リード獲得に使えるウェブ広告の種類とは?成果を出す運用のポイントも紹介
すみやかにリード獲得したい場合には、ウェブ広告がよく使われます。
しかし、種類が多いため、どれを使えば効率的にリードを獲得できるのかわからず、悩んでいませんか。
そこで本記事では、リード獲得でウェブ広告を活用するときの基本知識をまとめて紹介します。
広告で良質なリードを獲得したいとお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。
なお、ナイルではウェブ集客で成果を出すためのウェブコンサルティングを提供しています。ただいま無料相談を承っておりますので、リード獲得でお悩みの方は、こちらのリンクからお気軽にご連絡ください。
目次
リード獲得におけるウェブ広告の役割
まずはリード獲得における、ウェブ広告の役割を確認しましょう。
【そもそもの確認】リード獲得とは
リード獲得とは、自社の商品・サービスを購入してくれる可能性がある見込み顧客(リード)の情報を集めることです。
その方法は、下記のように複数あります。
【オフラインの施策例】
- 展示会への出展
- セミナー開催
など
リードの心理状態は、商品・サービスをはじめて知った人から、購入を検討している人まで状況によってさまざまです。
オンラインで資料請求した場合とオフラインで直接名刺の交換をした場合とでは、相手が抱く自社の印象が異なるように、リードの獲得の仕方によっても心理は変わります。
ウェブ広告は「オンラインの集客手段」のひとつ
リード獲得において、ウェブ広告は「オンラインの集客手段」のひとつとして利用されます。
ウェブ上でリードを獲得するためには、ウェビナー参加や資料請求などの申し込みを通じて、登録フォームなどに顧客情報を入力してもらわなければなりません。
この「申し込みや登録フォームを設置したサイトへお客さんを集める」のが、ウェブ広告の役割です。
そのため、広告を出稿するだけではなく、コンテンツなどでスムーズにターゲットの興味を引き込んで、入力フォームの記入まで誘導する設計が求められます。
ただ、広告の種類によっては、直接リード獲得につなげられるものもあります。例えば、FacebookやInstagramで利用できる「リード獲得広告」がそのひとつです。
SNSのプロフィールからフォームへ、ある程度の項目を自動で入力できるので、ユーザーが入力する手間を省ける点が魅力です。
また、SNSからLPなどのほかのページへ遷移しないので、離脱しにくいメリットがあります。
リード獲得にウェブ広告を使う2つのメリット
リード獲得に広告を使うメリットは、下記のとおりです。
特に、ウェブ広告はすぐに表示され、集客につながりやすいため、SEOやSNSと比較してすみやかなリード獲得効果が期待できます。
ひとつずつ、見ていきましょう。
メリット1 CPA・CPLを明確にできるため予算を組みやすい
リード獲得にウェブ広告を使用すると、CPAやCPLなどの指標が明確に数値化されます。
CPAはCost Per Action/Acquisitionの略で、1件の成約(コンバージョン)に対してかかった広告費用です。
また、CPLはCost Per Leadの略で、1件のリード獲得に対してかかった広告費用を指します。
例えば、1,500,000円かけてリードを100件獲得した場合は、CPLは15,000円です。
ウェブ広告は、SEOやSNSによる集客と比べて、費用対効果がはっきりとわかるため、予算を組みやすいです。
例えば、上司に施策を提案する際も、「この広告はCPLが15,000円なので、50件リード増やすなら750,000円必要ですね」と明確に数字で提案できるため話を通しやすくなります。
一方で、SEOで集客する際は、単純な計算での判断が難しくなります。なぜなら、コストも成果も数字で表しづらい傾向があるからです。
例えば、SEOのコストには「コンテンツ制作時間」や「SEOにかけた時間」「アナリティクスの分析時間」が加わるため、正確な金額が算出しづらいといえます。
また、成果についても「キーワードごとにSEOが影響したのか」などを見極めて考えねばならず、とても手間がかかります。
こうしたことを考えると、検証のしやすさはウェブ広告ならではのメリットといえるでしょう。
メリット2 すぐに広告が表示されるため効果が早く出やすい
ウェブ広告は、出稿後すぐに掲載が始まるものも多いため、集客効果が出るまでが早いです。
LPやコンテンツがすでにあり、あとは人を呼び込むだけという場合には、最適な手法といえるでしょう。
それに対して「SEOによる集客」の場合、上位表示されている間はずっと効果を得られる一方、上位表示の達成と維持に多大な時間と労力がかかります。
さらに、検索エンジンのアルゴリズムにも左右されるため、突然圏外になるリスクもあり安定しません。
