Webマーケティングの依頼の仕方と相場・ポイントを紹介

Webマーケティングの依頼の仕方と相場・ポイントを紹介

Webマーケティングはほかの施策よりもコストがかからず簡単に始められる一方、運用には専門知識や最新知識の把握が欠かせません。そこで検討したいのが、プロのWebマーケティング会社への依頼です。

本記事では、Webマーケティングの依頼で知っておくべき知識をまとめました。外注先選びで失敗をしたくないとお考えの方はぜひ最後までお読みください。

なお、ナイルでは2,000社以上の支援実績をもとに、Webマーケティングのコンサルティングを行っていますので「オンライン施策で成果を上げたい」とお考えの方は、以下から資料をお気軽にダウンロードしてください。

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Webマーケティング会社に依頼できる業務

Webマーケティングとは、Webを通じて集客を行い、自社のブランディングや商品・サービスの購入を促進する戦略手法のことです。

1人のユーザーが商品を認知してから購入に至るまでの過程には、以下のように多様なマーケティング手法が関わっています。

多様なマーケティング手法

 

上の図のうち、Web上のコンテンツに特化したものが「Webマーケティング」です。具体的には、以下のような施策を専門的に取り扱います。

施策 概要
1 SEO(検索エンジン最適化) 商品やサービスに関連するキーワードで検索した際、自社コンテンツが上位表示されるように最適化する
2 Web広告(リスティング)・ディスプレイ・SNS・動画) WebサイトやSNS・動画上に自社商品やサービス(LP)の広告を表示させて集客する
3 SNS(ソーシャルメディア) SNSの公式アカウントを作成・運用し、企業やサービスの情報を発信したりユーザーとのコミュニケーションを図ったりする
4 オウンドメディア(自サイト) 自サイトを制作・運用し、お役立ち情報やノウハウを発信する
5 動画配信(YouTubeなど) サービスや企業のPR動画を制作し、配信する
6 ウェビナー オンライン上でセミナーを開催する
7 ホワイトペーパー 自社が持つノウハウやサービスの詳細を資料化し、配布する。BtoB向けの手法
8 メールマガジン 登録ユーザーに対して、メールで役立つ情報やニュース・セール情報を配信する
9 チャットボット ​人に代わりチャット上でチャットボットがユーザーのサポートを行う
10 ポップアップ 自サイトの画面上に、「クーポン」や「利用案内」など特定のウィンドウを表示させ行動を促す
11 カスタマーサポート チャットやビデオ通話を用いて、オンライン上で顧客のサポートを行う
12 LPO(ランディングページ最適化) サイトに訪れたユーザーが初めに閲覧するページを改善する

 

このように、クライアントの目的や現状の課題に合わせて施策を提案・実施するのがWebマーケティング会社の仕事です。

Webマーケティング施策は、各施策の役割や得られる効果が異なるため、複数の施策を同時に進める必要があり多くのリソースを使います。そのため、最初から社内での対応を目指そうとして断念するケースが珍しくありません。

「限られたリソースを使って成果につなげたい」「将来的に自社で進めたい」と考えているのであれば、専門家であるWebマーケティング会社への依頼することが近道といえます。

Webマーケティングを依頼する際の費用相場

Webマーケティングを依頼する会社や内容によってさまざまですが、相場を以下にまとめたので、それぞれの相場感について解説します。

Webマーケティングの依頼における範囲と施策例を整理した図

 

No. 依頼内容 費用相場
1 単発的な相談 5万円〜10万円/件
2 Webサイトコンサルティング

(分析・アクセス解析に基づいたアドバイス)

10万円〜30万円/月
3 SEOコンサルティング 10万円〜80万円/月
4 SNS運用コンサルティング 5万円〜50万円/月
5 マーケティング戦略設計・事業プランニング 50万円〜
6 Web広告運用 広告費用の20%程度
7 Webサイト制作 10万円〜
8 ブログ記事制作 1万円〜
9 メディア運営 30万円/月〜
10 SNS運用代行 15万円/月〜

 

パターン1 単発的な相談(5万円〜10万円/件)

自社の商品・サービスに関する情報や現状の課題などを共有しアドバイスを受ける場合、90分〜120分の相談で5万円〜10万円が相場です。もし、分析や改善の提案まで欲しい場合は、その費用が上乗せされる場合があります。

パターン2 Webサイトコンサルティング(10万円〜30万円/月)

Webサイトコンサルティングは、Webを活用して目標の達成を支援するサービスです。費用は月額10万円〜30万円程度で、以下のコンサルティングを受けられます。

  • 企画
  • 分析
  • コンバージョン改善(問い合わせ数・購入数など)
  • ブランドイメージの改善

各課題の分析から仮説検証をPDCAサイクルで改善していくため、月額制での継続契約が一般的です。

パターン3 SEOコンサルティング(10万円〜80万円/月)

SEOコンサルティングは、Web施策のなかでもSEOに特化したサービスです。料金形態はさまざまで成果報酬型の企業もあるため、契約内容によって月額10万円〜80万円ほど幅があります。

