月現在で自然検索流入数が約2倍増になっています。
自然検索流入数の推移(2022年3月~2024年10月)
お問い合わせ数は、特に2023年後半以降の伸びが顕著に。
また、お取り組み開始後に計測を開始した、リード獲得につながる資料ダウンロード数も順調に伸長しています。
問い合わせ数、資料ダウンロード数の推移(2022年8月~2024年10月)
株式会社セブン・ペイメントサービスの営業部長・三浦雅寛氏とマーケティング担当・佐藤澪氏、そしてナイルから本プロジェクトを担当する早川晃輔、守田奈々に、お取り組みの内容について話を聞きました。
――弊社とのプロジェクトを開始するにあたって、どのような課題をお持ちだったのでしょうか。
株式会社セブン・ペイメントサービス 三浦雅寛氏(以下、三浦):2021年7月にホームページをリニューアルし、翌8月にはリスティング広告を開始したのですが、実はそうした取り組みをWebマーケティングの知見を持つメンバーがいない中で行っていました。
そのため、効果的な対策や運用、分析ができていない状況が続いていたんです。
特にSEOが実施できておらず、弊社のWebサイトへの流入が非常に少ないというのが課題となっていました。
株式会社セブン・ペイメントサービス 三浦雅寛氏
――SEOのコンサルティング会社をお探しになっていたときは、ほかにも何社か候補があったかと思いますが、ナイルにご依頼いただいた決め手をお聞かせください。
三浦:弊社はWebマーケティングをやったことがないメンバーしかいなかったこともあり、コストをかけてでも信頼できるところにお願いしたいという思いがあったんです。
ナイルさんはWebマーケティング支援における歴史が長く、創業以来蓄積されたノウハウ、中でもBtoB企業や金融機関への支援実績が豊富である点が決め手の一つでした。
さらに、運用体制もナイルの社員の方が担当されるとのことで安心感があり、5社ほどお話を聞いた中でナイルさんにお願いすることになりました。
――そうだったんですね、ありがとうございます!では、ナイルではどのような施策をご提案したのか、教えてください。
ナイル株式会社 早川晃輔(以下、早川):最初にセブン・ペイメントサービス様からお話を伺った際、「ATM受取」というサービスが、さまざまなお客様の課題を解決できる非常に良いサービスだという印象を受けたんです。
にもかかわらず、サイト上にその魅力を訴求する文言やコンテンツがほとんどなく、料金体系といった情報も十分でなかったため、まずはサイト上にユーザーが欲しいであろう情報を拡充させることを念頭に置いた施策をご提案しました。
ナイル 早川晃輔
――「ATM受取」がどういうものかを知ってもらうところに重点を置いたんですね。
早川:そうですね。目に見える部分でのサイトの改修に加えて、SEO、コンバージョン改善といった側面からのアプローチを同時にご提案しました。
まずは、ATM受取のサービスページをメインに改修を行っています。
具体的には、ATM受取のサービス内容を紹介する動画のサムネイルや、配置する場所を調整しました。
また、ATM受取を使った場合のメリットをテキストでしか紹介されていなかったので、振込や現金書留・為替といったほかの送金サービスと比較した表を新しく作成するなど、ユーザーにサービスの魅力が伝わりやすい形に変更しています。
「ATM受取」サービスページに追加した他送金サービスとの比較表。
そして、返金やキャッシュバックなどATM受取の利用用途ごとの活用方法を紹介するページを新たに作ることで、より利用するメリットがイメージしやすいようにしました。
「ATM受取」サービスページから、利用用途ごとの活用方法を紹介したページに遷移する形に。
――導入事例のインタビュー記事も、ATM受取を利用するメリットがイメージしやすくなりましたよね。
早川:そうですね。最初にセブン・ペイメントサービス様へヒアリングした時点で、ATM受取が活用できる業種や利用シーンは無数にあると感じたんです。
そこで、これも利用用途ごとの活用方法ページと同じように、実際に導入している企業様に取材した事例コンテンツも作ることで、より活用するイメージの解像度が上がると思いました。
――事例インタビュー記事の制作もナイルで行っていますが、コンテンツの制作フローや品質の面でご満足いただけていますでしょうか?
