「転生・キメラ」ホワイトペーパーを量産したら、リード獲得が昨対比で2.5倍になった話
こんにちは!ナイル株式会社でSEOコンサルティングを行っている青木です。
今回は特別編。ライター組合代表の佐々木ゴウさん(以下、ゴウさん)をお招きして、初心者でもバグみたいな実績が出せる!?超効率的な、「ホワイトペーパーの考え方・作り方」を紹介します(事実、弊社はこれでブログ経由のリード獲得件数が前年比で2.5倍に激増しました)。
▼我ながら驚異的な成長率!
オウンドメディアは、ChatGPTなどの生成AIの後押しもあって、最近さらに注目を集めています。お問い合わせにつなげるべく運営をはじめたものの、意外とお問い合わせ獲得のハードルが高くて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そんな状況を打破していただけるよう、オウンドメディア初心者の方にもわかりやすいように、初歩的なところから噛みくだいてお話していきます。
社内で怒られるのを覚悟で公開しますので、ぜひ最後までご覧ください!
ナイルSEO研究所所長・SEOコンサルタント。大規模データベース型サイトなどの技術的に複雑なSEOのプロジェクトや、サイトリニューアルに多く携わる。ECサイトやBtoBのサービスサイトを得意とするSEOスペシャリスト。
質問者 佐々木ゴウさん
株式会社ライター組合、douco株式会社代表。BtoBメディアを幅広く支援するが、バツイチの切れ痔。今回は、「リード獲得で悩んでいるオウンドメディア運営初心者」になりきって参戦。
そもそもホワイトペーパーの作り方や基礎知識を身につけたい方は、「BtoB企業の見込み顧客獲得に繋がる!ホワイトペーパーの書き方・作り方」資料も併せてご覧ください!ホワイトペーパー資料の無料ダウンロードはこちらから
目次
オウンドメディアの「問い合わせ」獲得は意外と難しい
ゴウさん
青木さん!聞いてください!うちの会社でSEOの記事制作の仕事を増やそうってことでオウンドメディアを立ち上げたんですけど、問い合わせがぜんぜん来なくって……。
青木
それは困りましたね。どんなふうに問い合わせ誘導をしているのですか?
ゴウさん
記事の最後に、「ぜひSEOが得意な当社にご相談を」って感じで問い合わせボタンを置いてます。記事の数とPVは、順調に増えてるんですけど……。
青木
なるほど。たしかにそれだけだと問い合わせは来ないかもしれませんね。ゴウさん、検索で調べものをしているときに出てくる「ご相談を」みたいなバナー、クリックします?
ゴウさん
調べ物だとほぼしないですね。
青木
ですよね。そもそもメディア経由の問い合わせは、読者さんに「いま抱えている悩みとか課題を、自社のサービスで解決できそう」と思ってもらえてやっと発生するんですよ。
例えば、「オウンドメディア」というキーワードで考えてみましょう。
- キーワード:オウンドメディア
- 月間検索ボリューム:約18,000回
わりと大きめのキーワードですし、PV数も増えそうで嬉しいですけど、検索意図で考えてみるとふわっとしてますよね。
【オウンドメディアで検索している人の意図の例】
- オウンドメディアの言葉の意味を調べている
- オウンドメディア施策のアイデアを調べている
- オウンドメディアについて漠然と悩んでいる
メディアのアクセスって、こういうふわっとした調べ物経由が多いので問い合わせになりにくいのです。
「言葉の意味が知りたい」「施策アイデアの参考にしたい」くらいの人が、いきなりSEO記事制作の外注を頼むかといったら厳しいですよね。
ゴウさん
たしかに……。
青木
だから、ただ単に記事を増やして「問い合わせてね」というだけでは反応は返ってこないのです。
「問い合わせ」は恋愛でいう「告白」!長い目で成就させる
ゴウさん
では、問い合わせを取るにはどうしたらいいんでしょうか?できれば、「すぐ」に問い合わせがほしいんですが!
青木
お気持ちはわかりますが、「すぐ」っていうのは難しいです。例えば、恋愛で考えてみましょうか。「あの人とすぐにお付き合いしたい!」って思っても、プロセスもないままでは難しいことですよね。
まずは相手との接点を持って、自分のことを覚えてもらうところからのスタートではないでしょうか。
ゴウさん(バツイチ)
それはそうですね……。それができないから、僕はモテないんでしょうか?
