SEOライティングで上位を狙うには?5つの心構えと10のポイント

SEOライティングで上位を狙うには?5つの心構えと10のポイント

SEOライティングには、セオリーがあります。

しかし、セオリーに準じて、すでに上位表示されているページをただ真似するだけでは意味がありません。ユーザーの検索意図に応じて、その意図を満たすコンテンツを作成することが大事なのです。

今回の記事では、SEOライティングの基礎知識から成功するコツ、おすすめのツールや本を紹介しながら、一歩踏み込んだ解説をしていきます。

SEOライティングと併せて、SEOの基礎知識を身につけることも重要です。

「初心者必見!ゼロから理解できるSEOの基礎知識と実践方法」では、SEOライティングの際に役立つノウハウをまとめています。ぜひ無料ダウンロードの上、ご活用ください。

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SEOライティングとは?

SEOライティングとは、SEO(検索エンジン最適化)を踏まえた文章の書き方です。

Googleなどの検索エンジンで上位表示をし、ウェブサイトへの流入数を増やすことを目的とします。

気づきを与えるコラム記事などと異なり、明確な悩み、興味を持った読者を意識して記事を書くことが重要です。

そのため、ユーザーの検索意図から大きくそれた内容を書いてしまうと、素晴らしいコンテンツであっても検索上位表示が難しくなる点に注意しなければなりません。

また、上位表示されているからといって、その記事が最もユーザーの検索意図を満たしているわけでもありません。

あくまで、その時点でのユーザー行動、興味を踏まえた検索エンジンの評価にすぎず、新しい興味関心が生まれている可能性や、そもそも1位の記事でもユーザーのニーズを満たしきれないこともあるからです。

そんなユーザーの検索要求を満たすためには、ユーザーの潜在的な検索意図も考慮することが重要です。

「〇〇 おすすめ」というキーワードで検索しているからといって、おすすめの理由だけを知りたいとは限らず、あえて購入しない理由や、マイナスポイントなどをまとめるのが有益に働く場合もあります。

SEOライティングは、検索結果を意識したコンテンツ作成になりがちですが、「その検索でユーザーが求めているものは何か」という答えは、検索結果から見える情報以上のユーザーインサイトを読み取りコンテンツ制作をすることが大切なのです。

SEOライティングとはユーザーのニーズを満たすように書くこと、検索エンジンが評価しやすいように書くことの2つを考慮することの2つを考慮する必要があるイメージ画像

 

SEOライティングの手順をざっくり解説

SEOライティングでは、検索ニーズがあるキーワードを選び、そのキーワードで検索意図を考えながら記事を書くという流れのイメージ画像

 

SEOライティングでは、検索ニーズがあるキーワードを選び、そのキーワードで検索意図を考えながら記事を書くという流れが基本です。

より細分化すると、SEOライティングの手順は以下のようになります。

ステップ 内容
事前準備
  • サイトのコンセプトや戦略を決定
  • ターゲットの決定や、どのようなサービスをどのような検索ユーザーに訴求していくのかを設計
STEP1:検索キーワードの選定
STEP2:ペルソナ設定と検索意図の思考
  • 対策キーワードが決まったら、キーワードを調べる人がどんな人でどんな意図があるのか検討
  • 具体的な成果物としてペルソナ設計などを行う
STEP3:SEO調査
  • 検索結果を確認し、どんな要素があれば検索意図を満たすのか競合調査
  • 再検索キーワードなども確認し、競合が満たしきれていない要素も確認
STEP4:記事の構成案を作成
  • 必要な要素をどのような構成で伝えたらわかりやすいかを考える
  • 競合上位記事の情報や、検索意図を考慮して検討
STEP5:記事の制作
  • 構成案をもとに執筆
  • 執筆時にデータを出す際は公的データを利用する
STEP6:記事の推敲
  • 一度完成した記事は推敲し、他に良い表現がないか、わかりにくい部分がないかなどを確認
  • 日本語の文章の間違いなどは「校正ツール」などを活用する
STEP7:記事の公開 / 効果計測 / リライト
  • 記事は公開して終わりではなく、実際にどんな結果が出たかまで追う
  • 順位が上がりきらなければ継続してリライトを行う

 

以上がSEOライティングの手順です。これらを踏まえてSEOライティングに取り組むことで、より多くのユーザーに対して的確に情報を届け、サイトの目的達成に近づきます。

なお、実践的な方法は以下の資料にまとめています。無料ダウンロードの上、ご活用ください。

SEOライティングに取り組む前の5つの心構え

SEOライティングに取り組む前に、心掛けるべきことが5つあります。

テクニックだけでは、ユーザーに寄り添ったコンテンツは作成できません。以下は、検索結果に影響する項目もあるため、一つひとつチェックしていきましょう。

SEOライティングに取り組む前の5つの心構え

 

Googleの理念と検索エンジンについて理解を深める

まずは、Googleの検索エンジンについて理解を深めるところから始めます。

具体的には、Googleが掲げている理念や、検索順位を決める指標などです。

特に、Googleの理念を理解しておかないと、制作すべきコンテンツの方向性を定められず、検索順位が上がるコンテンツを作成できません。

Googleは、企業としての使命を以下のように明言しています。

Our mission is to organize the world’s information and make it universally accessible and useful.