株式会社セブン・ペイメントサービス 佐藤澪氏(以下、佐藤):はい。納品いただいた原稿に大きな修正などが発生することもありません。
弊社のサービスは「BtoC送金」というニッチなサービスですので、コンテンツ制作においては訴求ポイントがわからない面もあったのですが、弊社のサービスをよく理解した上で訴求ポイントをピックアップしていただいています。
記事を自社で制作しようとすると、工数が取られるだけでなく、どうしても身内の視点に偏ってしまい、お客様が求めている情報が抜けてしまうこともありますので、そういった意味でも非常に助かっています。
株式会社セブン・ペイメントサービス 佐藤澪氏
――SEOに関してはどんな施策を実施したのでしょうか?
早川:まずは指名検索に重きを置いた対策を行いました。
各ページの内容を確認し、そのページ内容を的確に表したタイトルの文言を調整しています。
その際、しっかりと社名や「ATM受取」などのサービス名も記載するようにしました。
また、セブン・ペインメントサービス様で運用していたリスティング広告についても、それまでの運用の見直しを踏まえて、ナイルで設計しています。
手順としては、お問い合わせや資料請求などのコンバージョンに直結するようなキーワードをメインに、キャンペーンや広告グループ設計を行いました。
当初の運用はナイルで行いつつ、広告アカウントはセブン・ペイメントサービス様にも共有し、その後、徐々にセブン・ペイメントサービス様に運用を引き継いでいます。
その後も、必要に応じて運用に関するご相談にのっている形です。
――コンバージョン改善ではどのようなことを行ったかも教えてください。
ナイル株式会社 守田奈々(以下、守田):当初、サービスを使いたいユーザーの受け皿となるのが「問い合わせ」しかない状況でしたので、リード獲得チャネルとして資料ダウンロードをご提案しました。
元々セブン・ペイメントサービス様でダウンロード可能な資料はご用意されていたのですが、メールアドレスや電話番号などのユーザー情報を登録しなくてもダウンロードできる形式だったんです。
それですと、セブン・ペイメントサービス様にとってのメリットがほとんどない状態でしたので、ユーザーの情報が取得できるようなフォームを設けていただくようにしました。
ナイル 守田奈々
――なるほど、資料ダウンロードをきちんとリード獲得につながるようにしたんですね。
守田:そうですね。それを踏まえて、資料ダウンロードを促すポップアップバナーを設置いただいて、サービスページや利用用途別のページなどにも資料ダウンロードの導線を置いて、コンバージョンの計測を始めました。
――弊社からさまざまなご提案をさせていただき、セブン・ペイメントサービス様に実装いただく作業が発生しているものもありますが、それらについては無理のない範囲でのご提案だったでしょうか?
佐藤:無理がないどころか、非常にありがたいご提案ばかりでした。
三浦:Webマーケティング初心者の我々はどこから手を付ければいいのかもわからない状態でしたので、さまざまな角度、手法によるご提案はとても助かっています。
――一通り施策を行って、具体的にどういった成果が出ているのかを聞かせてください。
早川:SEOでいうと、自然検索流入数に関しては、お取り組みする前と直近(2024年12月)を比較すると約2倍になっています。
その内訳としては、「セブン・ペイメントサービス」や「ATM受取」のほか、業種との掛け合わせなど新たに制作したページに対応するキーワードでの流入が見られ、満遍なく増えているかなという印象です。
守田:問い合わせの件数は、お取り組み開始前と比べて倍程度に伸長していますし、資料ダウンロードも順調に増えています。
――セブン・ペイメントサービス様ではこうした成果をどのように見ていらっしゃいますか?
