MEOが重要な4つの理由!具体的な進め方や成功のポイントも紹介
MEOとは、ユーザーの位置情報に紐づく「ローカル検索での上位表示」を目的とした施策です。ユーザーを実店舗や事業所に集客するためには、MEO対策を実施することが重要です。購買・訪問意欲の高いユーザーが訪れやすくなるため、売上向上が期待できます。
本記事では、MEOのメリット・デメリットや具体的な始め方、検索結果で上位表示を狙うポイントなどを紹介します。
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目次
MEOとは?
MEO(Map Engine Optimization)とは、実際にある店舗や企業を、Googleのローカル検索結果に上位表示させる施策のことです。
基本的に行うべきことは、「Googleビジネス プロフィール(旧称Googleマイビジネス)※」の活用です。検索クエリに加えて、ローカル検索(ユーザーの位置情報を取得し、検索結果に反映させること)に対して最適化を行います。また、アメリカではGoogle Places Optimizationと呼ばれています。
※参考:ビジネス プロフィールの新たな更新について(Googleビジネス プロフィール)
ローカル検索結果とは、下記のような箇所のことです。
ローカル検索が、GPSやIPアドレスといった情報からユーザーの位置情報を考慮して、検索結果を表示させている例も見ておきましょう。
MEO対策をする目的は、検索したユーザーに店舗を認識してもらい、来店につなげることです。
Googleの検索結果で上位に表示させた上で、ユーザーが来店したくなるように店舗の魅力を伝えていく必要があります。
MEOとSEOの違いとは?
MEOと混同されやすい用語に、「SEO」が挙げられます。
SEOとは、自社のウェブサイトを検索結果の上位に表示させることです。
MEOとSEOの違いを下表にまとめましたので、ご覧ください。
検索結果で表示される位置 | 自然検索枠より上 | 自然検索枠の中 |
効果が出るまでの期間 | 比較的早い | 比較的遅い |
競合の範囲 | 実店舗のある地域の事業者 | 同じキーワードを狙うすべての事業者 |
ユーザーが地域名や「近く」などを含むキーワードで検索した場合、ローカル検索結果が自然検索結果の部分よりも上部に表示されます。
MEOを実施した店舗・企業名が真っ先にユーザーの目に入れば、ページへの訪問数が増える可能性が高いです。
さらに、スマートフォンでローカル検索した場合、電話とルートのリンクも表示されます。
ユーザーはそのまま店舗への電話やルート検索ができるため、問い合わせや来店といったコンバージョンにつながりやすくなります。
MEOとSEOの対策コストは依頼するウェブ制作会社や施策の内容によって異なるので、金額だけでは一概に判断できません。
ただ、一般的に効果が出るまでの期間はMEOの方が短く、Googleビジネスプロフィールに登録すること自体は無料で行えることからも、MEOはSEOよりも効果が見えやすいと考えられます。
しかし、Googleビジネスプロフィールの情報をリッチにするのは1日で対応可能ですが、レビュー集めや知名度向上施策などにはそもそも終わりがありません。
また、競合の多い激戦区では取り組んだからといって上位表示されない場合もあります。MEOもSEOも根底にあるのはユーザーが探している情報が上位表示されるという考え方です。
ウェブ施策だけではなく、「話題になる」「良い評判を多数獲得する」などのお店の人気度も重要なポイントといえるでしょう。
MEOが重要になった4つの理由
MEOが重要視されるようになったのは、4つの理由が挙げられます。
ひとつずつ見ていきましょう。
理由1 ベニスアップデートが実施されたため
1つ目の理由は、2014年頃にベニスアップデートが実施された※からです。
ベニスアップデートとは、ユーザーの位置情報と検索キーワードを紐づけ、検索結果に反映させるアップデートのことです。
※参考:Googleコアアルゴリズムアップデートのこれまでの歴史まとめ【随時更新】(Digital Marketing blog/株式会社デジタルアイデンティティ)
ベニスアップデートにより、例えば「渋谷区」にいるユーザーが「美容室」と検索した場合、検索結果には渋谷区にある美容室が表示されるようになりました。
それに伴い、よりローカル検索結果が利用されるようになり、MEOの重要性が高まりました。
ベニスアップデートについてより詳しく知りたい方は、下記の記事をご一読ください。
理由2 ローカル検索結果(リッチリザルト)が増加したため
