スマートフォンの電話コンバージョンを取得!リスティング広告とGoogleアナリティクスのイベント設定方法
※本記事は、2015年公開当時の情報を基にした記事です。
Webサイトの最終的なゴールはPVではなく、売上やお問い合わせという方も多いのではないでしょうか。リスティング広告を出稿していますと電話コンバージョンの測定は提供されているのですが、その設定が意外に面倒という声を聞きます。
本記事では、電話コンバージョンの設定方法について、解説します。
本記事はユニバーサル アナリティクス(UA)の情報です。UAは2023年7月1日をもって利用できなります。
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目次
電話コンバージョンとは
とくにスマホサイトなどでは、クリックで電話をかけるというタグを仕込むことがあります。タグに以下のように記述するだけで、タップから簡単にコールすることができます。
<a href="tel:000-0000-0000">電話をかける</a>
ただ、実際の通話内容を聞いてコンバージョンを計測する、ということは出来ません。ですので、一般的には電話をかけるタップ(クリック)をゴールとしてコンバージョン設定します。これを電話コンバージョンといいます。
タグを使って、タップを検知させ、そこでコンバージョンタグを発動させることになります。
一般的なコンバージョンの設定
一般的なコンバージョンの場合、ゴールとなるページにコンバージョンタグを貼り付ければOKです。そのページが閲覧(=ゴール)されたならばコンバージョンタグが発動となります。
いっぽう、電話コンバージョンの場合は、タップ(クリック)をコンバージョンと設定して便宜上のコンバージョンとして割り当てるのです。
ですので、以下のような特徴は理解しなければなりません。
- メリット:一般的なフォームでのゴールとともにコンバージョンの選択肢を増やせるためCPA向上が期待できる。
- デメリット:かけ間違いや、通話内容次第ではコンバージョンと呼べない場合などがある。
このようなメリット・デメリットはありますが、今後スマホトラフィックが増えていくなかでは、ぜひとも設定しておきましょう。
電話コンバージョン設定のおもな流れ
電話コンバージョン設定のおもな流れは以下のとおりです。
広告流入の場合
- 電話コンバージョンタグを発行
- タグにクリック検知の設定
- クリックでコンバージョンタグを稼働
非広告流入の場合
- タグにクリック検知の設定
- Googleアナリティクスでイベントをコンバージョン計測
広告流入については、AdWordsとYahoo!プロモーション広告について述べます。また広告流入と非広告流入共通で、タグマネージャー利用と直接記述とがあります。それぞれ解説しましょう。
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広告流入の場合:電話コンバージョンタグの発行
Google AdWordsの場合
AdWordsにログインし、運用ツール>コンバージョントラッキングを選びます。コンバージョンの発生元を「コール数」とします。
電話発信コンバージョンで「モバイルサイトでの電話番号クリック」とします。すると、コンバージョンタグが発行されます。これを控えておきましょう。
Yahoo!プロモーション広告の場合
Yahoo!プロモーション広告にログインし、ツール>コンバージョン設定>コンバージョン測定の新規設定 を選びます。
コンバージョンの内容を画面にしたがって入力しますと、最後にコンバージョンタグが発行されます。
これらのコンバージョンタグが、ユーザーのタップ(クリック)で発動してくれれば良いわけです。
広告流入の場合・非広告流入の場合共通:クリック検知を仕込む
タグに直接書く場合
前述の<A>タグに直接、電話コンバージョンを仕込む場合は以下のように記述します。AdWordsとYahoo!プロモーション広告の両方で発動させるためには、続けて記述すればOKです。
onClick="javascript:goog_report_conversion('tel:000-0000-0000');yahoo_report_conversion(undefined);return false;"
Googleタグマネージャー(GTM)を使う場合
Googleタグマネージャー(GTM)を使う場合には、電話クリックでコンバージョンタグを発動させるようなタグとトリガーを設定します。
まず、変数でページURLとクリックURLが検知できるようにします。変数メニューから、Page URLとClick URLにチェックします。
変数をあらかじめ設定した上で、クリック検知をさせるトリガーを仕込みます。トリガー>クリック>リンクのみ を選び、続行します。
その上で、有効化のタイミングに「PageURL」「正規表現に一致」「.*」とします。さらに、配信するタイミングは、「ClickURL」「含む」「tel:」 とします。
これで、クリック検知のタグはすべてのページ(正規表現で.*はすべてのという意味)でまずは有効化され、そして、クリックのURLに電話をかけるtel: が含まれていれば、トリガー発動となるわけです。
広告流入の場合:コンバージョンタグを組み込む
広告計測の場合クリック後にコンバージョンタグが稼働する必要があります。あらかじめゴールとなるページのソースに組み込んでおくか、タグマネージャで稼働させます。
Googleタグマネージャでは、カスタムHTMLに電話コンバージョンを貼り付け、その発火(稼働)させるタイミングを、前述のトリガーにします。これで、電話番号を含むリンクのクリックでコンバージョンタグが発動することになります。
非広告流入の場合:Googleアナリティクスの設定
イベントをコンバージョン設定する
自然検索流入も含めGoogleアナリティクスでも電話番号タップ(クリック)が、コンバージョンとして認識できます。
まずは、Googleアナリティクス側でコンバージョン設定をしておきます。コンバージョンの種類に「イベント」を選んでおき、そのアクションなどに、「tel:」を含んだらカウントさせるようにします。
イベントトラッキングを仕込む
<A>タグに直接記述する場合は、以下のようにすればOKです。
onClick = “ga(‘send’,’event’,’click’,’tel-cv’,location.hre ,1000,{‘nonInteraction’:1});”
イベントトラッキングの意味は以下のようになります。それぞれの値は、コンバージョン設定と連携するようになっていれば、任意で構いません(カテゴリーとアクションは必須)。
また、Googleタグマネージャー(GTM)を使う場合は、ユニバーサルアナリティクスのタグを発行し、トリガーを前述のクリック検知のものにします。イベントトラッキングは以下のように設定します。nonInteraction という項目は、クリックを直帰率に影響させない(1)とい意味になります。影響しても良い場合は、0を指定します。
ga('send', 'event', 'カテゴリ', 'アクション', 'ラベル',値,{'nonInteraction':1});
{{Page URL}} というのは、クリックされたURLがラベルとして記録される、という意味でいちおう設定しました。これらは任意の内容で構いません。わかりやすい名称やコンバージョン設計を試みてください。
まとめ
通話というゴールは、フォームに比べればユーザーにとって敷居の低いものです。CPAを下げるなどの効果が期待できますので、スマホユーザーをターゲットにしているのであれば、ぜひとも導入したいゴールといえます。
いっぽうで、クリックと通話申し込みなど、必ずしもゴールとならないなどの限界をふまえ運用しましょう。そのさい、前述のようなクリック検知のタグを仕込んでさえあれば、簡単に費用対効果を測れます。
ぜひ、みなさんも電話コンバージョンの計測にチャレンジしてみてください。
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