私たちの使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです。

引用: Our mission is to organize the world’s information and make it universally accessible and useful.(About Google)

上記の使命により、私たちコンテンツ制作側はユーザーにとってわかりやすい形で情報を提供することが求められているといえます。

また、Googleがページをクロール、インデックスする仕組みについても理解しておくことが重要です。

SEOのクローラーとインデックスの関係のイメージ画像

 

「クローラーとインデックスの関係」の詳細は、下記の記事も併せて参考にしてください。

ユーザーファーストを強く意識したコンテンツである

検索エンジンへの対策だけではなく、ユーザーファーストのコンテンツを作成することが最重要です。

検索結果で上位表示させることがSEOライティングの目的なので、どうしてもユーザーではなく検索エンジンを攻略しようと考えてしまいがちです。

SEOライティングによくある失敗事例が、対策キーワードを入れすぎて、ユーザーが読みにくい文章になっていることです。

作ろうとしている記事がユーザーの求めている情報になっているのかを、強く意識しないといけません。

もちろん、検索エンジンは人が読んで満足するのはどういった記事かを完璧には判断できません。そのため、検索エンジンを意識した工夫は必要になります。

それでも、検索エンジンは日々進化し、ユーザーニーズをくみ取ろうとしています。

検索上位の記事に含まれていない要素でも、ユーザーにとって必要なキーワードは設定することを推奨します。

記事を作る上では、検索エンジンにだけ気をとられないようにし、ユーザーが満足するかを軸に置いて、コンテンツ作成に取り組んでみてください。

検索エンジンを攻略するのではなく、ユーザーに向き合うことを第一に考えることがSEOライティングの心得のイメージ画像

 

ユーザーニーズを考えた独自のオリジナル要素がある

ユーザーの満足度を高める上で重要なのが、「オリジナル要素を入れて質の高いコンテンツに仕上げる」ことです。

SEOライティングはどうしても似通った内容になりがちのため、ユーザーにとっては新しい情報を得にくくなります。

そこで、「このページでしか読めない」オリジナル要素を入れることで、ユーザー満足度が高まります。

オリジナル要素を入れるために最初にやるべきことは、ユーザー自身も気づいていないが必要としそうな情報について考えることです。

例えば、ユーザーが記事を読んだ後に「あれ、この内容を解決するには何をすればいいのかな?」と疑問に思いそうな情報も同じコンテンツに含めれば、満足度の高いものとなります。

数ある競合記事にない情報であれば、立派なオリジナル要素となるでしょう。

また、後述する「経験」「独自性」「専門性」「権威性」を満たすことを意識すると、自然とオリジナリティが出てきます。

「SEOライティングのオリジナル要素」とは、主観的な意見ではなくユーザーの必要性に応じた、エビデンスがもととなるオリジナル論であることを念頭に置きましょう。

逆説では、ユーザーニーズ不在のオリジナルに意味はないということです。

「SEOライティングのオリジナル要素」とはユーザーニーズを考えた独自調査やエビデンスがもととなるオリジナル論のこと

 

経験・専門性・権威性・信頼性を満たした文章である

Googleは「E-E-A-T」を、コンテンツの質を評価する上で重視しています。

E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取った言葉です。

「E-E-A-T」とは経験・専門性・権威性・信頼性のことのイメージ画像

 

E-E-A-Tが満たせるコンテンツの作り方の一例を、下記にて紹介します。

【E-E-A-Tを満たすコンテンツの作り方一例】

  • Experience(経験)
    ⇒実際に体験した人の体験談を集める
  • Expertise(専門性)
    ⇒専門家や知見のある人へインタビューをする
  • Authoritativeness(権威性)
    ⇒運営者の実績を積み上げる
  • Trustworthiness(信頼性)
    ⇒引用元や参照元を明記し、情報の正確性をはっきりさせる