青木
話を続けますね。
バツイチ(ゴウさん)
えっ……。
青木
いま、お話している「問い合わせ」って、実は「恋愛の告白」くらい大きなことなんですよ。そもそも難しいんです。
検索から来る人って、ほぼ「メディアやサービスのことを知らない人」です。そんな人にいきなり「問い合わせてね」と告白しても、まあ厳しいじゃないですか。
つまり、「問い合わせ」がほしいからこそ、まずは接点を持つのが大事になってきます。恋愛みたいに長い目で見るんです。
まずは「ホワイトペーパー」で接点を持つ
ゴウさん
じゃあ、今は「投資期間」と思って、がんばって記事を出し続けたらいいですかね!?それでファンを増やして、長いお付き合いを……。
青木
はい、ストップです!
メディアの記事だけでファンになってもらうというのも、大体うまくいきません。
SNSならそれでいい場合もありますが、検索で見つけた記事なんて、「どこのメディア発信か」まではまず覚えてないですよね。
ゴウさん
たしかに、メディアの名前までは覚えてないですね。去っていった読者はほぼ戻ってこない、と。
青木
そうです。ゴウさんは、SEOの記事制作の問い合わせが欲しくてオウンドメディアを運営しているのであって、ボランティアで情報提供しているわけではないですよね。
であれば、読者に「情報だけありがとう!さようなら!」ってされたらもったいないです。
だから、いきなり問い合わせは難しいとしても、まずはメルマガ読者になってもらうとか、継続的に接触できるようにしないといけません。
継続的に接触していれば、必要なときに問い合わせてくれるかもしれませんから。
ゴウさん
そうか、それが接点なんですね!
青木
ただし!ゴウさん、ふだん、いきなり「メルマガ登録」ってします?よほど参考になるメディアなら別ですけど、これもこれで、またちょっとハードル高いですよね。
そこで出てくるのが、「ホワイトペーパー」とか「eBook」と呼ばれる施策です。
「この情報がほしい方は、このフォームに情報を入力してダウンロードしてください」といって配布されている下記のようなものです。
▼ナイルのホワイトペーパー例
以下のバナーより、実際の画面を確認してください。
ゴウさん
「問い合わせ」の前段階にある「メルマガ登録」のさらに前段階として「ホワイトペーパーで接点を持つ」ってことですね?言葉にするとややこしいですけど。
図に表すと、こんな感じ?▼
青木
そうです。ホワイトペーパーは「調べ物の答えとリンクする内容」なので、読者も興味を持ってわりとダウンロードしてくれるんですよ。
これを活かして、ホワイトペーパー経由でメルマガ登録してもらえれば、問い合わせや商談につなげるためのアプローチができますよね。
そこからウェビナーにお誘いしたり、電話でインサイドセールスしたりとか、いろいろ打ち手が増えてきます。
オウンドメディアのPVとか問い合わせって水物ですから、こういう別のアプローチ法を持っておけるといいですよね。
そういう意味でも、やっぱりホワイトペーパーで接点を持つって、問い合わせを取る上ではすごく大切なんです。
ゴウさん
では、具体的にどうホワイトペーパーを用意していけばいいんでしょうか。
青木
はい、その答えは次の章で解説していきましょう。
ホワイトペーパー、どう用意すればいい?
青木
それでは、本題です。効率的に、ホワイトペーパーを用意する方法を解説していきますね。
ひとつずつ、見ていきましょう。
1.まずは「ありもの」を活用する
青木
理想は、「1記事1ホワイトペーパー」です!