佐藤:私がマーケティング担当になったのが2023年5月なのですが、その頃の数字と比較しても伸びていますし、Webからの問い合わせから商談、成約につながるケースも増えていますので、十分な成果を得られています。
毎月SEO/コンバージョン分析レポートと共に、改善案もいただいているのですが、ご提案のとおりに改善を実施した翌月は、クリック数やコンバージョン数共に増加するんです。
三浦:先ほど早川さんがおっしゃってくださったように、我々も弊社のサービスに対して当初からものすごく自信を持っています。
しかし、SEOコンサルティングの導入を検討し始めた当時は、Web経由での問い合わせが週に1件来たら「すごい!」とみんなで喜ぶような状況でした。
当時行っていた営業は、さまざまな企業様に担当者がひたすらDMを送ってアプローチするという方法のみ。
極めて非効率であることはわかっていたので、そこをなんとか改善したかったんです。
Webからの問い合わせや商談が少ないのは、我々のサービスがまだ広く知られていないからで、存在を周知させることができれば一定の成果が出るはずだと。
そこで、ナイルさんのご協力もあって順調にリードが増えている結果、今では営業担当者がDMを送ってアプローチすることは一切なくなりました。
その分、本来の営業活動に注力できているのも、大きな成果だと思っています。
早川:それはすごくうれしいお言葉ですね。
守田:セブン・ペイメントサービス様は、細かいところのご提案だったり、ちょっと難しいかもしれないと思ったりするご提案も、一旦すべて受け止めてくださるほか、実装の際にはスピーディーにご対応いただけます。
できる・できないは別にして、弊社からはWebマーケティングの観点でやったほうがいい施策はすべてお出ししますし、それに対してセブン・ペイメントサービス様も、実装が難しいものはストレートに難しいと言ってくださる――そういう忖度のないやりとりをさせていただけているのも、成果が早く出た理由の一つになっているのかもしれません。
佐藤:確かに、ご提案いただいた内容を実現するのが難しい場合もあるのですが、逆にこちらから「こういうところだったら可能です」とお伝えすると、すぐに調整してくださって、臨機応変にご対応いただけるので助かっています。
また、新規施策を検討するにしても、最初からコンサルタントの知見を得ることができるので、検討から決定までをスムーズに行うことができています。
――施策のほかにも、セブン・ペイメントサービス様の社員の方向けに、SEOとCRO(コンバージョン率最適化)についての研修を行っているんですね。
早川:お取り組み開始直後に一度研修を実施して、その後担当者が佐藤さんに変わられた際に、改めてWebマーケティングの知識を0(ゼロ)からインプットしたいとご依頼いただき、2回目の開催に至った感じです。
三浦:前任者が異動となり、新たに佐藤ともう1人が加わったのですが、2人はマーケティング業務に携わったことがなかったため、ナイルさんに研修をお願いしました。
――研修を行って、業務において役立っていることはありますか?
佐藤:いろいろな面で勉強になりました。
SEOはもちろんなのですが、特に分析の部分では大変助かりました。
というのも、三浦がお伝えした通り、私自身はそのタイミングで初めてマーケティング業務に携わることになったので、CROという言葉すら知らないような状態だったんです。
専門書やネットなどでは学んでいたものの、研修を受けたことで知見を深めることができました。
とはいえ、実際に運用してみると、どうしてもわからない部分が大なり小なり出てきます。
そんなときも、ナイルさんに相談すると即座にレスポンスをいただけて不明な点が解消できますし、運用できない部分に関しては、運用ないし確認をお願いできます。
こちらが不足している部分を補っていただけているので、非常にありがたいですね。
――お役に立てているようで、こちらもうれしいです!最後に、セブン・ペイメントサービス様が今後のマーケティングにおいて注力していきたいことや、ナイルに期待することなどがありましたら教えてください。
三浦:これまでは、ATM受取サービスを中心に改善を行っておりましたが、今後は他サービスも含めてWebサイト全体の改善を検討しています。
さらに、Webマーケティング以外の分野で、DMや展示会の運用といったことも考えていけたらと思っていますので、双方でご支援いただけるとうれしいです。
――ナイルとしては今後のご支援について、どのようなことを考えていますか?
早川:このプロジェクトを始めたときから思っていたのですが、セブン・ペイメントサービスさんが手掛けられているサービスって、すべて素晴らしいんですよね。
私たちとしても、これらのサービスをとにかく世に広めたいという思いで取り組んでいます。
ATM受取に続いて、現在は「ATM集金」というサービスを広めるための施策を行っていますが、今後もセブン・ペイメントサービス様で展開されるサービスに関しては全力で支援させていただきたいです。
我々はSEOメインでご依頼いただいていますが、実際、セブン・ペイメントサービス様に関してはSEOに限らなくてもいいのかなと。
それこそ、先ほど三浦さんがおっしゃっていたようなDMや展示会など、いろいろなマーケティングの手法があると思いますので、さまざまな角度からサポートさせていただけたらと考えています。
三浦:ありがとうございます。
我々もスピード感を持って新しいサービスを積極的に展開していきたいと思っているので、これまでと同様にサービスの認知を広める施策のご提案を含めて、引き続きサポートをお願いできたらと思います。
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最後に
ナイルは成果を追求するのはもちろん、「会社ごとの事情を理解したプロジェクトの伴走者であること」を心掛けております。
「プロの知見を活かしオウンドメディアを運営したい」「自社だけではリソースが足りない」という課題をお持ちの方は、こちらよりお気軽にお問い合わせください。
さまざまな事例をもとに、貴社に最適なお取り組みをご提案します。
この案件・類似案件を担当したメンバー
早川 晃輔(はやかわ こうすけ)
この案件・類似案件を担当したメンバー
守田 奈々(もりた なな)
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