金融業界のSEO対策のポイントは?特徴や事例も解説
金融業界は、SEO対策の重要性が高い業界です。
金融ビジネスの特性と、その特性を踏まえてSEOに取り組めば、ユーザーの信用と信頼を獲得することができるでしょう。
本記事では、金融業界でSEOが重要な理由、金融業界では不可欠なYMYLへの対応のポイント、SEO対策に必要なポイントについて解説します。
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この記事のまとめ
- 金融業界は、正確さと信頼性が重視されるYMYLジャンルのひとつ
- YMYLのWebサイトやオウンドメディア運営ではE-E-A-Tへの配慮が大切
- 金融業界では、専門家の執筆・監修を入れることが重要
目次
金融業界においてSEOが重要な理由
金融業界は、SEOに取り組む重要性が高い業界だといわれています。金融業界においてSEOが重要な主な理由は下記のとおりです。
理由1 顧客の信用と信頼の獲得を期待できるから
金融業界でSEOが重要である理由のひとつは、SEOに取り組むと、顧客の信用と信頼の獲得を期待できるからです。
金融業界の企業は、投資やローン、保険など、資産やお金に関するサービスを多く取り扱っているため、正確さと信頼性が特に重要です。
このことは、金融に関する情報を発信するWebサイトでも同様です。Googleをはじめとする検索エンジンは、金融サービス企業などのWebサイトが提供している情報の正確さや信頼性を、厳しい基準を設けて監視しています。
厳格な基準を設けて監視しているからこそ、企業が独自ドメインで発信しているWebサイトは高く評価される傾向があります。金融サービス企業は、SEOに注力してオウンドメディア運営などをすることにより、顧客の信頼と信頼の獲得を期待することが可能です。
理由2 情報感度の高いユーザーとの接点を作れるから
情報感度の高いユーザーとの接点を作れることも、金融業界でSEOが重要な理由です。
金融業界の見込み客は情報感度の高いユーザーが多く、金融関連の情報を自発的に収集しています。そうしたユーザーとの接点を作り、獲得することができるSEOは、金融業界との相性が良いといえるでしょう。
金融に関する最新情報、信頼性の高い情報を発信し続けていれば、感度の高いユーザーは、サイトやオウンドメディアをよく訪問してくれるようになるでしょう。
理由3 見込み顧客を育てやすいから
金融業界でSEOに注力すると、見込み顧客を育てやすくなります。
見込み顧客とは、商品やサービスに関心はあるものの、まだ購入には至っていない顧客を指します。
金融業界は扱う商品やサービスの金額が高く、見込み顧客が購入を決めるまでには、一定の時間がかかります。購入を検討していても、さまざまな疑問や不安が解消されなければ、なかなか踏み切ることができません。
金融商品やサービスを扱う企業が、SEOに注力し、そうした疑問や不安を解消できる情報を提供し続けていれば、見込み顧客を購入者まで育てていくことができます。
金融業界のSEOではYMYLへの対策が必要
金融業界のSEOでは、YMYLへの対策が必要です。YMYLの言葉の意味や、該当する領域、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)との関係性、YMYLのSEOのポイントについて解説します。
YMYLとは人生や生活に影響を与えるジャンルのこと
YMYLとは「Your Money or Your Life」の略で、「お金」や「健康」など、人生や生活に大きな影響を与えるジャンルやコンテンツを指す言葉です。
Googleでは、YMYLに関する検索結果の品質を重要視しており、通常よりも厳しい評価基準を設けています。
例えば、医療系のオウンドメディアが、特定のケガや疾患の治療法、予防法の情報を掲載した場合、その正確さと信頼性は、ユーザーの健康や人生に影響を与えます。もし、誤った情報を載せたオウンドメディアが検索結果の上位に表示されると、ユーザーに健康被害が出るなど不利益が発生してしまうかもしれません。