Googleはユーザーが探している情報をサイトに遷移させずに検索結果上で情報を提供できるように、検索結果上で表示されるコンテンツのリッチ化の改善を行っています。
ローカル検索もリッチリザルトのひとつです。いまや即座に情報をキャッチできるローカル検索は、幅広いキーワードで検索上位に表示されるため、MEOは今後ますます重要な施策となるでしょう。
理由3 ユーザーが位置情報を利用して検索するようになったため
3つ目の理由は、スマートフォンが主流になったことで、ユーザーが位置情報を利用して「いつでも」「どこからでも」検索できるようになったためです。
Googleはスマートフォンの位置情報を把握し、ユーザーの現在地に対応した検索結果を表示できるようになりました。
現在地周辺の店舗情報を簡単かつ素早く手にいれられることで足を運びやすくなったため、店舗の集客力を上げるためにもMEOが欠かせなくなっています。
理由4 「近くの」検索が増加しているため
Googleの調査で、「いちばん近い」や「近くの」などのキーワードを組み合わせて、場所を検索するユーザーが2011年から急増した※ことが明らかになっています。
現在の検索トラフィックをほぼスマートフォンなどのモバイル機器が占めているため、ユーザーの今いる場所からの検索結果で上位に表示されることは、大きなビジネスチャンスにつながるのです。
※参考:「近くの○○」検索が急増中。2011年から34倍に など10+4記事(海外&国内SEO情報ウォッチ/株式会社インプレス)
ここまででご質問のある方は、以下のバナーよりお気軽にお問い合わせください。
MEOの3つのメリット
MEOを行うことで、下記3つのメリットが得られます。
順番に見ていきましょう。
メリット1 訪問意欲の高いユーザーにアピールできる
1つ目のメリットは、店舗や施設に訪問する意欲の高いユーザーにアピールできることです。
「地域名+サービス・業種名」で検索するユーザーには、「○○をしたい」「○○へ行きたい」「○○がほしい」といった欲求があります。
これからその地域の店舗に行こうとしていると考えられるため、マップの検索結果で上位に表示されるほどユーザーの目にとまり、来店してもらえる可能性が高いです。
また、Googleによると、スマートフォンで現在地に紐づいた検索(ローカル検索)をしたユーザーのうち76%が、24時間以内にビジネスにアクセスし、さらにその内の28%が、実際に店舗でサービスや商品の購入をしていることがわかっています。
このデータからも、MEO対策はビジネスの成長に貢献する一手段として、取り組んでみる価値が十分にあると考えられます。
参考:I-Want-To-Buy-It Moments: Mobile's Growing Role in a Shopper's Purchase Decision(Think With Google)
メリット2 集客にかかる費用を抑えられる
MEOで利用するGoogleビジネスプロフィールは無料で利用できるため、集客コストを抑えられる点もメリットです。
例えば飲食店で集客する場合、食べログやぐるなびなどの大手ポータルサイトに登録することが挙げられます。
上記のようなポータルサイトで、多くのユーザーにアピールし効率的に集客するためには、月額料金を払わなければいけません。
一方でMEOの場合だと、登録はもちろん、掲載や情報更新なども、人件費以外は無料でできます。外部パートナーに依頼せず自分たちで施策を行うなら費用はかかりません。
大手ポータルサイトを利用するときのようにコストがかからないため、「自社・自店舗で完結する集客をしたい」方におすすめの施策といえます。
メリット3 口コミや評価によって店舗の信頼性が高まる
3つ目のメリットは、利用客から寄せられた口コミや評価によって、店舗の信頼性が高まることです。
口コミや評価は、ユーザーが「このお店に決めよう」と意思決定するときの重要な基準のひとつです。
好意的な口コミが多く掲載されていたり、高評価を受けていたりすることで、複数の店舗の中から選ばれる可能性が高くなります。
そのため、MEOを実施するときは、利用客から口コミや評価をもらうための施策も行うことが大切です。
MEOの2つのデメリット
MEOのデメリットには、下記の2点が挙げられます。
対策を講じる前に、デメリットを知っておくことが大事です。
デメリット1 実店舗がないと集客は期待できない
1つ目のデメリットは、実店舗がないと集客が期待できないことです。
そもそもMEOが有効なのは、「実店舗があり、ユーザーが来店することでビジネスが成立する」のが前提です。
ネットショップのようにウェブ上で事業を行っている場合は、MEOよりもSEOを優先することをおすすめします。
例えば、レディースファッションのネットショップなら、「流行 夏服」などのキーワードでSEO施策を行うことにより、検索結果からの集客が見込めます。