主に、検索結果で自サイトを上位表示させることを目指し、ページ内容やサイト構造の調整・アドバイスなどを実施し、セッション数やコンバージョン数を増やすことを目指します。

パターン4 SNS運用コンサルティング(5万円〜50万円/月)

企業のSNSアカウントに関連するコンサルティングサービスは、依頼内容によって費用の幅があり、月額5万円〜50万円が相場です。

  • ターゲット設定
  • コンセプト設計
  • 運用代行
  • 分析や改善の提案など

上記のように、運用代行だけではなく、SNSアカウント全体の戦略や分析も依頼できる点が強みです。

パターン5 マーケティング戦略設計・事業プランニング(50万円〜)

マーケティング戦略とは、ターゲットや自社がおかれている状況をもとに「市場(顧客)にどのようなアプローチをするか」を決めることです。費用は50万円からが相場で、最新の状況に合わせて戦略全体の見直しや改善を行います。

提案の規模が大きくなったりサービス内容が変化したりした際に、戦略の骨子から立て直すためのサービスで、半年〜1年など長期的な視点で行うことが一般的です。

パターン6 Web広告運用(広告費用の20%程度)

リスティング広告やSNS広告など、Web広告の運用代行サービスの費用は、広告費の20%程度に設定するケースが一般的です。

【月100万円でWeb広告運用を依頼する場合の内訳】

  • Web広告の運用費用:100万円/月
  • 報酬額:20万円/月
  • 以上により、合計120万円/月を依頼先に支払う

一部の依頼先では、成果を出すために必要と考えられる「最低利用期間」や「最低出稿金額」を設けている場合があるので、契約前に確認しておきましょう。

パターン7 Webサイト制作(10万円〜)

Webサイトの立ち上げは、10万円からと見積もっておくと良いでしょう。ただし、凝ったデザインにしたり実装する機能が増えたりシステムにより大きく費用が変わります。なお、相談・見積もりからWebサイトの公開までに要する期間は、4〜5ヵ月ほどです。

パターン8 ブログ記事制作(1万円〜)

Webサイトやブログの記事制作は、1記事あたり1万円から依頼できます。ただ、1万円はかなり低めで、記事制作をすべて任せるなら最低でも数万円は必要と考えておきましょう。

ブログで効率的に成果を得るには、SEOやCVポイントへの導線などを考慮しなければなりません。そのため、一度専門家に依頼して運営ノウハウを学んでおくと長期的に役立ちます。

なお、依頼先の会社が記事を制作する場合もあれば、依頼先から記事制作会社に再委託する場合もあります。

パターン9 メディア運営(30万円/月〜)

自サイトやSNSアカウントなど、メディアの企画立案や分析・改善の提案などを行うサービスは、1つのメディア運用代行で月額30万円以上が相場です。依頼内容や対象メディアの数が増えれば、その分費用も増加します。

パターン10 SNS運用代行(15万円/月〜)

SNSアカウントの運用代行では、月額15万円からが相場費用です。

SNSは、無料でアカウント開設できる一方、炎上対策やコミュニティ独自の文化など運用する上での注意点が多くあります。自社ですべてを管理するためにはまとまったリソースが必要ですが、運用代行を利用すれば、限られたリソースでも継続的な運用が可能です。

Webマーケティングを外注先へ依頼する3つのステップ

Webマーケティングについて外注先に依頼する流れを以下の3つにわけて説明します。

Webマーケティングを外注先へ依頼する3つのステップ

依頼前に全体の流れをつかんでおくと、スムーズに対応できます。では、ステップごとに詳しく見ていきましょう。 

ステップ1 自社の課題や目的を明確にする

効果的な施策を行うために、まずは、自社の課題や目的を整理しましょう。明確な目的がないままWebマーケティングを実施しても、適切な施策を選べず狙った成果を得られません。

  • 課題の例:前年よりセッション数が〇回少ない、1年間コンバージョン数◯件のまま伸び悩んでいる
  • 目的:セッション数◯件/月増加、リード獲得数◯件/月

課題や目的が明確であれば、依頼先を選定しやすくなります。また、予算や目標を数値で伝えることで、それに見合ったプランを提案してもらえます。

なお、マーケティング予算の決め方については、以下の記事をご一読ください。

ステップ2 依頼先を選定する

自社の課題・目的を整理したら、依頼先を選定します。複数の依頼先に相談し、提案内容を比較しながら1社に絞っていきましょう。

予算やスケジュールに合わせることは重要ですが、依頼先の強みが自社の希望とマッチしているかを優先的に選ぶとミスマッチを減らせます。

ステップ3 契約を締結し施策をスタートする

依頼先が決定したら、以下の流れで契約を締結し施策をスタートします。

  1. 自社の課題を説明する
  2. 外注先に施策を提案してもらう
  3. 費用や期間などをすり合わせる

なお、施策を具体的にすりあわせていくなかで、想定外の提案を受けることがあります。その場合は「見当違いの提案だ」とすぐに突き返さず、提案理由や根拠、期待できる効果などの詳細を聞いてみるのがおすすめです。