このような理由により、GoogleはYMYL領域の評価基準を厳格化しているのです。
YMYLに該当するジャンル
YMYLに該当するジャンルは、多岐にわたります。主なYMYLのジャンルは下記のとおりです。
■YMYLに該当するジャンル
ジャンル | 具体例 |
---|---|
金融 | 銀行、証券会社などの金融機関のWebサイト、オンライン金融サービスのページ。税金、保険、投資、ローンなどに関する情報 |
ニュース・時事 | 政治、ビジネス、科学、テクノロジーに関するニュース。スポーツやエンターテインメント、ライフスタイルなどのトピックは対象外 |
政治・公共サービス・法律 | 政策や選挙などの政治情報。役所など公共機関による公共サービスの情報。法律に関する情報 |
ショッピング | 商品やサービスの情報。商品やサービスをオンラインで購入・決済できるECサイトや商品ページ |
健康・安全 | 医療や医薬品の情報。病院など医療機関のWebサイト。災害など緊急時の備え、対応に関する情報 |
民族・宗教・性別など | 国籍、人種、宗教、性別、性的指向などに関する情報 |
そのほか | 栄養、住宅、進学、就職などに関する情報 |
YMYLは、人生や生活の質に深く関わるジャンルです。
こうしたジャンルでは、掲載される情報の正確さ、信頼性が非常に重要になってきます。情報を提供する側は、ユーザーの疑問や不安、悩みに応える意識や、意思決定を助ける意識をもち、質の高い情報を提供するよう努めなくてはなりません。
YMYLではE-E-A-Tが大切
YMYLでは、E-E-A-Tが大切です。E-E-A-Tとは、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字をとった言葉です。
Google General Guidelines(Google検索品質評価ガイドライン)では、検索結果の評価する上で、E-E-A-Tが示されているかどうかを重視することが公表されています。
ユーザーの人生や生活に関わるジャンルであるYMYLでも、E-E-A-Tが重視されるのはいうまでもありません。YMYLでSEOを行う際は、E-E-A-Tを常に意識する必要があるでしょう。
なお、E-E-A-TとSEOの関連性は、以下でも詳しく紹介しています。E-E-A-Tが大切な理由や意識すべきポイントを知りたい方は、ぜひご一読ください。
YMYLへの対策のポイント
YMYLのWebサイトやオウンドメディアでは、適切な対策が必要です。YMYLへの対策のポイントは、主に以下の3つです。
専門性のある著者が執筆・監修し、正確な情報を発信する
YMYLでは、専門性のある著者が執筆・監修し、正確な情報を発信することをおすすめします。
生活や人生に関わる情報を扱うYMYLでは、掲載内容の正確さ、信頼性がとても重要です。例えば、保険会社や保険商品の選び方を解説する記事では、FP(ファイナンシャル・プランナー)などの専門家が執筆・監修していると、ユーザーの安心度は高まります。YMYLでは、できるかぎり専門性のある方に執筆・監修してもらい、記事には執筆者・監修者の情報を記載しておくことをおすすめします。
常に最新情報が掲載されるよう、定期的に整備する
常に最新情報が掲載されるよう、定期的に整備することも、YMYLへの対策の重要ポイントです。
YMYLは、正確かつ信頼できる情報が掲載されていることが特に重要なジャンルです。金融業界は法制度が定期・不定期で変わりますが、オウンドメディアなどに古くなってしまった情報が掲載されていると、検索エンジンに質の低いコンテンツと判断されてしまいます。
自社のオウンドメディアが業界の最新情報を掲載しているかを定期的に確認し、常に最新情報が掲載されているよう整備してください。
信頼できる根拠を記載する
YMYLでは、掲載情報が信頼できる根拠を記載することが重要です。
信頼できる根拠とは、情報のソースが明示されていることです。情報のソースは、公的機関の発表や、取材による一次情報などが望ましいでしょう。例えば、株式投資で得た利益にかかる税金について解説する場合、国税庁が発表している計算方法などが根拠として示されていると、ユーザーは正しい情報だと認識できます。