デメリット2 口コミは好意的な投稿だけではない
ネガティブな口コミを投稿される恐れがあることも、デメリットのひとつです。
「接客が良くなかった」「料理が美味しくなかった」などの、ネガティブな口コミがつくこともあります。その際に、強制的に削除したり無視したりするのはやめましょう。
口コミを書いたユーザーがその行為に気づき、「せっかく意見を書いたのに投稿を削除された」など批判的な情報をSNSなどで拡散され、マイナスな印象が根付いてしまう恐れもあります。
まずは、「なぜそのような事態になってしまったのか」といった理由の説明や謝罪をして、誠意のある対応をすることが第一です。
どんな口コミにも丁寧に返信することで、結果的に接客の良さをアピールすることにもつながります。
MEOの始め方5ステップ
MEOを行うときは、Googleビジネスプロフィールに登録し、下記の手順で進めていきましょう。
ステップ1から順番にお伝えします。
ステップ1 Googleビジネスプロフィールに登録する
ローカル検索上に表示させるには、まずGoogleビジネスプロフィールに無料登録をする必要があります。
登録は下記のページから行えますので、アクセスしてください。
マイビジネスの登録ページ(Googleビジネスプロフィール)
ステップ2 店舗の情報を詳しく設定する
画面の案内に従い、下記の情報を入力していきましょう。
【Googleビジネスプロフィール店舗情報の設定項目】
- ビジネスカテゴリ
- 住所
- 電話番号
- マップピンの設定
- 営業時間
- ビジネスの説明
- 店舗や商品の写真
事業者の所在地を検索エンジンに正確に伝えることは、MEO対策でとても重要です。
なぜなら検索エンジンは、「検索クエリ」「ユーザーの所在地」「ウェブページの所在地」の3つの関連性を総合的に評価しているからです。
そのため、Googleビジネスプロフィールと他媒体やSNSに掲載している「住所」「電話番号」などの表記は、下記のように統一しておきましょう。
【表記統一の一例】
- 住所:「東五反田1-24-2」→「東五反田1丁目24番地2号」
- 電話番号:「(03)○○○○-○○○○」→「03-○○○○-○○○○」
表記統一に関するポイントは、後述の「ポイント1 NAP情報(名前・住所・電話番号)を統一する」でも説明しているので、そちらもご覧ください。
また、検索されるエリア内で「事業者がどのような事業を行っているのか」を検索エンジンに正確に伝えることも大切です。
検索エンジンがウェブページをクロールしたときに、「そのページが飲食店なのか不動産会社なのか」などを正確に認識してもらわなければなりません。
ページ内には、「事業内容を検索エンジンが認識できるようなキーワード(「病院」「美容室」「塾」など)」を入れておきましょう。
ステップ3 店舗をイメージできる写真や動画を多く載せる
次に、店舗の内観や商品をイメージできる写真や動画をたくさん載せて、情報を充実させましょう。
ユーザーが店舗を訪れるかどうか判断するときは、店舗や料理などの雰囲気がわかる写真で選ぶケースも多いからです。
例えば、Googleビジネスプロフィールに下記の写真を掲載すると効果的です。
【掲載する写真の例】
- 店舗の外観、内観
- スタッフ
- メニュー
- 商品
ただし、掲載した写真と実物が大きく異なる場合、「期待していたのと違った」などのネガティブな口コミがつく恐れがあります。できるだけ加工せず、被写体が鮮明に映っている写真を載せましょう。
ステップ4 外部からの評価を集める
他サイトからのリンクやユーザーからの口コミを集めることは、ローカルパックで上位表示されるために重要な要素になります。
ここで注意してほしいことは、あくまで自然なリンク・口コミを集めるということです。SEOでも当てはまることですが、人工的なリンクや作為的なクチコミは検索エンジンからの評価を落とす恐れがあります。
Googleビジネスプロフィールでは、不適切な口コミに関する対処方法を紹介しているので、確認しておきましょう。
参考:Google ビジネス プロフィールからクチコミを削除する方法(Googleビジネスプロフィール)
また、Googleビジネスプロフィールでは口コミ数を増やすための方法を紹介しています。具体的には、「口コミを依頼する」「口コミに返信して利用客との信頼を育成する」といった方法です。
参考:Google ユーザーにクチコミを投稿してもらう(Googleビジネスプロフィール)
ステップ5 構造化データでNAP・ビジネス情報を設定する
構造化データを用いて、店舗・事業所のNAP情報やビジネス情報をマークアップしましょう。