また、「SNSによる集客」も同様に時間と労力がかかります。
まずアカウントを育てて、発信内容を見てもらえるようになるまでが大変ですし、発信を見てもらえたとしても、製品やサービスを紹介したときに反応してもらえるとも限りません。
SNSは、気軽にはじめられる一方で、リードや商談の獲得につなげるには時間がかかります。
早々にサイトにお客さんを集めて、リード獲得につなげていきたいときには、ウェブ広告の活用がおすすめです。
リード獲得にウェブ広告を使う2つのデメリット
リード獲得に広告を使うデメリットには、例えば下記のようなものがあります。
ウェブ広告は集客に高い効果を期待できますが、集客以外のコンテンツが準備されていなければ意味がありません。
ひとつずつ、見ていきましょう。
デメリット1 広告を警戒する人には逆効果の可能性がある
ウェブ広告を使ってリード獲得する場合、アプローチできる客層に制限が出る恐れがあります。
広告はいわば「強制的に露出を増やして、本来見込めなかったお客さんを引っ張ってくる」施策です。
同じリードであっても、SNSでじっくり関係を作ったユーザーやオフラインで対面した人といった「もともと見込みが高い層」と比べると、どうしても興味や関心のレベルが低くなりやすいです。
もちろん、リスティング広告のように、自然な検索経由でお客さんを集める広告もあります。
しかし、これも「スポンサー」の表示が出るなど、いわゆるオーガニック検索の上位とは見え方や見られ方が異なるため、広告を警戒する人にはクリックしてもらいづらいです。
そのため、
- ウェビナーなどでリード化後に興味や関心を引き上げられる施策の集客に広告を使う
- ウェブ広告だけにリード獲得を頼らず他の施策も検討する
といった工夫を取り入れるとよいでしょう。
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デメリット2 リード化するコンテンツの準備が必要になる
ウェブ広告のデメリットとして忘れてはいけないのが、あくまで広告は「集客の手段」であるという点です。
ただ単に集客するだけでは、リード獲得にはなりません。
広告を見て訪れたお客さんを離脱させないよう、申し込みフォームやダウンロードフォームに誘導してあげてはじめてリード獲得につながります。
そのため、お客さんの興味を引きつけるLPやコンテンツなど、お客さんをリード化させる仕組みの準備が必要です。
リードにつなぐコンテンツが用意できていればウェブ広告も活用できますが、もしまだであれば、ある程度まとまった時間をかけて準備しなければなりません。
これからの場合は、ウェブ広告の出稿よりもコンテンツの充実を優先するとよいでしょう。具体的な対策については、後ほど詳しく説明します。
リード獲得に使われる主なウェブ広告6つ
ここからは、リード獲得に使われる主な広告の種類を以下の6つ紹介します。
状況や目的に応じて、最適なものを選んで活用しましょう。
リード獲得に使われる6種のウェブ広告 | ||
広告名 | 特徴 | このようなときに最適 |
リスティング広告 |
|
|
リード獲得広告 |
|
|
記事広告 |
|
|
リターゲティング広告 |
|
|
動画広告 |
|
|
SNS広告 |
|
|
リスティング広告
リスティング広告とは、検索キーワードに連動して上位に掲載されるテキスト型の広告です。
キーワードを指定して掲載できるため、わざわざ検索するほど興味関心が高い人にアプローチできます。
また、リスティング広告はクリック課金制なので、お客さんの検索結果に表示されただけでは費用が発生しません。
クリックされて初めて費用が発生するため、比較的低予算から出稿できます。
したがって、リスティング広告は、商品やサービスのターゲットが明確でコンテンツも充実している場合に有効です。
リード獲得広告
先ほども紹介したリード獲得広告は、リード獲得がセットになっている広告で、FacebookやInstagramでよく利用されるSNS広告の一種です。
一般的なウェブ広告はクリックした後LPに遷移しますが、リード獲得広告はLPに遷移することなく直接入力フォームにつながります。
さらに、入力フォームに入力する内容は、SNSに登録してあるプロフィールから読み込まれるため名前やメールアドレスなど定型的な内容は手入力する必要がありません。
このように、お客さんの手間を極力省くように設計されている点が、リード獲得広告の特徴です。
実際に、東日本電信電話株式会社の例では、クラウド型カメラサービス「ギガらくカメラ」のサブスクリプションサービスにおいてFacebookのリード獲得広告を活用した結果、広告クリック率2.2倍、リード獲得単価88%ダウンを実現したともあります。