なお、ナイルでも無料相談を受け付けていますので、「何から始めたらいいのかわからない」といったざっくりとした内容でもお気軽にお試しください。

Webマーケティングを依頼するメリット・デメリット

Webマーケティング施策を外注するか、自社で行うべきか迷っている企業は少なくありません。そのような方へ向けて、Webマーケティング会社に依頼するメリット・デメリットを紹介します。

Webマーケティングを依頼する3つのメリット

Webマーケティングを外注するメリットは、以下の3つあります。

Webマーケティングを依頼するメリット

Webで成果を上げるためには、専門的な経験やノウハウが必須です。プロに依頼すれば、ツールの使い方だけではなく最新のSEO傾向、Googleコアアップデート情報など、これらの知見を蓄積する時間を短縮できるメリットがあります。

また、Web施策は多くの工程があるためリソースが必要ですが、限られたリソースでも成果を上げるまで施策を続けやすい点も外注するメリットです。

Webマーケティングを依頼する2つのデメリット

Webマーケティングを外注する場合、以下2つのデメリットが考えられます。

Webマーケティングを依頼するデメリット

Webマーケティング会社はプロではありますが、依頼主のすべてを知っているわけではないため、情報共有のためにコミュニケーションコストが増加します。また、頼りにするあまり社内にマーケティングのノウハウが蓄積されにくくなってしまう点もデメリットです。

しかし、注意すべきポイントを依頼主が理解していれば、これらの問題を回避し、失敗を防ぐことができます。Webマーケティングの外注方法については、以下の記事も併せてご一読ください。

Webマーケティングの依頼先を選ぶ3つのポイント

ここで、Webマーケティングの依頼先を選ぶポイントを以下の3つ解説します。

Webマーケティングの依頼先を選ぶ3つのポイント

では、それぞれのポイントについて詳しくお伝えします。

ポイント1 自社の希望に合った実績を持っているか?

依頼先を見つけたら、依頼先の強みが自社の希望とマッチしているかを確かめましょう。これが一致していない場合、成果が出るまでに時間がかかったり、依頼自体が受け入れられなかったりする可能性があるからです。

とくに確認したいのは、以下3つです。

  1. 自社と同じ業界業種の実績はあるか
  2. 同じ課題を持っている会社の実績はあるか
  3. 同じ規模の事例があるか

全面的なサポートを希望する場合は、企画から運用まで一貫して対応できる会社を選ぶことがおすすめです。

一方で「オウンドメディアはリードが確保できているから、SNSだけを任せたい」など依頼内容が明確な場合は、それに特化している会社への依頼を検討しましょう。

依頼によりどのような成果を得られるのか具体的にイメージできる会社を選ぶことで、自社の目標達成につながります。

ポイント2 自社が想定する予算・スケジュールと合っているか?

予算・スケジュールを確認することも重要です。予算感が合ってもスケジュールが間に合わなければ依頼が難しいことがあるからです。

Webマーケティング会社の企業規模や、得意とする施策によって提案内容が変化するケースがあるので、複数社から見積もりを取って自社のニーズに合っているかを比較検討しましょう。

ポイント3 担当者とコミュニケーションをスムーズに取れるか?

Web施策は長期的な取り組みなので、担当者とスムーズにコミュニケーションを取れるかどうかも確認しておきたいポイントです。

「専門用語が理解できない」といった理由で依頼先に相談できずにいると、以下のような失敗が発生するケースがあります。

  • イメージと違うオウンドメディアが完成し、成果を得られなかった
  • 自走できるスキルを得られず、契約終了ともにメディア運営がストップした

また、日常のやりとりが円滑であるだけではなく、依頼主と依頼先の間でお互いに議論ができることも重要です。依頼主が出した要件の範囲内から提案を受けるだけより、範囲を少し超えたとしても重要な課題を指摘してくれる方が自社の成果につなげられます。

踏み込んだ提案を受けたいのであれば、依頼先に丸投げするのではなく、自社の状況や目標を依頼主から積極的に共有し、双方向のコミュニケーションを図りましょう。

課題を明確にしてWebマーケティングのプロに依頼しよう

Webマーケティングは、インターネットが主流の現代において、なくてはならない重要な施策です。しかし、効果的な成果を得るには、幅広い知識やスキル、継続的な改善が欠かせません。

また、変化の激しい業界であるため、常に最新の情報をキャッチアップすることも重要です。もし、社内に専門知識を持った人材がいない場合は、Webマーケティングの専門家にアドバイスをもらったり、外注化したりすることを検討ください。

ナイルは、2,000社以上の豊富な実績を持つWebコンサルティング会社です。多様な経験・ノウハウから根拠のあるご提案を強みとしています。BtoB、BtoC関わらず幅広いお悩みに対応できますので、お気軽に問い合わせください。

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編集者情報

金子 光(かねこ ひかる)
金子光

新卒で楽天グループ株式会社に入社。営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。現在はナイルのSEO相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。

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