- 「SEOに効く記事タイトル」みたいな記事には
「SEOに効果的なタイトルの付け方6つのポイント」 - 「はじめてのインサイドセールス」の記事には
「インサイドセールス立ち上げバイブル」
このように、記事ごとに専用のものを用意します。
けれど、実際の作業は大変ですよね。私もその昔、SEOの「canonical指定」とか「nofollow」などの専門のホワイトペーパーを作成したら、その関連記事でしか使えないことが作業工数が増えてつらい思いをしました。
ゴウさん
青木さんでも、つらいことがあったんですね……。
青木
はい、大変な作業になりますから、「1記事1ホワイトペーパー」は理想としては持っておいていただいて……。
はじめのうちは、手元にあるホワイトペーパーを整理して、既存の記事ごとに一番近いものを置いていくといいでしょう。
ただし!むりやりホワイトペーパーを配置することはしないでください。これは、大事なことです。
例えば、SEOのタグを解説する記事で、SNS広告のホワイトペーパーを貼ってあったら意味がわからないですよね。
ですので、集客のためだけの連想ゲームみたいなホワイトペーパーを配置するのは、ダウンロードもされなくなりますのでやめましょう。
2.ホワイトペーパーを先に作る
ゴウさん
手元に使えるホワイトペーパーがない場合は、どうしたらいいでしょうか?
青木
その場合は、新しく作ることになりますね。
一般的には、検索ボリュームが大きいものとか、コンバージョンに近いキーワードで記事を用意して、それに合わせてホワイトペーパーを作ることが多いです。
ただ私としては、「ホワイトペーパーから逆算して記事を書く」ことをおすすめします!
例えば、SEOのコンサルティングサービスなら、先にSEOのホワイトペーパーを作ってしまって、そこから逆算して記事を用意する感じです。
これは、やりやすいですし、効きますよ。そのまま、問い合わせや商談につながることもあります。
ゴウさん
「先にホワイトペーパーを作る!」これは、逆転の発想ですね!
あれ?でも、ニッチな業界のメディアの場合は厳しくないですか?そもそも検索もあまりされないので、がんばってホワイトペーパーを作っても見てもらえない気がしますが。
青木
その場合は、また別の方法があります。この場では伝えきれないので、もし気になる方は、弊社までご連絡ください。
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質の高いホワイトペーパーを爆速で作る転生・キメラの方法
ゴウさん
青木さん、用意をして取りかかることを想像したのですが、いざ制作となるとやっぱり大変ですよね……。なんとかラクに質の高いホワイトペーパーを作る方法ってないものでしょうか?
青木
いい質問です。もちろん、ありますよ!では、そろそろナイル青木流の「必殺技」をお伝えしましょう。
下記のことを、実行しただけです。
この2つの方法で、下のグラフでおわかりのように、弊社ではブログ経由のリード獲得件数が前年比で2.5倍に激増しました。
個人的には、バグレベルで結果が出せている手法だといえます。
ゴウさん
やばいですね……、早く教えてください!
青木
はい、では解説しますね。
1.既存の素材を活かす!「転生ホワイトペーパー」
青木
まずは、「転生ホワイトペーパー」の手法です。
これは、「既存のコンテンツをホワイトペーパーに転用する」というワザになります。
例えば、公開済みのブログ記事やコンテンツ記事、ウェビナーで投影した資料、普段の営業資料、提案資料などから情報を抜粋して、ホワイトペーパーにしたためてしまうんです。
わかりやすく表にしましたので、下記をご覧ください。これは、営業資料をホワイトペーパーに転生した例です。
▼「転生ホワイトペーパー」の例▼
◯◯株式会社御中 ◯◯プロジェクトご提案資料 |
弊社の特徴 |
サービス紹介 |
料金表 |
連絡先 |
会社紹介 ホワイトペーパー |
弊社の特徴 |
弊社の特徴 |
サービス紹介 |
料金表 |
連絡先 |
ゴウさん
え、つまりコピペってことですよね?それでいいんですか?
青木
はい、全然OKです。ホワイトペーパーは、ゼロから作る必要はないんです!転生ホワイトペーパーを取り入れると、かなり量産できますよ。
2.類似の複数記事をまとめる!「キメラホワイトペーパー」
青木
そして、もうひとつが「キメラホワイトペーパー」の手法です。
ゴウさん
キメラ!?あのドラクエに出てくる鳥みたいなやつですか?
青木
いや、ファイナルファンタジーに出てくるやつのほうです。頭がライオンで身体がヤギで…
ゴウさん
そっちか!
