SEO分析とは?詳しい手順やポイント、役立つ分析ツールを紹介

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SEO分析とは?詳しい手順やポイント、役立つ分析ツールを紹介
早川 晃輔(はやかわ こうすけ)

著者情報

コンサルティングユニット|早川 晃輔
WEBシステム開発会社にて受託開発・SaaS製品の営業及びマーケティングを担当。自社サービスサイトの流入・CV改善施策等にも従事。その後新規事業チームを立ち上げ、複数のWEBメディア運営・ブロックチェーン関連事業の戦略立案・マーケティング等を行う。
ナイルでは、メディア運営やマーケティングの経験を活かし、SEO・WEBマーケティングのコンサルティング業務に従事。
WEBシステム開発会社にて受託開発・SaaS製品の営業及びマーケティングを担当。自社サービスサイトの流入・CV改善施策等にも従事。その後新規事業チームを立ち上げ、複数のWEBメディア運営・ブロックチェーン関連事業の戦略立案・マーケティング等を行う。
ナイルでは、メディア運営やマーケティングの経験を活かし、SEO・WEBマーケティングのコンサルティング業務に従事。

SEOで成果を上げるには、自サイトや競合サイトを分析し、改善を重ねていくプロセスが欠かせません。

ここでは、SEO分析の基本や、自サイト・競合サイトを分析する手順、分析に役立つおすすめのツールなどについて解説します。

Googleコアアルゴリズムアップデートで順位が落ちた際の分析方法にもふれていますので、ぜひ参考にしてください。

なお、ナイルでは、SEOの戦略策定にあたっての自社・競合のサイト分析から、効果検証・改善提案まで、一気通貫でサポートしています。
分析の方法などSEOに関してお悩みがありましたら、ぜひナイルの無料相談をご利用ください。

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SEO分析とは?

SEO分析とは、SEOの観点から自社で運営しているサイトの状況を点検することです。

そもそも検索結果の順位は、自サイトの価値だけで決まる「絶対評価」ではなく、競合サイトとの比較による「相対評価」で決まります。

つまり、「自社がどれほどSEOに取り組んだか」に加え、「他社がどれほどSEOに力を入れたか」によって、検索順位は大きく変動するのです。

そのため、SEOは自サイトと競合サイトの状況それぞれの視点で分析することが重要になります。

SEO分析の基本

SEOの施策は、「内部対策」と「外部対策」に大別され、いずれについても分析を行う必要があります。

それぞれの分析の観点について解説しましょう。

<SEO施策の種類>

SEO対策の種類

内部対策

内部対策とは、自サイト内で実施できる施策のことで、テクニカルSEOとコンテンツSEOに分けられます。

<内部対策の種類>

テクニカルSEO

テクニカルSEOとは、検索エンジンのクローラーが自サイトのコンテンツを正確に認識し、適切に評価されるようにするための施策を指します。

検索エンジンのクローラーと呼ばれるロボットがサイト内を巡回(クロール)し、収集した情報を検索エンジンのデータベースに登録(インデックス)します。

そして、ユーザーが検索を行った際、インデックスに登録された検索キーワードと関連性の高いページを、独自のアルゴリズムに則ってランク付けし、検索結果に表示する仕組みです。

<検索エンジンが検索結果の順位を決定する仕組み>

Googleの検索結果に表示されるまでの工程

クロールやインデックスの精度を高めるためには、わかりやすいサイト構造の設計や内部リンクの最適化、ページの読み込み速度の改善などが必要です。

SEO分析では、こうしたテクニカルSEOが十分に行われているかを確認します。

<参考記事>
テクニカルSEOとは?コンテンツSEOとの違いや施策に役立つツールを紹介

\テクニカルSEOがしっかり行われているかは、こちらのチェックリストで確認!/

コンテンツSEO

質の高いコンテンツを継続的に発信し、検索結果の上位に表示されることで、自サイトへの流入を促進する施策コンテンツSEOです。

ここで重要なのは、見込み顧客の検索行動を分析して予測し、適切なキーワード選定を行うこと。

そのために、まずは自サイトで集客したい、見込み顧客の理想の顧客像であるペルソナを設定し、さらにその顧客が自社の商品・サービスを知ってから購買に至るまでの心理や体験をまとめたカスタマージャーニーマップを作成しましょう。