どんなにほかの上位表示記事を読んでも、発信者に経験、知識がないコンテンツは信頼性に欠けてしまいます。また、ユーザーの興味まで理解することもできません。

自身の経験と専門性が最大限発揮できる領域のコンテンツを作り、発信していきましょう。

E-E-A-Tについて、詳しくは下記の記事で詳しく解説しています。E-E-A-Tを満たすために具体的にやるべきことも紹介していますので、ぜひご一読ください。

要件シートを書きコンテンツ目的をしっかり把握する

SEOライティングでは、コンテンツを作成する目的を把握しておかないと、読者に伝わらない記事となってしまう恐れがあります。

ここでいう目的とは、発信者がユーザーに対して「資料ダウンロードをしてほしい」「問い合わせをしてほしい」「サービスについて理解してほしい」などが当てはまります。

目的を決める際は、下記の要素を考えておくと自然と導き出せるようになります。

【コンテンツ作成の目的を決める3要素】

  • ウェブサイトの分野が明確である
  • ターゲットのペルソナが明確である
  • 閲覧後のユーザーの姿が明確である

コンテンツ作成がスムーズに進む3つの要素のイメージ画像

 

上位表示を狙うべき対策キーワードは、記事の目的やターゲットの属性などを踏まえて選定します。

これらの大前提を理解していないと、SEOライティングで目的を達成するのが難しくなるでしょう。

要件シートを作成する

ナイルでは、「要件シート」と呼んでいる、サイトの目的を把握できるシートを提供しています。

このシートを活用することで、コンテンツ作成に必要な情報をまとめられます。下図が、実際のシートです。

■基本要件シート(見本)

基本要件シート(見本)

 

■記事要件シート(見本)

記事要件シート(見本)

 

見本のように、各記事の、「記事テーマ」「検索キーワード」「記事概要」「記事作成の目的」「想定される言及項目」「文字数」といった要素をライティング前に固めておくことが可能です。

要件シートは、SEOライティングの土台となるものです。この土台がしっかりしていれば、ライティングの方向性がブレずに書き進められます。

仕上がった原稿が目的に沿っているのか、全体の流れは合っているのか、チェックする際にも使えます。

この要件シートは羅針盤のような役割を果たしてくれます。以下より無料でダウンロードができますので、コンテンツの目的に沿ったSEOコンテンツを作成するために、ぜひ活用してみてください。

SEOライティングに押さえたい10のポイント

SEOライティングで検索順位を上げながら、ユーザーの求めるコンテンツを作成するために押さえるべきポイントがいくつかあります。

明日から取り入れられるものも多いので、ひとつずつ押さえておきましょう。

タイトル / 見出しの最適化

タイトルや見出しに「狙いたいキーワード」を含めることで、検索エンジンのクローラーがコンテンツの情報を判断しやすくなります。

タイトルは短い文字数で内容を伝えて、クリックしてもらえるような魅力的なものにしましょう。

目安として、30文字前後に収めるのがベストです。また、タイトルのなるべく左側に対策キーワードを入れるように心掛けましょう。

見出しについては、下図を参考に、h2にはメインキーワードを、h3にはサジェストキーワードを無理のない範囲で含めるように意識してみてください。

▼キーワード「年収 上げたい」のhタグ構成

キーワード「年収 上げたい」のタグ構成

 

サジェストキーワードまで見出しに含めると、メインキーワード以外のキーワードからも検索流入が見込めるようになり、アクセス数の増加につながります。

Meta discriptionの最適化

メタディスクリプション(Meta description)とは、その記事の概要を説明する文章のことです。

メタディスクリプション(Meta description)のイメージ画像

 

メタディスクリプションそのものが、直接的なSEO評価につながるわけではありません。

とはいえ、検索結果一覧に「タイトル」と一緒に表示されるため、ユーザーが検索したときにこの記事を読みたいと思う内容になっていれば、多くのユーザーにクリックしてもらえます。クリックされる記事はGoogleにも評価され、間接的にSEO評価も上がるというわけです。

詳しいメタディスクリプションの作り方については、「メタディスクリプションとは?SEOに効果的な作り方」をご一読ください。

日付の提示

「日付の提示」は、SEOライティングの重要な要素の一つです。

例えば日付がなければ、書かれている情報がいつのものなのかわかりません。これでは、Googleも読者も、情報を信じていいかfわからず、信頼性が下がってしまうわけです。

記事がいつ公開され、または最終更新されたかを明示することで、読者やGoogleに対して情報の新鮮さと信頼性を伝えることができます。

記事の冒頭または終わりに「最終更新日:2022/01/01」のように記載すると良いでしょう。

記事の日付のイメージ画像

 