青木
まあどっちでもいいんですけど(笑)、キメラっていうのは本来は別々のものが1つの個体になってるみたいな意味ですね。
つまり、本来は別々のものを、ひとつのホワイトペーパーにまとめて落とし込むテクニックです(既存のホワイトペーパーを合体させて、新しいものを作る)。
下の表を、ご覧ください。
「YouTube運用ホワイトペーパーから『YouTube LIVEの活用方法』」の部分と「インスタグラム運用ホワイトペーパーから『インスタライブの活用方法』」をキメラにして、新しく「ライブ配信活用ホワイトペーパーにした例です。
▼「キメラホワイトペーパー」の例▼
YouTube運用ホワイトペーパー | インスタグラム運用ホワイトペーパー |
YouTubeでの運用の考え方 | インスタグラムの運用の考え方 |
YouTubeでの登録者の増やし方 | インスタグラムのフォロワーの増やし方 |
YouTubeライブの活用方法 | リールの使い方 |
・・・・ | インスタライブの活用方法 |
ライブ配信活用ホワイトペーパー |
YouTubeライブの活用方法 |
インスタライブの活用方法 |
ゴウさん
ドラクエモンスターズでいう配合ですね!両親の特性を「いいとこ取り」をする的な…
青木
ドラクエはなんでもいいんですけど、まさに“いいとこ取り”で、進化するホワイトペーパー制作手法なのです!
さらに、「転生」で用意したホワイトペーパーで「キメラ」を作ると、かなりスピーディに質の高いものを作れます。
もう一度いいますが、ホワイトペーパーは、ゼロから作る必要はないのです。
ゴウさん
すごすぎます……!でも手持ちの再利用だと、読者さんはもう知ってる話になりませんか?
青木
それも、大丈夫です。ちゃんと読者の方が参考になるホワイトペーパーが作れますよ。
複数の話を合体させて作るので、必ず片方には載っていない話が含まれるようになります。この時点で、新しいホワイトペーパーとしての価値が出てくるのです。
それに、もし仮に内容が同じだとしても、そもそも「知りたい情報を手元で読み返したい」「きれいに印刷して冊子として読みたい」といったニーズもあるわけで、それもそれで価値がありますね。
最悪、もし「役に立ちそうにないなぁ」と感じるなら、加筆すればいいのです。
それと、そもそもひとりの方がたくさんのホワイトペーパーをダウンロードしてくれるケースはそれほど多くはないものです……。これは、少し悲しい理由ではありますが。
ゴウさん
たしかに、そうですね。「転生ホワイトペーパー」と「キメラホワイトペーパー」の手法でしたら、効率よく質の高いホワイトペーパーが作れる自信が湧いてきます!
早速、ホワイトペーパー制作を始めてみます。
青木
はい、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
ただこの方法は、基本あってのことですから、スタンダードなホワイトペーパーの作り方を知っておくことが大事です。以下の資料を、先に読んでおいてくださいね。
\『BtoB企業の見込み顧客獲得に繋がる!ホワイトペーパーの書き方・作り方』の無料ダウンロードはこちら/
ゴウさん
あーそうでした。早速、ダウンロードポチッ!
まとめ:「問い合わせ」を増やすにはホワイトペーパーがおすすめ
今回は、オウンドメディアで「問い合わせ」を増やすなら「ホワイトペーパー」がおすすめ、ということで、以下のお話をしました。
【本記事のまとめ】
- オウンドメディアをやれば急に「問い合わせ」が増えるわけではない!
- 「問い合わせ」は恋愛でいう「告白」。長い目で見て成就させるべし!
- 問い合わせ前のホワイトペーパーは有効な接点づくりになる!
- 記事の前にホワイトペーパーを先に作ろう!
- 準備が大変なら必殺「転生&キメラホワイトペーパー」ワザがおすすめ!
これらの方法が、皆様のメディアの問い合わせを増やすきっかけになれば嬉しいです。
とはいえ、いざ始めようととすると手が止まってしまいがちになるのがホワイトペーパー制作の特徴でもあります。
- 「自分たちのメディアではどんなホワイトペーパーを作ったらいいの?」
- 「ホワイトペーパーには何を載せたらいいの?」
このような悩みをお持ちの方は、ぜひ、ナイルへお気軽にご相談ください。漠然とした不安なども、しっかりとヒアリングしますのでご安心ください。
今回お答えしたSEOコンサルタント青木のほか、貴社に合ったコンサルタントが親身になって丁寧にお話をお伺いします。ぜひ、ご利用ください。
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