それらをもとに対策するキーワードを選定し、ユーザーの検索意図を満たすコンテンツを制作する必要があります。

<ペルソナの例>

製造業のペルソナの例

<カスタマージャーニーマップの例>

製造業のカスタマージャーニーマップの例

<参考記事>
【具体例あり】カスタマージャーニーとは?作成方法や6つの活用アイデアを紹介

\見込み顧客を分析してペルソナを設定する方法をまとめました!/

外部対策

外部サイトやSNSなどで自サイトを取り上げてもらい、信頼性を高める施策を、外部対策といいます。

具体的には、外部サイトに自サイトのリンクを設置してもらう「被リンク」、SNSや外部のサイトで自サイトに言及してもらう「サイテーション」を獲得することが主な取り組みです。

価値の高いコンテンツは、論文のようにさまざまな場所で引用されるという考えから、被リンクやサイテーションを多く獲得しているコンテンツは、Googleから信頼性の高いWebサイトであると判断されやすくなります

しかし、かつてのように被リンクをただ大量に集めればGoogleに評価されるわけではありません

現在の検索アルゴリズムでは、次のような条件で被リンクされているWebサイトが評価されています。

<検索エンジンから評価されやすい被リンクの条件>

  • 信頼性や権威性の高いサイトからリンクされている
  • 掲載された自ページとリンク元サイトとの関連性が高い
  • 掲載されたリンクを経由して、多くのユーザーが自サイトに流入している

こういった条件を満たす被リンクを獲得するには、独自性があって質の高いコンテンツにすることが求められます。

そうすることで外部サイトに取り上げられる機会が増え、そこから多くのユーザーが自サイトに流入するのが理想です。

<参考記事>
【徹底解説】被リンクとは?増やす方法やまだまだSEOにおいて重要な理由
【わかりやすく解説】サイテーションとは?SEO効果・獲得方法などプロが解説

競合サイトのSEO分析で見るべきポイント

SEO分析をする際には、競合サイトと自サイト、両方の分析を行うことが重要です。

まずは、競合サイトのSEO分析について、競合サイトの見つけ方や分析のポイントについて解説します。

競合サイトの設定の仕方

競合サイトを設定するには、まず「コンテンツSEO」で紹介したペルソナやカスタマージャーニーマップを踏まえて、自サイトで獲得したいキーワードを定めましょう

検索ボリュームが大きいビッグキーワードから、検索ボリュームが小さいロングテールキーワードまで、網羅的に確認しておくことが大切ですが、競合サイトを設定するだけなら、ビッグキーワードを含めた目ぼしいキーワードを複数出すことができればOKです。

そして競合サイトは、自社で獲得したい複数のキーワードで上位にランキングしているWebサイトになります。

<参考記事>
【初心者向け】SEOキーワード選定のやり方は?ツールの使い方も紹介

サイト単位で分析するポイント

競合サイトのSEO分析では、サイト単位での分析とコンテンツ単位での分析の2パターンがあります。

まず、サイト単位で分析する際は、次のようなポイントを確認しましょう。

<サイト単位で分析するポイント>

  • 流入キーワード
  • 被リンク・参照ドメイン数
  • サイト設計
  • E-E-A-T対策

なお、「流入キーワード」や「被リンク・参照ドメイン数」の分析は、追って「競合分析におすすめのツール」で紹介するSemrushAhrefsといったツールを使用してください