階層構造化

記事内の見出しは、本文の主旨をユーザーに伝えることと検索エンジンにページの構造を伝える両方の役割があります。

検索エンジンに、記事の階層構造を認識してもらうためには「hタグ」を活用します。大見出し(h1)は記事のタイトル部分で、本文では基本的に使いません。

また、下図のように見出し(h2)の下に小見出し(h3)を入れて記事を整えていきます。

HタグのHTMLコード、見出し階層構造のイメージ図

 

基本的には、文章の論理構造が破綻していなければOKです。また、見出しには「使い方」のような表現ではなく、「〇〇ツールの使い方」のように省略しない表現を使うとよいでしょう。

離脱を防ぐリード文

リード文は、訪問者全員が目にする重要な部分で、内容次第で読者が記事を読むかどうかが決まります。ページをすぐに閉じられてしまうと、記事の内容がどんなに良くても、その記事に訪れた読者に読んでもらえません。

記事を読んでもらうためには、リード文で「この記事に読者の知りたい情報が書かれていること」をわかりやすく明記することが重要です。

また、SEO記事においては、リード文で読者の疑問を解消できれば、コンバージョンの獲得につながるケースも少なくありません。そのため、内容に応じてコンバージョンへ自然に誘導する文章も必要となります。

詳しいリード文の作り方については、「効果的なリード文の書き方とは?その方法を一から解説」を参考にしてください。

ユーザーが欲しい情報は結論ファースト

検索から記事にたどり着いたユーザーにとって、納得できる答えになっているかを意識して執筆をします。

その一環として、ユーザーが知りたい情報は、結論ファーストで記載するのが親切です。

例えば、「●●と××の違い」という記事があったとしたら、前半で「●●とは?」「××とは?」といった情報が延々と書かれていたら、ユーザーが離脱する可能性が高まります。

検索したユーザーが知りたい情報は、「●●と××の違い」ですので、その答えを下図のように記事の前半の位置で書くことが望ましいです。

ユーザーが知りたい情報は記事前半で書くことが望ましいのイメージ図解

 

写真や図版などのビジュアル要素の追加

テキストばかりが続く記事になると、どうしても最後まで読むのがつらくなるので、ビジュアル要素を随所に入れることをおすすめします。

写真やイラスト、表といったビジュアル要素を入れることで記事が読みやすくなることのイメージ図

 

ビジュアル要素には、以下のものが挙げられます。

【読みやすさに効果的なビジュアル要素】

  • 写真
  • イラスト
  • 図版
  • 表組み
  • 要点を太字・マーカーで装飾する

また、画像ファイルにはalt属性(オルト属性)を記述することも、SEOの観点では有効です。alt属性とは、画像表示の代わりとなるテキスト情報のことです。

ページの検索順位に影響することはほぼありませんが、画像検索においてはクローラーがalt属性のテキストを参考にしているので、しっかり対応しておくべきです。

記載方法は下記のように、HTMLにて画像URLの後に「alt=(テキスト情報)」を追記します。

【HTMLで画像にalt設定をするコード】

<imgsrc="画像URL" alt="画像の代替テキスト" >

関連リンクを適切に設置

関連リンクの設置は、SEO対策として重要な要素の一つです。

記事内に関連したトピックへのリンクを設置することで、検索エンジンのクローラーはそのページが関連性の高い情報であると判断できます。その結果、記事単体ではなく、関連記事全体でSEO評価が高くなると言われています。

また、関連リンクが設置されていれば、読者は関連する情報を簡単に得られます。そのため、読者の満足度を高める意味でも、関連リンクの適切な設置は欠かせません。

リンクを設置する際のアンカーテキストには、リンク先の内容に関連したキーワードを含めることが推奨されます。Googleのクローラーがページの内容を認識しやすくなり、SEOの評価が向上につながるためです。

なお、関連リンクを設置する際は、適切なページへのリンクとなるよう注意が必要です。リンク先が読者にとって有益な情報でない場合や、リンク先のページが存在しない場合(いわゆる「リンク切れ」)は、むしろSEO評価を下げる原因となります。

そのためリンク先の内容を確認し、読者にとって有益であることを確認した上でリンクを設置することが重要です。

E-E-A-T対策

E-E-A-T対策とは、Googleの検索エンジンがウェブページを評価する際に重視する要素である「経験・専門性・権威性・信頼性」を意識した対策のことです。特に、専門的な情報を提供するサイトや、ユーザーに大きな影響を及ぼす可能性のあるサイト(例:医療、金融等)において重要とされています。

E-E-A-Tを高めるためには、記事の内容について十分な知識・経験があり、それが読者にとって有益で信頼できる情報であることを示すことが大切です。具体的には、専門家に監修してもらったり、体験者の一次情報を掲載したりといった方法があります。

