ウォンテッドリー様事例：カテゴリページへの流入強化を目的とした改善で、短期間で2倍の検索トラフィック改善を実現。

ウォンテッドリー株式会社様の運営サイトであるソーシャルリクルーティングサービス「Wantedly」は、「求人×ソーシャル」という新しい形態で、「誰と働くか」を軸として企業と人が結びつく求人媒体です。

独自の情報を豊富に保有し、ソーシャルメディア上でも既に多くの露出を実現している影響力の高い求人サイトですが、集客の大半はFacebookを経由したものです。検索経由でのトラフィックは大半が指名検索（サイト名や社長名を含む検索）でしたので、求人サイトで一般的に最重要とされる検索結果上ではポジションにまだまだ改善の余地がありました。

しかし、サイトのコンセプトや集客イメージが従来の典型的な求人検索サイトとは大きく異なるため、その中でどれだけ検索エンジンにこのサイトの価値を正しく伝えられよう工夫できるか？が今回の改善の大きな課題でした。

短期間の改善プロジェクトの中で、主に以下のような課題に着目しました。

• 求人カテゴリなど、主要な検索流入口となるページが存在しないものが多い
• ソーシャルメディアを起点として多くのリンクを獲得できているものの、サイト内の重要なページにその価値を受け渡せていない

もともとソーシャルメディアを起点としたマーケティングを行っているサイトですので、細かなSEO要件よりもそちらを優先してサイトを展開されていました。そうしたサイトコンセプト上のプライオリティも考慮しつつ、実現可能な範囲で上記のような課題を改善していくことが求められました。

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まずは、Facebookなどのソーシャルメディアを経由したユーザーのための回遊導線とは別に、検索経由でサイトに訪れるユーザーのための流入口となるページを作成することが必要と考えました。

一般的な求人検索サイトでは、「職種名＋求人」といった検索が主要な検索流入語となり、そうした検索ユーザーがサイト内の条件にあった求人検索結果に着地するようにサイトの設計をされることが一般的です。

しかし、ウォンテッドリー様の場合、主要な流入経路はFacebookをはじめとするソーシャルメディアであって、流入の起点となるのはあくまで企業の求人募集ページとなりますので、その後のサイト回遊の主要導線も一般的な求人サイトとは異なります。

従って、従来の求人サイトによく見られる汎用的なSEOのための改善を行おうとすると、そうしたユーザーの回遊導線に影響が出てユーザーエクスペリエンスを悪化させる懸念があったため、今回は新規で検索流入口となるページの作成をご提案し、実装しました。

それに続いて、既にリンクを獲得しているページ及びそれらのページに構造的に近い位置関係にあるページからの内部リンクを集めることで、新規で作成した検索流入用ページにリンクの評価が受け渡されやすくなるように再設計を行いました。

社内のエンジニアの方と直接やり取りを進められましたので、実装作業はサイト運営に支障がでない範囲でスムーズに進めて頂くことができました。

今回ご依頼頂いた経緯について教えてください。

Wantedlyでは、ソーシャルメディアを中心に広く露出し、サイトの情報も豊富であるにも関わらず、もともと検索流入を主要なマーケティングチャネルとしてこなかったため、サイトコンテンツが増えていくにつれ、それを検索経由のトラフィックに活かせていない機会損失が大きいのではないかと感じ、今回ご相談させて頂きました。

サービスや結果について感想を教えてください。

サイトの特性を理解し、ソーシャル経由のマーケティングを損ねないように、というスタンスでご提案頂いたのが大変有難かったです。成果としては、サイトの改修からまだ日が浅く、今後も数字は変わり続けるとは思いますが、改修後2か月の時点でTOP以外のオーガニック流入が1.7倍～2倍までに改善していることがわかります。まだまだ改修するポイントが残っているので、そちらも順次進めていきたい。

また、改修の結果として、企業紹介ページへの流入が更に増えたことにより、そこからどうユーザーに回遊して募集ページを見てもらうかという課題がでてきましたので、引き続きサイトの改善は行っていきます。

今後について教えてください。

SEOについては、今回のコンサルティングを通じて社内に知見が溜められたため、引き続き既存のコンテンツをうまく検索結果に反映できるように設計やチューニングを行っていきたいと思います。

冒頭でもお伝えしましたが、今回のコンサルティングを担当して頂いた實川さんが、よくある型にはまったSEOの話ではなく、サイトについてきちんと理解して頂いた上で、私たちのコンセプトに沿った形で提案してくれたのが嬉しかったです。今後もなにかあれば是非よろしくお願いします。