流入キーワード

競合サイトがどのようなキーワードで流入をしているかを知ることで、自サイトで十分に対策ができていないキーワードを見つけるのに役立ちます。

競合サイトが検索上位を獲得できているのに、自サイトでは順位が低迷しているコンテンツがある場合は、しっかり対策しましょう。

被リンク・参照ドメイン数

Webサイトの検索エンジンからの評価を左右する重要な要素が、被リンクや参照ドメイン数です。

被リンクは数だけでなく、どのようなサイトからリンクされているかも重要なポイントですので、そういった観点で競合サイトの状況をチェックしてみましょう。

競合サイトと自サイトの被リンクの違いを分析し、必要に応じて被リンク獲得のためのアプローチを行うのが効果的です。

サイト設計

競合サイトの設計を確認するにあたっては、具体的に次のポイントをチェックしましょう。

<サイト設計のチェックポイント>

特に、グローバルナビゲーションやトップページの内部リンクの貼り方に関しては、各サイトがさまざまな工夫を凝らしています。

検索上位を多く獲得している競合サイトがどのような工夫をしているのか確認し、自サイトの改善に役立ててください。

<参考記事>
【簡単に】ディレクトリとは?データ管理の理想的な構造でウェブサイトを最適化しよう
内部リンクとは?メリットやSEOに効果的な設置の仕方を解説

E-E-A-T対策

E-E-A-Tとは、SEOにおいてGoogleがコンテンツを評価する上で重視している要素で、「経験(Experience)」「専門性(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trustworthiness)」の4つの要素を指します。

<E-E-A-Tの各指標の概要>

E-E-A-Tの各指標の概要

これらの要素を満たしたコンテンツを意識して制作することで、Googleからの評価につながりやすくなります。

そこで、競合サイトがE-E-A-Tをどのように満たしているかを分析して、自サイトに取り入れるといいでしょう。

E-E-A-Tを満たしたコンテンツの作り方については、下記の記事で詳しく紹介しています。

<参考記事>
【E-E-A-Tとは?】SEOにおけるGoogleの評価基準と対策方法を徹底解説

コンテンツ単位で分析するポイント

次に、コンテンツ単位で分析すべきポイントを紹介します。

<コンテンツ単位で分析するポイント>

検索意図は何か

コンテンツを制作する際は、該当キーワードの検索結果で1~10位くらいまでに表示されているWebページの内容を確認すると、ユーザーの検索意図をおおよそ把握することができます

例えば、「クレジットカード 種類」のキーワードで上位表示されているコンテンツの多くが「クレジットカードのランク」について言及している場合は、検索ユーザーのニーズのひとつであるととらえ、自社で制作するコンテンツにもその要素を入れた構成にすることが大切です。

ただし、競合サイトと情報内容が同じコンテンツを作っても、検索上位を獲得できる可能性は低いです。

競合のコンテンツは、あくまでもユーザーの検索意図を把握するために参照するのにとどめましょう

UI/UX

ユーザーは、サイトを訪れた際に、素早く重要なポイントを知りたいと考えています。

そのため、競合のコンテンツがどのようにUI/UXを工夫しているかを分析し、自サイトに反映させることが重要です。

特に、図解や画像は競合サイトと差別化しやすい要素。

例えば、テキストだけではわかりづらい説明をする場合は、オリジナルの図解を入れることで、視覚的にわかりやすいコンテンツになります。

内部リンクの設置方法

競合サイトのコンテンツでは、内部リンクの内容や設置方法についても分析しましょう

具体的には、どんな記事にリンクされているか、記事内のどの位置に、どのように設置しているかを確認してください。

内部リンクは、ユーザーからクリックされずらい位置に設置しても意味がありません。

そのため、現在の記事の文脈を踏まえて、ちょうどユーザーが「このテーマも確かに気になるな」と思うであろう場所に関連記事リンクを設置するのが効果的です。

<関連記事への内部リンク設置方法>

関連記事への内部リンクのおすすめの設置方法

内部リンクを適切に設置することで、ユーザーのサイト内の回遊率が高まり、滞在時間が長くなります
そういったユーザー行動は、検索エンジンからの評価の向上につながる可能性があるため、積極的に取り組んでください。

なお、内部リンクのスタイルは、本文テキストに直接設置したり、リンクカードを置いたりなど、さまざまなパターンがあるため、競合のコンテンツがどのようなスタイルで設置しているかを確認してみるのもいいでしょう。

<内部リンクの設置パターン>

内部リンクの設置パターン

競合サイト分析におすすめのツール

分析する内容によって、活用できるツールは異なります。
ここまでに紹介した競合サイトの分析でよく使用するツールを見ていきましょう。

ただし、これらのツールは正確な数値が表示されるわけではありませんので、参考として見るようにしてください。

<競合サイト分析におすすめのツール>

Semrush(有料 ※無料トライアル期間あり)

Semrush

Semrushは、SEOに加え、広告分析やコンテンツマーケティングなどにも使える分析ツール。

競合サイトのアクセス解析やキーワード分析、被リンク分析などを行うことができます。
さらに、自サイトの改善点を自動で診断し、SEOの対策項目をリストアップしてくれる機能も魅力です。