詳しくは「E-E-A-Tとは?品質評価ガイドラインから読み解く重要性」をご覧ください。

公開前の最終チェック

執筆を終えたらすぐに公開するのではなく、最終チェックを行います。

執筆を終えたとしても、思っている以上に誤字脱字は多いものです。また、事実誤認の記載がないように裏どり調査も必要です。

推敲は、下記の方法があります。誤字脱字や読みづらい箇所がないかをチェックしましょう。

【原稿の推敲方法】

  • 音読する
  • ほかの端末で読んでみる
  • 紙に印刷する
  • 校正ツールを活用する

最終チェックを怠って公開してしまうとユーザーが読みづらいと感じ、離脱につながってしまう恐れがあります。

執筆を終えた達成感から公開したくなる気持ちはわかりますが、面倒がらずに最終チェックは必ず行いましょう。

SEOライティングの際に注意したいポイント

SEOライティングの際に注意したいポイントは、以下の3つです。

SEOライティングの際に注意したいポイント

リンク切れがないか

SEOライティングにおいて、リンク切れは避けたいポイントのひとつです。リンク切れとは、クリックしたときに表示されるべきウェブページが見つからない状態のことを指します。これはユーザー体験を大幅に低下させるだけではなく、検索エンジンの評価も下げる要素となります。

最初に、すべてのリンクが正常に機能しているか確認しましょう。特に、自サイト内のリンク(内部リンク)については定期的なチェックが必要です。また、リンク先のコンテンツが更新されたり、ページが削除されたりすることでリンク切れが発生することもあります。そのため、定期的な見直しを行うことが重要です。

リンク切れをチェックする方法は、「リンク切れとは?デッドリンクの影響とチェックツールについて」をご一読ください。

ページが重くなっていないか

SEOライティングにおいては、ページの重さも重要な要素となります。ページの重さとは、ページの読み込み速度を左右する要素であり、ページが重い(読み込み速度が遅い)とユーザー体験が悪化し、結果的にSEOの評価を下げる可能性があります。

また、スマートフォンが当たり前の時代となったことで、ユーザーはデータ通信量も気にするようになりました。ページが重いと通信量も多くなり、ユーザーにとってはデータ通信量の無駄遣いとなります。

ページ表示速度のSEOの影響や改善方法については「ページ表示速度はSEOに影響する?計測方法と5つの改善方法を解説」をご覧ください。

Googleコアアップデート

Googleコアアップデートは、Googleが定期的に行う検索アルゴリズムの大規模更新です。検索結果の品質改善やユーザー体験の向上を目指すもので、更新により一部のウェブサイトの検索順位が大幅に変動することがあります。

順位変動は、新規評価基準の導入や既存の評価基準の重視度変化によるものです。したがって、SEOライティングではGoogleコアアップデートの内容を把握し、最新の検索アルゴリズムに準拠したコンテンツ作成が必要となります。

特に自社サイトの順位が下落した場合、原因を解明するためにもコアアップデートの内容を確認することが重要です。例えば、2020年には「コンテンツの信頼性」が新たな評価基準に追加されたため、信頼性を担保するための情報追加や、専門家への監修の依頼といった対策が必要になりました。

このような最新情報を掴み、順位変動後に上位に表示された記事を参考にしながら自社のコンテンツを見直すことが重要です。

ここまで読まれてリソース確保に懸念がある、プロに執筆して欲しいと思われましたら、以下のバナーからナイルまでご相談ください。

SEOライティングで使うべきおすすめツール6選

ここからは、SEOライティングをする上で、役に立つおすすめのツールを6つ紹介します。

うまく活用できれば質の高いコンテンツを作成できるだけではなく、作業の効率化にもつながります。

ひとつずつ、見ていきましょう。

おすすめツール6選

  1. 見出し(hタグ)抽出(ラッコキーワード)
  2. パスカル
  3. CopyContentDetector®
  4. so-zou.jp
  5. Ahrefs
  6. ChatGPT

 

【ツール1】見出し(hタグ)抽出(ラッコキーワード)

「見出し抽出」は、指定したサイトのURLに設定されている見出し(hタグ)を抽出してくれるツールです。

見出し(hタグ)抽出

 

出典:見出し(hタグ)抽出(ラッコ株式会社)※2024年1月時点

指定したサイトの記事タイトルや構成を抽出することで、ユーザーの検索意図を理解するのに活用できます。

CSVファイルへエクスポートにも対応しているので、情報を整理しながら自分なりに分析し、コンテンツの企画を考えるという使い方も可能です。

なお、特定キーワードに対する検索上位サイトの見出し抽出機能は、後述の「ラッコキーワード」に統合されました。以降で見出し抽出機能を解説します。

「ラッコキーワード」は、検索上位の見出しやメインキーワードに対するサジェストキーワードを調べられるツールです。

ラッコキーワード

 