構造化データとは、検索エンジンがページの内容を理解できるように、HTMLタグなどで表したデータ形式のことです。
構造化データによってGoogleのクローラーがテキストの意味を理解できるため、住所や営業時間、レビューを正しく伝えられます。
また、NAPとは「Name(名前)、Address(住所)、Phone(電話番号)」の頭文字を組み合わせた用語のことです。このNAP情報をマークアップする際にも、サイト内外で記載内容を統一するように注意しましょう。
構造化データでマークアップする方法は下記の記事で解説していますので、併せてご覧ください。
MEOで上位表示を狙う5つのポイント
MEOで上位表示を狙うときは、次の4つのポイントを押さえておきましょう。
ひとつずつ解説します。
ポイント1 NAP情報(名前・住所・電話番号)を統一する
1つ目のポイントは、サイト内外でNAP情報(名前・住所・電話番号)を統一することです。
Googleが上位表示する基準のひとつに、知名度の高さがあります。ポータルサイトやSNSなどのネット上で、店舗のNAP情報が多く取り上げられていれば、それだけ高い評価を受けやすいです。
「サイトのプロフィール」と「SNSアカウント」など他媒体で、店舗名や住所の表記が統一されていない場合は、別のビジネスと判断されてしまい、上位表示の可能性が下がります。
そのため、下記のすべてで記載方法を統一しておきましょう。
【表記を統一するサイトの例】
- 店舗や企業の公式サイト
- Googleビジネスプロフィール
- SNSアカウント
- ブログ
特に所在地は、「4丁目3番地」と「4-3」など表記の違いがあります。サイトによって異なる表記にならないよう、設定前のチェックが必要です。
また、NAP情報を統一した後は、「店舗名」「会社名」で検索したときに問題なく表示されるかを確認しましょう。公式サイトやSNSアカウント(Twitter・Facebook・TikTokなど)が、検索結果に出てくれば安心です。
ポイント2 投稿内容と検索キーワードを関連づける
MEOで上位表示させるには、「Googleビジネスプロフィールの登録内容や投稿内容」と「検索キーワード」を関連づける必要があります。
そのため、「店舗に訪れるユーザーがどのようなキーワードで検索するのか」を考えて投稿しましょう。ユーザーに検索されやすいキーワードを、登録内容や投稿内容に盛り込むことも重要です。
例えば美容室の場合、「ヘアカラー」や「ショートボブ」といった用語を盛り込むなどです。
どのような内容が良いかイメージが湧かないときは、「同じビジネスを展開していて、高評価を獲得している店舗」の投稿をチェックしてみてください。
ポイント3 SNSやブログを運用して定期的に更新する
SNSやブログを運用し、定期的に更新しましょう。
Googleビジネスプロフィールと並行して運用することで、本日のメニューや店内の様子、スタッフ同士の仲の良さなどを伝えやすくなります。
ユーザーは利用したい店舗を探すときに、店舗のSNSや口コミ、店内画像などを調べることも多いです。特に下記のような場合、「更新を頻繁にしており、画像が豊富にある店舗」と比較されると来店されない恐れがあります。
【NGな運用例】
- SNSの情報が古く、更新が止まっている
- Googleビジネスプロフィールの画像が数枚しかない
そのため、1週間に1回を目処にするなど、定期的に更新するのがおすすめです。
ポイント4 来店した顧客に口コミの投稿を依頼する
来店してくれた顧客には、Googleビジネスプロフィールに口コミを投稿してもらうように依頼しましょう。
Googleはネット上にあるさまざまな情報から顧客の口コミを判断し、評価を行っているからです。
ただし、口コミを書いてもらう代わりに報酬を支払う行為は禁止されています。依頼する場合には、次のような方法がおすすめです。
【口コミの投稿してもらう方法】
- 店頭のPOPやポスターに、口コミページのQRコードを載せる
- メールマガジンやLINE公式アカウントで口コミを募る
口コミを投稿してもらった後は、感謝の言葉を伝えるとともに、「ぜひ、またいらしてください」など自然な形で再来店を促しましょう。
MEOを実施して集客アップを目指そう
MEOは、地域に根差したビジネスを展開している企業や店舗にとって有効な施策です。
Googleビジネスプロフィールの内容を充実させた上で、SNSアカウントやブログなどと併せて定期的に更新していきましょう。
もし「自社のウェブサイトも上位に表示させるようにしたい」という場合、SEOを並行して実施すると効果的です。
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