LPやホワイトペーパーのような十分なコンテンツがなく、リード獲得の仕組みがないときにおすすめです。
記事広告
記事広告とは、ウェブサイト内に自社の商品やサービスをPRする記事を掲載してもらう広告のことです。
タイアップ広告とも呼ばれます。掲載してもらうウェブサイトの信頼性やブランド力を利用できるため、より効果的に自社の商品やサービスの紹介が可能です。
また、リスティング広告のようなウェブ広告は、配信を停止すると表示されなくなります。
一方で、記事広告は一度掲載されると基本的にウェブサイトに掲載され続けるため、長期的な流入増加を見込めます。
そのため、自社ブランドの知名度がまだ低い場合や競合が多い場合におすすめです。
リターゲティング広告
一度でも自社のウェブサイトを訪問したユーザーに対して表示させるウェブ広告が、リターゲティング広告です。
リターゲティング広告の呼び方はYahoo!だとリターゲティング、Googleだとリマーケティングと呼ばれます。
過去にウェブサイトを訪れたということは、自社の商品やサービスに関心を持っている可能性が高いと推測できます。
リターゲティング広告はこうしたユーザーに再来訪を促せるので、コンバージョンにつながりやすい強力なツールといえるでしょう。
顕在層にターゲットを絞りたい場合や、興味関心がある人に再度訪問してほしい場合に有効です。
動画広告
動画広告は、従来のテキストや画像ではなく、動画コンテンツを配信するウェブ広告です。
代表的なものには動画サイト「YouTubeの広告」が挙げられます。
テキストやバナー画像よりも動画で情報量を多く伝えられるので、視聴スキップされないよう関心を引き込める映像を用意して出稿しましょう。
また、配信先もユーザーの趣味嗜好に合わせて調整が可能です。特定のジャンルに興味のある人のなかで認知拡大をしたい場合などにおすすめです。
SNS広告
X(旧:Twitter)やFacebook、Instagram、LINEなどに掲載されるSNS広告もウェブ広告のひとつです。
新しいツールとして急速に普及したSNSは、若年層から高齢層まで幅広い年代で利用されています。また、年代によってよく使用されるSNSが異なる点も特徴です。
総務省が発表した「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書 」では、SNSの年代別の利用について下記のように述べられています。
「LINE」は、全年代では、平成24年の調査開始以降、一貫して増加しており、90%を超える利用率となっている。年代別でも、60代を除く各年代で90%を超える利用率となっている。
ユーザー同士の交流やコミュニケーションを主な目的とするソーシャルメディア系サービス/アプリでは、全年代の利用率で見ると、「Instagram」が48.5%、「Twitter」が46.2%、「Facebook」が32.6%で「LINE」に続いている。
「Twitter」は、10代及び20代の利用率が高く、それぞれ67.4%、78.6%となっており、前回令和2年度調査結果と比較すると、10代及び20代の利用率はほぼ横ばいであるが、30代の利用率が9.5ポイント増加している。
「Facebook」は、前回令和2年度調査結果と比較すると、10代及び30代を除き増加又はほぼ横ばいとなっている。10代の利用率は、各年代の中で最も低くなっている。
「Instagram」は、全年代では、平成27年の調査開始以降、一貫して増加しており、今回の調査結果で初めて「Twitter」を上回り、「LINE」に次ぐ利用率となっている。年代別では、20代の利用率が78.6%で最も高く、10代、40代及び50代で、「LINE」に次いで高い利用率となっている。
引用:5-1-1 主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率 (令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書/令和4年8月 総務省情報通信政策研究所)
SNS広告は、他のウェブ広告では追跡できない属性が確認できるため、ターゲットの年齢に合わせて広告を出稿したい場合におすすめです。
ここまででご質問のある方は、以下のバナーよりお気軽にお問い合わせください。
ウェブ広告で良質なリードを獲得する3つのポイント
ウェブ広告で良質なリードを獲得する、3つのポイントを紹介します。
「どのようなリードを獲得したいのか」といった方針を明確にしなければ、適切な広告を選べません。
順番に、見ていきましょう。
ポイント1 広告の種類を選ぶ前に目的を明確にする
リード獲得に広告を使う際は、方針を明確にしなければなりません。
具体的には、リードの数を取りたいのか、それとも数は少なくても商談につながりやすい質の高いリードを獲得したいのかを決めるイメージです。