出典:ラッコキーワード(ラッコ株式会社)※2024年1月時点

検索上位の見出しを抽出するには、まずテキストボックスに検索したいキーワードを入力します。

次にメニューバーから「見出し抽出」を選択し、虫眼鏡ボタンをクリックしてください。

ラッコキーワードで「見出し抽出」を使う際のサイトキャプチャ画像

 

虫眼鏡ボタンをクリックすると、検索キーワードの上位20サイトから抽出された見出し一覧が画面に表示されます。

見出しを抽出することで上位記事に記載されている内容が大まかにわかるので、上位記事の検索意図を理解するのに活用できます。

また、サジェストキーワードとは、検索キーワードで検索したユーザーが「次に調べるであろうキーワード」のことを指します。

サジェストキーワードも加味してコンテンツを作ることで、ユーザーが必要としている情報を網羅的に提供できるようになるのです。

ユーザーが、自社のサイトで検索行動を終わらせられれば、検索エンジンからも高い評価を受けます。ユーザー満足度の高いコンテンツを作成するために、ラッコキーワードを活用してみてください。

【ツール2】パスカル

「パスカル」は、コンテンツ作成の際のキーワード選定を自動化してくれるツールです。

パスカル

出典:パスカル(株式会社オロパス)※2024年4月時点

パスカルは、キーワードの検索意図、つまり、ユーザーがどんな情報を求めて検索しているかを分析します。

例えば、「足 ツボ」と検索するユーザーは、「方法」や「効果」を知りたいユーザーがいる一方、「お店」や「グッズ」を探しているユーザーも存在します。

検索意図を事前につかんでおくことで、検索ユーザーが求めるコンテンツ(=Googleが評価するコンテンツ)が明確になります。また、URLを指定いただければ、キーワードの月間検索数とランディングページの順位も一緒に表示しますので、手間のかかるキーワード調査の業務効率が格段に上がります。

 【パスカル搭載機能】

  • Googleサーチコンソールと連動したキーワード分析
  • 上位表示に必要なトピックや共起語がわかるコンテンツ分析
  • 上位結果を元にした競合分析
  • 検索順位チェック

統計に基づいた客観的な分析が得意なツールで、誰にでもわかりやすいUI設計が特徴となっております。

有料ツールですが、4日間の無料体験が可能となっておりますので一度体験してみてから導入を検討されても良いかもしれません。

【ツール3】CopyContentDetector®

作成したコンテンツがコピペでないことをチェックするときに役立つツールがコピペチェックツール「CopyContentDetector®(株式会社ニューシステムクリエイト)」です。

Googleは、コピーコンテンツと判断したサイトの評価を大きく下げる可能性が考えられます。

また、コピーコンテンツは明確な著作権の違反にあたるため、コピー元のメディアから訴えられるリスクもあります。

コンテンツ作成を外部に委託した場合でも、競合記事からコピペして納品してくるケースもなくはないのです。

そのため、コピーコンテンツであることを知らずに公開する事態を防ぐために、事前にコピペチェックツールでチェックする必要があります。

公開後のトラブルを未然に防ぐために、コピペチェックツールでコピーコンテンツでないことを確認した上で、公開するようにしましょう。

【ツール4】so-zou.jp

執筆後の文章校正におすすめのツールが、「so-zou.jp」です。

一度に10,000文字まで校正が可能で、誤用や不適切な表現、冗長表現などを指摘してくれます。

so-zou.jp

 

出典:文章校正(テキスト処理ツール/so-zou.jp)

執筆者が気づかなかった読みにくい箇所が指摘されるため、読みやすいコンテンツを作成する上でおすすめのツールです。

ただし、あくまで機械的に指摘しているだけなので、ツールに従うよりも自分で考えて当該箇所を修正するようにしましょう。

【ツール5】Ahrefs

競合分析をするのであれば、「Ahrefs」がおすすめです。

Ahrefsは、月額12,500円~の有料ツールですが、競合分析をする上で豊富な機能が搭載されています。

Ahrefs

 

出典:Ahrefs(株式会社フルスピード・Ahrefs Pte.Ltd)※2024年1月時点

【Ahrefs搭載機能】

  • 運用しているサイトの順位および被リンクのチェック
  • キーワードの検索ボリューム数
  • 悪質な被リンクの有無
  • 指定ページに対する流入キーワードの調査

