SEO対策のやりすぎも対象に?ペナルティのチェック・解除方法と原因を解説
※本記事は、2020年公開当時の情報を基にした記事です。
SEO対策を行うことで、Googleからペナルティを受けてしまうケースもあります。ペナルティを受けるリスクのないSEOを意識すべきですが、Googleから課せられるペナルティにはどのような種類があるのか、その内容や解除方法について解説します。
ウェブサイトのパフォーマンス向上に役立つSEOですが、行きすぎた対策を行うと、Googleからペナルティを受けてしまうケースもあります。なるべくペナルティを受けるリスクのないSEOを意識すべきですが、もしペナルティを課せられたときのために、解除の手順を押さえておくことも大切です。
そこで今回は、Googleから課せられるペナルティにはどのような種類があるのか、その内容や解除方法について解説します。
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目次
ペナルティの原因と種類
Googleの公開している「ウェブマスター向けガイドライン」に違反しているなど、誤ったSEO対策をとっていると、Googleからペナルティを受けるリスクが高くなります。ペナルティを受けたサイトやページは順位が下落したり、最悪の場合インデックス削除されてしまったりするため、SEOはGoogleのガイドラインをもとに慎重に実施しなくてはなりません。
また、コンテンツやリンクの質が低いことでも、ペナルティを受けやすくなります。コンテンツの内容が薄かったり、ほかサイトのコピーコンテンツを掲載していたりするサイトは、特にペナルティの対象となる可能性が高いです。またリンクについても、SEO目的の不自然な被リンクが設置されていたり、リンク先のページの質が低かったりすると、ペナルティ対象になりやすいため注意しましょう。
こうしたSEO対策が原因となって課せられるペナルティは、「手動ペナルティ」と「自動ペナルティ」の2つに分けられます。ペナルティの種類によって、受けた場合の順位への影響や対処法が変わってくるため、ここで確認しておきましょう。
手動ペナルティ
Googleの担当者が、実際にサイトを見たときに手動で課せられるペナルティです。担当者から見て、Googleのガイドラインに違反している手法をとっているサイトを判断されると、手動ペナルティが課せられます。この場合、順位が圏外にまで下落してしまったりインデックス削除されてしまったりと、ペナルティの内容も厳しいケースが多いです。
自動ペナルティ
Googleのアルゴリズムによって、自動的に課せられるペナルティです。自動ペナルティの内容は、手動ペナルティほど厳しくはないという特徴があります。順位はもちろん落ちますが、突然圏外まで下がったり、インデックスが削除されてしまったりすることはほとんどありません。
ペナルティを確認する方法
ペナルティの種類によって、ペナルティを受けているかどうかの確認方法は異なります。
手動ペナルティの確認方法
手動ペナルティを課せられた場合、Google Search Consoleから通知が届きます。また、Google Search Consoleの「手動による対策レポート」ページからも、ペナルティを受けている場合はメッセージを確認することができます。通知内容はGoogleのガイドラインに違反している部分によって異なります。
自動ペナルティの場合
自動ペナルティの場合は、ペナルティを受けたという通知は届きません。Search Consoleの「手動による対策」ページにもメッセージは表示されないため、ペナルティを受けているかどうか、確実に判断することは難しいです。そのため「急にサイトの順位が落ちた」といったことが、自動ペナルティを受けていると知るきっかけになりがちです。このような場合はGoogleから自動ペナルティを課せられた可能性もあると考えて、サイトに修正すべき点がないか確認してみましょう。
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ペナルティを解除する方法
ここからは、ペナルティ解除の手順を見ていきましょう。
ガイドライン違反がないかコンテンツを見直す
Googleのガイドラインに違反していないかをチェックする際は、「ブラックハットSEO」の手法を用いていないかどうかを確認してみましょう。
ブラックハットSEOとホワイトハットSEOの違い
SEO対策には、「ブラックハット」と「ホワイトハット」という2つの手法があります。ブラックハットはGoogleのガイドラインに違反する不正なSEO手法で、ホワイトハットはガイドラインに準拠しており、ユーザビリティも重視したサイト設計を行う手法です。
ペナルティを避けるためにもホワイトハットSEOの手法が◎
たとえブラックハットSEOでサイト順位が上がったとしても一時的なものに過ぎず、最終的にはGoogleからペナルティを受けるリスクが高いです。ペナルティのリスクをできる限りなくすためにも、ホワイトハットSEOに基づいたサイト設計やコンテンツ内容となるように見直す必要があります。
過去にコンテンツを買っていないか確認する
過去のSEO対策で、SEO業者などからコンテンツを買っていないかどうかもチェックしましょう。
例えば、被リンク数を増やすためにリンクを購入した場合、たしかに順位が上がることもありますが、このような質の低いリンクは、ペナルティを受けると解除まで長い時間がかかりがちです。
外部リンクとは?質の悪い被リンクの事例とペナルティのリスクについて|SEO基礎知識[ナイルのSEO相談室]
・不自然なリンクもペナルティ対象に
かつては、業者からリンクを買うという手法でもSEO効果が得られました。しかし、2012年に実施されたGoogleのペンギン・アップデート以降は、業者などによる不自然なリンクをはじめとした質の低い被リンクはペナルティ対象となり、サイト順位も大きく下落するようになったのです。