Ahrefs(有料)

Ahrefs

Ahrefsは、Semrushと同じように、対象サイトの被リンク調査や流入キーワード調査、有料検索広告のキーワード調査などの分析をしてくれるツールです。

自サイトや競合サイトの順位チェックを行い、決まったタイミングでレポートを自動送信する機能もあります。

Ubersuggest(有料 ※無料トライアル期間あり)

Ubersuggest

Ubersuggestは、主にキーワードの分析に使えるツール。

競合サイトが自然検索で流入を獲得しているキーワードの内容や数のほか、ドメインパワー、被リンクの数などを調査することができます。

Similarweb(無料・有料プランあり ※有料プランは無料トライアル期間も)

Similarweb

Similarwebは、競合サイトのトラフィックデータを詳細に分析できるツールです。

無料で競合サイトの一部パフォーマンスや類似サイト、ユーザー属性を見ることはできますが、競合サイト分析で確認したい流入キーワードや被リンク数などは有料プランでしか閲覧できません。

Keywordmap(有料 ※無料トライアル期間あり)

Keywordmap

Keywordmapは、SEOやコンテンツマーケティングの戦略をサポートするためのツールです。

競合サイトがどのキーワードで上位表示されているか、どのコンテンツが最も評価されているかを分析し、自社のコンテンツ戦略に反映させることができます。

また、ユーザーのニーズや検索意図を分析・可視化する機能もあり、効果的なキーワードを選定する際に便利です。

自サイトのSEO分析で見るポイント

ここからは、自サイトのSEO分析で見るポイントについて、確認できるツールと共に解説します。

検索順位

確認できるツール:Google Search Console

まずは、自サイトのコンテンツが、どのキーワードで、検索結果の何位にランクインしているのかを確認してください。

Google Search Consoleで全体の検索順位を確認しつつ、主要なキーワードは目視でチェックし、検索結果がどういう状態になっているかを観測しましょう。

実際に検索結果を見ることで、各コンテンツのサムネイルや強調スニペットの有無などが把握できます。

すでに自サイト内にコンテンツが豊富にある場合、限られたリソースで効率的にSEOを行うには、新規コンテンツを制作するよりも、リライトなど既存のコンテンツを改善することから始めるのがおすすめです。

リライトする余地がないコンテンツもあるため、改善方法はリライトだけではありませんが、検索順位を確認した上で、それまで上位を獲得できていた主要コンテンツの順位が低下していたり、10位前後から順位が上がらなかったりする場合は、該当のコンテンツをリライトすることで、新規で制作したものよりも早く検索上位を獲得できる可能性があります。

ユーザー属性

確認できるツール:Googleアナリティクス(GA4)

ユーザーの性別や利用地域、使用デバイスなどの属性を把握することで、より適した施策を検討することができます。

例えば、ある商品ページのユーザー属性を調査した結果、購入率の高いユーザーが40代以降であると判明しました。

そこで、年齢に合わせたコピーに改善することで、コンバージョン率(CVR)が1.5倍に向上した事例があります。

<ユーザー属性の分析によって改善が成功した事例>

ユーザー属性の分析によって改善が成功した事例る

訪問ページ

確認できるツール:Googleアナリティクス(GA4)

訪問ページとは、ユーザーが自サイトで最初にアクセスしたページのこと。
これを調査することによって、どのページが集客力を持っているか、または弱いかを把握することができます

集客力の強いページはさらに露出を高める施策を行い、逆に弱いページは文章の改善やSEOを強化すれば、サイト全体のパフォーマンスが向上します。

また、集客力の強いページに内部リンクを設置してサイト内の回遊率を高めることで、ほかのページへのアクセスも促進できるでしょう。

セッション数

確認できるツール:Googleアナリティクス(GA4)

セッション数とは、ユーザーがWebサイトを訪問してから離脱するまでの行動を表す指標で、ユーザーがWebサイトに訪問した際、最初に流入したページがカウントされます。

SEOにおいて、各ページの検索流入数の増減を正確に把握し、改善に活かすためには、GA4のデフォルトチャネルグループ(流入元)が「Organic Search」のセッション数を確認しましょう。