「この情報は信用できる」とユーザーに思ってもらうため、信頼ある根拠を示すようにしてください。
YMYLへの対策で押さえるべきポイントは、ほかにも複数あります。詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご一読ください。
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金融業界におけるSEO対策のポイント
金融業界でWebサイトやオウンドメディアのSEO対策を行う際は、いくつかの押さえておきたいポイントがあります。主なポイントは下記のとおりです。
ターゲットを明確にする
金融業界でWebサイトやオウンドメディアのSEO対策を行うなら、ターゲットを明確にすることが大切です。
金融に関する情報は、人によって知識の量や深さに差があります。金融情報を発信する場合、初心者向けにするのか、中級者や上級者向けにするのかによって、発信する情報が変わってくるのはいうまでもありません。
情報を、届けたいユーザーに確実に届けるため、ターゲット像は明確にしておきましょう。可能であれば、年齢、性別、職業、ライフスタイルなども細かく考慮し、「商品・サービスの理想的な顧客像(ペルソナ)」を設定することをおすすめします。
正確かつわかりやすい内容にする
正確かつわかりやすい内容にすることも、金融業界でSEO対策を行う上での大切なポイントです。
例えば、税金や保険の複雑な仕組みを解説する場合、情報は正確でなくてはなりません。ただし、複雑な仕組みを正確に解説しようとすると、用語の説明をしたり、言葉選びにも気を使ったりしなくてはならず、ユーザーにとってわかりにくくなってしまう可能性があります。
わかりにくい内容をわかりやすくするには、漫画や動画などを使う方法があります。正確さとわかりやすさを両立させるのは容易ではありませんが、試行錯誤を繰り返してブラッシュアップしていきましょう。
ユーザーの気持ちを表すキーワードを対策する
金融業界に限らず、SEOでは、ユーザーの気持ちを表すキーワードを対策すると、成果を出しやすくなります。
例えば、ユーザーに消費者金融サービスへ関心を持ってもらいたい場合、ユーザーの気持ちを表すキーワードで対策すると、関心を持ってもらうことができ、ひいては購入につながる可能性が高まります。
「お金がない」「お金がない 借りられない」「お金を借りたい 審査に通りたい」などは、消費者金融の顧客が思い浮かべやすい言葉といえるでしょう。それらのキーワードは、ユーザーのニーズが高い可能性があるため、対策することで購入につながりやすくなります。
新しい制度に関するキーワードは現在の検索数で判断しない
金融の新しい制度に関するキーワードへの対策は、現在の検索数で判断しないことが大切です。
銀行の金利、投資に関する制度は、新たな情報が出た後にユーザーの関心が高まります。そのため、新情報が出た時点では検索ボリュームが大きくない、といったケースがあります。検索ボリュームが小さいという理由だけで適切な対策を怠ると、関心が高まったときに上位表示ができず、流入の機会を失ってしまいます。
例えば、2022年12月に発表された「新NISA(少額投資非課税制度)」は、発表当初は検索数が少なかったですが、導入前後の時期で大きく検索数が増えています。こういったキーワードは、対策するかどうかを現時点での検索数では判断しないことが大切です。
▼「新NISA」の検索数の推移
引用元:Googleトレンド
段階を区切れるキーワードでは掛け合わせを網羅的に対策する
年代や金額など、段階を区切れるキーワードについては、掛け合わせを網羅的に対策することをおすすめします。
例えば、「投資」というキーワードは、「20代」「30代」「40代」といった年代や、「500万円」「1,000万円」「2,000万円」といった金額で掛け合わせることが可能です。このような場合は、「投資 20代」「投資 30代」「投資 40代」「投資 500万円」「投資 1,000万円」「投資 2,000万円」でそれぞれコンテンツを作成し、対策しておくと良いでしょう。ユーザーの、年代ごと、投資金額ごとの検索ニーズに応えることができるからです。