上記のように非常に便利な機能はあるものの、費用がかかるので、メディア立ち上げの段階ではほかの無料ツールで代用するのでもよいです。

しかし、無料ツールにはない便利な機能もあり、おすすめのツールといえるのでメディアの成果が出てきた段階で導入を検討してみてください。

【ツール6】ChatGPT

コンテンツのアイデア出しに有益なツールが、AIツールの「ChatGPT」です。

ChatGPTの特徴は、気になる話題をツールに書き込むことで、AIが自動で返信してくれることです。

ChatGPT

 

参照:ChatGPT(OpenAI)※2024年1月時点

メディアに関連するジャンルについてChatGPTに聞いてみると、思わぬアイデアをもらえることもあります。

基本的に無料で利用できるので、試しに使ってみてはいかがでしょうか。

【ChatGPTのおすすめの活用方法】

  • アイデアを出してもらう
  • 専門家の立場でフィードバックしてもらう
  • 情報を伝えて文章を整えてもらう

ただし、注意点としてChatGPTで自動生成される文章をそのまま使うことは、推奨できません。

ChatGPTで生成された文章は事実と異なる内容もまだまだ多いです。編集、調査なしにゼロから文章を作成できるかというと、まだそのレベルに達していないといえます。

また、社会問題にもなっているように、AIで作成した文章はオリジナルではなくなってしまうので、使い方としては、アイデアやヒントを出すツールのひとつの位置づけで活用しましょう。

SEOライティングを学べるおすすめ本

SEOライティングを学ぶには、体系立てられた書籍を活用するのがおすすめです。

以下に、厳選した3冊を紹介します。

SEOライティングおすすめ本3選

 

『SEO対策のための Webライティング実践講座』

『SEO対策のための Webライティング実践講座』

「SEO対策のためのWebライティング実践講座」では、SEOの基本的な概念を解説した上で、SEOライティング76のテクニックを網羅しています。

SEOライティング初心者はもちろんのこと、すでにSEOライティングを手がけている編集者やライターにとっても有益な内容です。

目的別で、ウェブサイト制作のポイントが解説されているのもうれしい点です。

『SEO対策のための Webライティング実践講座』
鈴木良治(技術評論社)/2,178円(税込)/256ページ/Kindle版有

『沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘— アップデート・エディション』

『沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘— アップデート・エディション』

 

「沈黙のWebライティング」では、謎のウェブマーケッター「ボーン片桐」のハードボイルド物語によって、SEOライティングのノウハウを学べます。

「温泉旅館のオウンドメディアで記事制作するなら」などかなり具体的な例で解説されているため、SEOライティングで何をすればいいのかが明確に把握できます。

取材記事やバズ記事についても網羅されているため、SEOライティングを学ぶならおすすめの一冊です。

なお、「沈黙のWebライティング」は2022年4月にアップデート・エディション(改訂版)が発売されました。

『沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘— アップデート・エディション』
松尾茂起、上野高史(エムディエヌコーポレーション)/2,310円(税込)/640ページ/Kindle版有

『SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64』

『SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64』

 

「SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64」は、全日本SEO協会認定SEOコンサルタントによってSEOライティングの法則が盛り込まれています。

売れるための書き方に特化しているため、成果につなげるために何をすればいいのかがわかります。

『SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64』
ふくだたみこ(ソーテック社)/2,178円(税込)/296ページ/Kindle版有

なお、本記事で紹介した以外にもWebライティングについて学べる書籍はたくさんあります。

下記の記事では、SEOライティングを学べるおすすめ書籍をほかにも紹介しています。気になる方はぜひご一読ください。

ナイルが実際に支援したSEOライティングの成功事例

SEOの成功事例として、ナイルが支援した企業の例を3つ紹介します。

SEO・CRO・広告運用でCV数2.6倍の事例

まず紹介するのは、SEO・CRO(コンバージョン率最適化)・広告運用でCV数を2.6倍に増加した事例です。

具体的な取り組みと結果を以下の表にまとめました。

戦略 説明
SEO対策
  • 適切なキーワード選定から始め、コンテンツ作成を実施
  • 既存記事のリライト
  • 内部リンクを最適化
  • 記事のカテゴリ分け
CRO対策
  • ウェブサイトのデザイン改善
  • コンテンツの見直し
広告運用 Google AdsやSNS広告を利用し、ターゲットユーザーに対する訴求力を強化

 

支援を始めた当初の課題としてあったのが「サイトへの流入数が圧倒的に少ない」というものです。そこで、ベンチマークしている競合メディアと比較しながら、どのくらい差があり、その差をどう埋めるかを提案しました。