特に、「サービス(商品)ページ」「ブログの記事」といったディレクトリ単位で実施することをおすすめします。

これは、Webサイト全体でセッション数が増えた場合、それに貢献しているページと貢献していないページを特定することにより、SEO施策を検討しやすくするためです。

<参考記事>
【GA4】セッション数とは?PV数との違いや増やす方法をわかりやすく解説

クリック率(CTR)

確認できるツール:Google Search Console

検索結果に自サイトが表示された回数のうち、クリックされた割合を、クリック率(CTR)といいます。

クリック率(CTR)の計算

2025年にFirst Page Sageが発表した調査によると、検索順位別の平均的なCTRは次のような数値になります。

<検索順位別の平均CTR>

1位:39.8%
2位:18.7%
3位:10.2%
4位:7.2%
5位:5.1%

参考:Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024

あくまでも平均値ではありますが、検索上位を獲得している自サイトのページが、このCTRと比べて明らかに低い場合は、何らかの対策が必要でしょう。

その際は、例えば「クリックしたくなる魅力的なタイトルやメタディスクリプションにする」「構造化マークアップによって、リッチリザルトが表示されるようにする(※)」などの施策が効果的です。

※構造化マークアップを行っても、必ずリッチリザルトが表示されるわけではありません。

<参考記事>
CTR(クリック率)とは?広告やSEOでクリック率を改善する8つの方法

流入元(デフォルトチャネルグループ)

確認できるツール:Googleアナリティクス(GA4)

自然検索(Organic Search)やリスティング広告(Paid Search)、SNS(Organic Social)など、どの経路からの流入が多いのかを分析し、それぞれの流入元からのコンバージョン率(CVR)を確認しておくと、予算の最適な配分や施策の改善に役立ちます。

また、流入元に応じてサイト内の情報を調整することで、コンバージョン率の向上につながることもあります

例えば、外部の比較サイトから自サイトへの流入が多い場合、そのユーザーはすでに競合商品と自社商品を比較した上でサイトを訪問している可能性が高いです。

そのため、詳細な商品説明よりも、自社独自の強みやお得なキャンペーンなどを強調するほうがコンバージョンにつながる可能性があります。

このように、サイトの流入元を把握することは、自サイトを改善する際の方向性や注力ポイントを知るための手がかりにもなります。

<流入元の分析によって改善が成功した事例>

流入元の分析によって改善が成功した事例

閲覧されているページ

確認できるツール:Googleアナリティクス(GA4)

自サイトへ流入したユーザーが、どのページを閲覧しているか、また、離脱率や直帰率が高いページを確認することで、ユーザーの関心が高いページとそうでないページを特定できます。

特に、コンバージョンに至ったユーザーが閲覧しているページを分析することで、コンバージョン率を改善するヒントを得ることができるでしょう。

例えば、あるサイトでは、FAQ(よくある質問)ページの閲覧後の申込み率が4倍も高いことがわかりました。

そこで、トップページからFAQページへの導線を改善した結果、FAQページの閲覧数と申込み完了数の両方が増加したケースがあります。

<閲覧されているページの分析によって改善が成功した事例>

閲覧されているページの分析によって改善が成功した事例

また、別のサイトでは、会員登録フォームに記入する際、多くのユーザーが住所入力欄で離脱してることがわかったため、住所入力欄を削除しました。

すると、入力完了率が2倍に増え、登録数も大幅に向上したという事例もあります。

自サイトの分析におすすめのツール

ここからは、自サイトの分析におすすめのツールを紹介しましょう。

なお、「競合サイト分析におすすめのツール」で紹介したAhrefs(エイチレフス)やSemrushも自サイトの分析に活用できます。

<自サイト分析におすすめのツール>

Googleアナリティクス 4(GA4)

Googleアナリティクス(GA4)

Googleアナリティクス 4(GA4)は、自サイトの分析をする際に不可欠なツールで、2020年10月にリリースされた最新版のGoogleアナリティクスです。

ユーザーが自サイト内でどのような行動を取ったのかを詳細に分析できます。

導入したタイミングからサイトデータが蓄積されていくため、Webサイトを分析する場合はすぐにGA4を導入しましょう。

<参考記事>
【まとめ】GA4とは?Googleアナリティクス4の設定方法と基本的な使い方

\GA4とユニバーサルアナリティクスの違いや移行方法をまとめています!/

Google Search Console

Google Search Console

Google Search Consoleは、Google検索における自サイトのパフォーマンスを分析するツール。

こちらも、SEOに取り組んでいるWebサイトの分析には欠かせません

検索クエリごとのCTRや表示回数、平均順位を把握することで、SEO施策の効果を確認できるほか、インデックス状況などサイトの技術的な問題を解決するのにも役立ちます。