・外部リンク精査の方法
業者からリンクを買っている場合や、「自社サイトは大丈夫だろうか」と不安になったときは、外部リンク精査をおこなって、ペナルティ対象となる被リンクかどうかをチェックすることをおすすめします。
外部リンク精査では、おもにリンク元のページタイトルやアンカーテキストをチェックしましょう。タイトルやアンカーテキストが自社コンテンツと関係ないものだったり、あからさまにSEO目的の文言になっていたりする場合は、その被リンクは外すべきといえます。
手動ペナルティの場合は警告の内容を直す
手動ペナルティを受けた場合は、通知で警告を受けた箇所の内容を修正および改善して、Google Search Consoleから「再審査リクエスト」を送信します。その後、審査に通ればペナルティが解除されますが、下落した順位が完全に元通り回復するとは限りません。
なお、ペナルティ解除はペナルティ対象となった不正内容に応じて難易度が異なり、再審査リクエストを何度か送っても、解除されないケースもあります。
解除に失敗した場合、次のようなメッセージが返信されてきます。
このような返信が来てしまった場合は、再度ペナルティ対象部分を改善して、再審査リクエストを送りましょう。ペナルティが解除されるまで、この手順を繰り返します。
ペナルティ解除に成功すれば、次のような返信が届きます。
自動ペナルティの場合はクローラーの巡回を待つ
修正すべき部分が明確で、再審査リクエストも遅れる手動ペナルティに対して、自動ペナルティはスムーズな解除は難しいです。これは、ペナルティ対象と思われる箇所を修正・改善したら、Googleのクローラーによるサイト巡回を待つ必要があるためです。クローラー巡回後にアルゴリズムによる再処理がおこなわれることで、ペナルティが自動的に解除される、という流れとなります。
SEO対策のやりすぎはペナルティ対象になる?
SEO対策に力を注いでいる企業の場合、SEOのやりすぎはペナルティのリスクも高いのでは、と不安に思うかもしれません。
ペナルティのリスクが高いSEO手法を避けることが大前提
まず大前提として、Googleから不正と捉えられるようなSEO対策は講じないことが重要です。そのためにも、Googleの公開するガイドラインに必ず目を通した上で、ホワイトハットSEOの手法をとりつつ、慎重にSEO対策を実施する必要があります。
「過去にコンテンツを買っていないか確認する」でも述べたように、業者からリンクを買うといった行為もペナルティ対象となるため、避けましょう。
ユーザビリティの向上を意識したサイトづくりを
ポイントは、SEOを意識しすぎたサイト設計やコンテンツづくりをするよりも、ユーザビリティの向上を重視するということです。上位表示を過度に意識したSEOは、知らぬ間にペナルティ対象となる手法をとってしまう可能性もあります。ユーザーのニーズを踏まえて、有益な情報を提供したり閲覧しやすいサイト設計にしたりすることで、ペナルティのリスクを抑えつつSEO効果を期待できるでしょう。
ペナルティに関してよくあるQ&A
ここでは最後に、Googleからのペナルティに関して寄せられがちな3つの質問と、その回答をまとめました。
不自然リンクペナルティ・再審査リクエスト絡みの質問を20個集めて汎用的かつ無難なQ&A集を作ってみた|ナイルのSEO相談室
不自然リンクとして外す必要があるリンクの見分け方は?
ペナルティを受けるリスクの高いリンクは、「SEOだけを目的に設置された」ものと考えましょう。リンクの内容によっては、SEO目的のリンクだとしてもペナルティ対象とならないケースもあります。しかし、ペナルティのリスクをできる限りなくすためには、内容を問わずSEO目的のリンクはすべて外す必要があります。
順位が下がっていなくても放置はNG?
ペナルティの通知が来てもしばらく検索結果の順位は下がらない、というケースもあります。その場合、修正して再審査リクエストを送信すべきか迷う方もいるかもしれません。
しかし、たとえしばらく順位が下落しなくても、ペナルティを受けたページはそのうち順位が下落する傾向にあります。ペナルティを受けた状態で放置すると、最終的には何かしらの悪影響が出るという認識でいたほうがいいでしょう。特に企業サイトの場合、ペナルティを放置することはおすすめできません。
ペナルティ解除からどのくらいで順位は戻るの?
ペナルティ解除後の順位の変化については一概にはいえず、状況によって異なります。目安としては、ペナルティ解除の通知を受け取って1~3週間ほどで回復の動きが見られるでしょう。
以下のように、ペナルティ解除から1週間ほどで順位が回復するケースがあります。
これらのグラフの動きを見てもわかるように、順位は回復する可能性はあります。
ただし注意したいのは、ペナルティを解除しても、必ずしもペナルティを受ける前と同じ順位まで回復するとは限らない、ということです。特に、不自然リンクに特化したSEOを実施していたサイトの場合、ペナルティ解除のためにリンクをすべて外すこととなるため、以前のリンク効果で獲得していた順位に戻ることは難しいでしょう。
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定期的なペナルティチェックをしましょう
ガイドラインに準拠したSEOを実施することは大切ですが、意図せずにペナルティ対象となる手法をとってしまうケースもあります。いち早くペナルティに気づき解除するためにも、Google Search Consoleを登録することはもちろん、ツールを使ってキーワードごとの順位やアクセス状況、コンバージョンの変化を確認するなど、定期的なペナルティチェックを欠かさないようにすることが大切です。
ペナルティに気づいたら、速やかに対象となる箇所とその原因を特定した上で修正・改善して、スムーズに解除できるようにしましょう。
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