そして、SEO対策としては新規記事の作成や既存記事のリライトだけではなく、記事のカテゴリ分けや内部リンクの改善なども進めていきました。

事例の詳細については、下記の記事をご一読ください。

参考:【インタビュー】SEO・CRO・広告運用でCV数2.6倍の成果を生んだ理由|株式会社スクロール360

この案件・類似案件を担当したメンバー

 大脇 功暉

大脇 功暉(おおわき こうき)

・物流業界のSEO支援事例では、半年でセッション数9倍を達成
・人材系や不動産系のSEOコンサルティング経験が豊富
・前職の経験を活かし金融業界でのマーケティングに定評あり

ローンチから2年で月間100万SSを達成した事例

あるウェブサイトは、ローンチから2年という短期間で月間セッション数(SS)を100万まで増加させることに成功しました。

具体的な戦略は以下のとおりです。

戦略 説明
ユーザー調査や競合調査をもとにしたコンセプト決め 実際に店舗へ来るお客様の動向や、競合の調査を行い、メディアの目的やコンセプトを明確にし、具体的なコンテンツ制作に落とし込む
適切なキーワード選定と記事作成 ユーザーの求める情報に合わせてキーワードを選定し、それに基づいた記事を作成
継続的なコンテンツ更新 最新かつ有益な情報を提供し続けることで、訪問者数を増加
内部リンクや外部リンクの最適化 サイト内の適切なリンク構造を確立し、ユーザーやクローラーの利便性を向上

 

月間セッション数を100万まで増やせた要因は、とにかく手数を増やしたことです。新規コンテンツを継続して作っていくことに加え、すでに公開している記事も改善し続けました。

具体的には、公開しているSEO記事の順位を計測し、タイトルを修正したり、内部リンクを入れたり、原稿をリライトしたりしています。

事例の詳細については、下記の記事をご一読ください。

参考:【インタビュー】ローンチから2年で月間100万SS!オウンドメディア立ち上げ設計〜コンテンツ支援事例|株式会社トライアルカンパニー

この案件・類似案件を担当したメンバー

 加藤 直子

加藤 直子(かとう なおこ)

・主に女性向けメディアや食関連のコンテンツ制作を担当。担当メディアではローンチから約3年で月間200万セッション達成などの実績を持つ
・一般情報誌、ムック本、ウェブメディア等の制作経験があり、コンテンツ制作の造詣が深い

開設から半年で月10万SSを達成した事例

ある保険会社のオウンドメディアでは、開設からわずか半年で月間10万セッションを達成する成果を収めました。この成功は、以下のような具体的なSEOライティング戦略によるものです。

戦略 説明
ターゲット層の関心に基づいたキーワード選定 検索者が求める情報に合わせて記事を作成
情報の正確性とわかりやすさ 専門的な内容を事前知識がない人でもわかるような表現や説明で解説
継続的な内容更新 最新の情報を提供し、読者の関心を維持

 

特に力を入れたのがキーワード選定です。「保険について検索したときに、常にサイトが上位に出てくる」という状態を目指し、保険の選び方や見直し方、保険の用語、種類などのキーワードとその掛け合わせキーワードを徹底的に調査しました。

事例の詳細については、下記の記事をご一読ください。

参考:【インタビュー】第一生命保険株式会社、「後発」オウンドメディアが成果を生んだ理由

この案件・類似案件を担当したメンバー

 富江 弘幸

富江 弘幸(とみえ ひろゆき)

・金融、保険メディアの立ち上げ、開設から6ヵ月で月10万セッションを達成
・英字新聞社在籍時のプロジェクトで、自社を含む3社でのコラボレーション企画の立ち上げを経験

SEOライティングで大切なのは読者目線で執筆すること

SEOライティングは検索エンジンはもちろん、ユーザーへの対策もしなければ検索順位が上がらず、読まれずに終わってしまいます。

ユーザーへの対策で特に大切なのは、読者目線で執筆することです。

「ユーザーの検索意図は何か」「ユーザーが必要としている情報は何か」といったことを徹底的に突き詰めることで、ユーザー目線のコンテンツに仕上がっていきます。

また、ユーザーが必要としている情報を掲載するだけではなく、読みやすい文章や図解などで見やすくすることも大切です。

検索エンジンの評価ポイントを押さえながら、ユーザーが必要としている情報を考え抜いて、コンテンツを作成していきましょう。

もしSEOライティングや記事制作体制についてお悩みがありましたら、お気軽にナイルまでご相談ください。

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編集者情報

金子 光(かねこ ひかる)
金子光

新卒で楽天グループ株式会社に入社。営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。現在はナイルのSEO相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。

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