<参考記事>
【使い方解説】Googleサーチコンソールとは?9つの機能と活用方法

Microsoft Clarity

Microsoft Clarity

Microsoft Clarityは、ユーザーのWebページ内での行動を可視化する無料ツールです。

ヒートマップ機能によって、ユーザーがどこをよく見ているか、どこをクリックしているか、どこで離脱しているかなどを色の違いで分析できます。

さらに、ユーザーのWebページ上の動きをレコーディングする機能もあり、よりリアルにWebページ内での行動を確認することが可能です。

このツールでユーザーが興味のある・興味のないポイント、サイトの使い勝手などをチェックすることで、コンバージョンにつなげるための手がかりをつかむことができるでしょう。

なお、ツールを使っても、SEOの知見がないと効果的な分析を行うのは難しいといえます。
そのため、プロのアドバイスが必要な場合は、ナイルの支援もご検討ください。

【おまけ】Googleコアアルゴリズムアップデートで順位が落ちた場合のSEO分析

Googleコアアルゴリズムアップデート(以下、Googleコアアップデート)とは、より検索意図に合致するコンテンツを上位に表示するためのアルゴリズム変更です。

そのため、Googleコアアップデートで自サイトのコンテンツの検索順位が落ちた場合は、キーワードごとにどんなページが上位に来ているのかを確認するのが一重要です。

<Googleコアアップデートが実施されたときの対応>

自サイトが受けた影響を確認

まずは、コアアップデートによって自サイトがどのような影響を受けたかを確認しましょう。

ここでは、自サイト全体の検索順位が下がっているのか、特定のページだけが影響を受けているのかを把握することが重要です。

コアアップデートの前後2週間の順位を確認し、順位が下がったページがどの検索キーワードで順位を落としたのかをGoogle Search Consoleで分析します。

順位が上がった競合ページの分析

さらに、自ページが順位を下げた検索キーワードで、どの競合ページが順位を上げているかも確認します。

順位が上昇しているWebページの特徴を分析することで、コアアップデートにおいて重視された評価基準が把握でき、自サイトのWebページ改善ポイントを見つけることができます

競合ページを分析する際に、最も重視するのはコンテンツの内容です。

具体的には、順位が上昇したコンテンツのターゲットや記事構成、記事の体裁(画像主体orテキスト主体、文字数)といったことを確認し、自サイトのコンテンツとの差異を明確にしましょう。

Googleコアアップデート後の分析方法については下記の動画でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

自サイト・競合サイトのSEO分析をして、適切な改善施策を進めよう

SEOで成果を上げるためには、自サイトだけでなく競合サイトも分析した上で改善を行うことが必要です。

ここで紹介した基本の分析方法を押さえて自サイトの問題点を把握し、効果的な改善につなげましょう。

なお、ナイルではこれまでに2,000社以上のSEOを含むデジタルマーケティングをご支援しています。

分析を通じたSEO戦略策定から、施策実行後の効果測定・改善提案をトータルでサポートいたしますので、分析に関する知見がない、分析をしても改善策を講じるのが難しいなどのお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

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加藤 直子(かとう なおこ)

編集者情報

加藤 直子

編集プロダクションで一般情報誌の記事制作、各種ムック本の制作などを担当したのち、音楽情報マガジン、ウェブメディアの編集部に所属。 ナイルに勤務後は、主に女性向けメディアのコンテンツ制作を担当。 ユーザーが「そうなんだ!おもしろい!」と感じられる企画を通して、事業としても成果の出る記事づくりを心がけている。

編集プロダクションで一般情報誌の記事制作、各種ムック本の制作などを担当したのち、音楽情報マガジン、ウェブメディアの編集部に所属。 ナイルに勤務後は、主に女性向けメディアのコンテンツ制作を担当。 ユーザーが「そうなんだ!おもしろい!」と感じられる企画を通して、事業としても成果の出る記事づくりを心がけている。

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