金融業界におけるSEOの成功事例
銀行系カード会社や保険会社などの金融業界におけるSEOの成功事例をご紹介します。金融業界でSEOに取り組んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
成功事例1 三菱UFJニコス株式会社
三菱UFJニコス株式会社は、「決済」に関するさまざまなサービスを提供している、三菱UFJフィナンシャル・グループの企業です。
2019年にオウンドメディア「mycard」を立ち上げた当初は、コンテンツマーケティングについての経験も少なく、オーガニック流入の増加が最大の課題でした。
キーワードの選定は「ターゲット」「お金まわり」の2つの軸で考え、20代、30代の人をターゲットに、確定申告や源泉徴収といったお金まわりの話題を取り上げました。「源泉徴収票の見方」や「国民健康保険料の計算方法」など、難しい話題を分かりやすく解説した記事を制作しています。
また、「mycard」がカバーできる領域を探る意味も込め、5本に1本の割合で「チャレンジ枠」のキーワードを入れました。「推し貯金」「デート代の割り勘」など、ターゲットに寄せながらお金というテーマから離れ過ぎないキーワードで記事を制作しています。
こうした取り組みが功を奏し、2023年に「mycard」の流入数は前年比で140%以上増加。SEOの試行錯誤が、大きな成果を生んでいます。
成功事例2 第一生命保険株式会社
第一生命保険株式会社は、創立100年を超える、歴史ある生命保険会社です。
自身運営のオウンドメディア「ほけんの第一歩」を2021年に立ち上げ、生命保険の基礎知識、選び方などのコンテンツを発信し、情報提供の幅を広げながら新たな顧客とのタッチポイントを創出しています。
「ほけんの第一歩」は、ネット生命保険などのライバルが多い中での「後発」スタートでしたが、保険について検索したら常に上位表示されるよう、保険の選び方や見直し方、保険の用語、種類など初心者向けのテーマをキーワードに選定し、その掛け合わせでも記事を作りました。
記事の構成案を作る段階では、監修者にも意見をいただき、正確かつクオリティの高いものに磨き上げていきました。キーワードによってはコンプライアンス部門から指摘が入ることもあり、正確さとわかりやすさを両立させるのは容易ではありませんでしたが、こうした取り組みが実を結び、開設後6ヵ月で月10万セッションを達成。SEOで大きな成果を生み出しています。
成功事例3 三井住友海上火災保険株式会社
三井住友海上火災保険株式会社は、「GK 見守るクルマの保険」というドライブレコーダー付き自動車保険を提供し、損害保険事業で高い国内シェアを誇る保険会社です。
2022年より、「GK 見守るクルマの保険」にセットできる特約として、通常の「ドラレコ型」に加えて「プレミアム ドラレコ型」を販売開始。この時期より、Webマーケティング施策としてコンテンツSEOに着手しました。
当初は「競合他社の記事に比べ説明が少ない」という課題がありましたが、検索結果で上位を取っているキーワードもあったため、その高いポテンシャルを見込み、「王道のキーワードを伸ばす」という方針をご提案。実際の記事制作では、専門用語をできるだけ使わず、わかりやすい記事を作るよう心掛けました。
以後、約1年のあいだで、選定したキーワードの約7割が検索順位トップ10入りを果たしています。各記事を通じて、サービスページ、資料請求、問い合わせページへの送客が月200件に達するなど、大きな成果を生んでいます。
金融業界のSEOのことならナイルに相談してください
金融業界は、顧客の人生や生活に影響を与える商品やサービスを扱うYMYLのジャンルに属し、SEOを行う上では情報の正確さと信頼性が大切です。
YMYLというジャンルの特性を理解し、適切なSEOを行うことで、ユーザーの信頼を獲得できるでしょう。
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