方針が明確でないと、例えば、本当は高品質なリードが欲しかったのに関心が薄いリードばかり集まってしまい、なかなか商談につながらないなど期待した結果を得られない可能性があります。
そのため、明確な方針を設定し、それに適した広告を選ぶことが必要です。
例えば、事業を開始したばかりで、リード数そのものが少ない場合は、幅広くアプローチできるSNS広告や動画広告が適しています。
一方で、十分なリードが獲得できている場合は、品質を重視してリスティング広告やリターゲティング広告を活用するのがおすすめです。
ポイント2 クリック〜リード化の流れを組み立てる
デメリットでもお伝えしたように、広告で集客がうまくいっても、集めた先でリード獲得につなげられないと意味がありません。
広告はあくまで集客の一部であり、リード獲得そのものではないからです。この問題を解決するために、リード獲得に至るプロセスを組み立てるようにしましょう。
具体的には、LPやホワイトペーパー、ウェビナー等のコンテンツの準備です。
リードを獲得するためには、ユーザーにサービスや商品に興味を持ってもらう必要があります。相手の興味や関心を引き込めるように、コンテンツの作り込みが重要です。
特に、ホワイトペーパーは「わざわざ問い合わせるほどではない」といった購買意欲の高くないユーザーをリード化するときに欠かせないコンテンツです。
いきなり直接の問い合わせをしてもらうのは難しくても、ホワイトペーパーのダウンロードであれば比較的、気軽に行ってもらえます。
もし、「LPで集客はできているけど、ほとんどリードが取れていない」という状況であれば、まずはホワイトペーパーをはじめとするコンテンツの充実を考えてみてください。
さらに、コンテンツ作成の効率を上げるためには、「ワンソース・マルチユース(ひとつの情報を複数のコンテンツで使用する)」の考え方を活用するとよいです。
つまり、“一度作成したコンテンツをウェビナーに利用したり、ウェビナーの資料をホワイトペーパーとして再利用したりする”など、同じコンテンツを多角的に活用するイメージです。
効率的にコンテンツの拡充を進め、リード獲得のポイントを増やしましょう。
リード獲得に効果的なホワイトペーパーの作り方は、下記の資料をダウンロードしてご覧ください。
\「BtoB企業の見込み顧客獲得につながる!ホワイトペーパーの書き方・作り方」はこちら!/
ポイント3 効果検証とブラッシュアップを続ける
広告で良質なリードを獲得するためには、一回の広告配信だけでKPI・KGIの達成を目指すのはおすすめしません。
効果検証を繰り返して、ブラッシュアップしながら達成を目指しましょう。
一度に達成しようとすると、目標に届かなかった場合に「広告を出しても効果がない」と打ち切ってしまいがちです。
しかし、何事も一度ではでうまくはいかないものです。効果検証を繰り返し、ブラッシュアップすることで目標達成を見込めるケースも多いので、一度で諦めるのはもったいないといえます。
適切な指標と期間を設定して長期的な視点で目標達成を目指すようにしましょう。
以下の記事では、効果測定時に使用できる指標を具体的に紹介しています。ぜひご一読ください。
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ポイント4 コンバージョン後のフローを構築する
リードを獲得するのは商談や受注を獲得するためですから、コンバージョン後のフロー構築を行いましょう。
リードを獲得しただけで何もアクションを起こさなければ、そのリードは無駄になってしまいます。
商談や受注につなぐためにも、リード顧客へ継続的にどうアプローチするかを決めておくことが大切です。
具体的には、メールマガジンを定期配信して接触頻度を高めたり、反応を見てウェビナーへの参加を促したり、あるいは架電したりすることで、商談に進める可能性を高められます。
このように段階を踏んだコミュニケーションをとり続けることで、顧客の関心が薄れる前に商談化や成約へとつなげやすくなるのです。
広告を活用して良質なリード獲得を実現しよう
今回は、広告を使ったリード獲得について説明しました。
広告を活用することで、すみやかに確実性の高い集客ができるため、リードの獲得やコンバージョンにつながる可能性が高まります。
また、広告の種類によって狙えるターゲット層が異なるため、自社の商品やサービスのターゲットと親和性のある広告を使うことで高い効果が期待できるでしょう。
広告の活用は、SEOやSNSを併用しつつ導入することをおすすめします。この記事を参考に状況や目的に適した広告を選び、活用を検討してください。
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