カテゴリ分けはSEOに影響する?効果的な設定方法と流入数が増えた成功事例を紹介

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カテゴリ分けはSEOに影響する?効果的な設定方法と流入数が増えた成功事例を紹介

「カテゴリ分け」は、SEOにおいて最重要ポイントのひとつです。適切なカテゴリ分類ができているサイトは、ユーザーだけでなく検索エンジンへの対策にも効果を発揮します。

例えば、冬服のダウンジャケットを探そうとしたとき、アロハシャツが混ざっていたらどうでしょうか。読者が離脱してしまうのはもちろん、サイトの信頼感が落ちてしまいます。

そこで本記事では、SEOに効果的なカテゴリ分けの設定方法について、注意点を踏まえて解説します。

オウンドメディアなどの記事型コンテンツ」または「ECサイトなどのデータベース型コンテンツ」で、カテゴリ分けを見直して検索流入数を増やしたい場合は最後までご一読ください。

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【前提】カテゴリ分けがなぜSEOで重要なのか?

カテゴリ分けとは、関連性の高いコンテンツごとに分類することでサイトの構造を最適化する手法です。

カテゴリ分けには、主に下記2つのメリットがあります。

カテゴリ分けする2つのメリット

  • ユーザーが探すコンテンツが見つけやすく、ユーザビリティが向上する
  • ウェブサイトの階層構造が最適化されるため、クロールされやすくなる

 

カテゴリ分けを適切に行うことで検索エンジンがコンテンツを把握しやすくなるため、SEOの内部対策にもなります。

新サイトの立ち上げやサイトのリニューアルを行う際に、カテゴリ分けを検討することがおすすめです。 ただし、ウェブサイトの型によってカテゴリ分けの仕方が異なるため、まずは下図を参考にしてください。

Webサイトの「型」によるカテゴリ設定 (●データベース型サイト ECサイト、求人サイトなど カテゴリ分けは 細かく丁寧に設計する ●記事型サイト オウンドメディアなど カテゴリ分けは ユーザーが使いやすく設計する)

例えば、ECサイトや求人サイト、不動産サイトなどのデータベース型のサイトであれば、ユーザーが欲しい情報をサイト内で探すため回遊率が高くなります。

そのため、データベース型のサイトの場合は、カテゴリ分けをよく考え丁寧に設計する必要があります。

一方でオウンドメディアなどの記事型のサイトは、サイト内で絞り込み検索をあまりしないため、データベース型にくらべて細かくカテゴリを設定する必要はありません。

オウンドメディアでは、ユーザーの使いやすさを考慮したカテゴリ分けができていれば十分といえます。

このように、サイトの型によってカテゴリ分けに対する重みが変わるため、まずは自社サイトの型に合わせてカテゴリ分けの方向性を決めておきましょう。

下記の記事では、カテゴリ分けのようなSEOの内部対策について解説していますので、併せてご一読ください。

カテゴリ分けの設定方法6つ

カテゴリ分けは、ユーザビリティクローラビリティ向上につながります。

では、どのようにカテゴリを設定すれば効果が高いのでしょうか。

コンテンツを同一のカテゴリなどでグルーピングすることで、階層構造を自然と作ることが可能です。 SEOを意識したカテゴリ分けをするためには、下記6つの設定方法を行いましょう。

サイト内でカテゴリ分けをする< 6つの設定方法 >(スマートフォンでECサイトを開き、カテゴリをクリックする手元)

【方法1】掲載予定のコンテンツをすべて書き出す

カテゴリ分けの最初の一歩は、サイトのコンテンツをグループ化するためにコンテンツを洗い出します。

新規立ち上げのサイトであれば、掲載予定のコンテンツを書き出しましょう。すでにサイト内にコンテンツが掲載されていれば、コンテンツのリストアップをします。

コンテンツをしっかり洗い出すことで間違ったグルーピングを防ぐことにもつながるため、カテゴリ分けではコンテンツを洗い出す作業は重要です。

【方法2】関連するコンテンツをグルーピングする

サイトのコンテンツの書き出し作業が終わったら、次に関連性の高いコンテンツごとに分類してグルーピングします。

グルーピングするときは、同一カテゴリや同一テーマでまとめて自然な階層構造を作ることが基本です。

アパレルECサイトのグルーピング例
洋服のタイプ アイテム
アウター
  • ジャケット
  • コート
  • ダウンベスト
トップス
  • Tシャツ
  • ブラウス
  • セーター

 

後述するカテゴリや記事の内部リンクを最適化するためにも、読者が利用しやすいグループ分けを行いましょう。

参考:大規模なサイト所有者向けのクロールの割り当て管理ガイド(Google検索セントラル)

【方法3】カテゴリとスラッグにキーワードを入れる

コンテンツのグループ化が完了したら、カテゴリ名を決めます。

SEO対策として必須ではありませんがカテゴリ名には、コンテンツの内容が伝わるキーワードを入れるのもおすすめです。

わかりやすいキーワードを入れておくことで、どのカテゴリを閲覧しているのかをユーザーが判断しやすくなります。

キーワードとなるカテゴリ名が特に無い場合は、001など数字で設定しておくと管理がしやすいです。

また、自由に設定できるURLの文字列であるスラッグに、キーワードを入れておくとクローラーがサイトのカテゴリを理解しやすくなります。

「https://www.seohacks.net/service/seo-consulting/」というURLのうち、「/service/」がカテゴリーに付けられたスラッグ、「/seo-consulting/」がウェブページごとに振ることができるスラッグの図

注意点として、スラッグにはパラメータ(URLの後ろに「?〜〜」と続く設定)を多用しないようにしましょう。

パラメータを使用してしまうと、同じコンテンツが複数のURLで表示されることになる可能性があり、重複コンテンツ問題につながる可能性があるからです。

自社ページを表示する際に「あれ?長いな、パラメータ付きすぎかも」と思ったら、一度設定を見直してみましょう。 なお、スラッグの設定手順については下記の記事にて紹介していますので、併せてご一読ください。

【方法4】整合性のとれたパンくずリストを設定する

パンくずリストとは、サイトの階層を示したものです。

下記のようにパンくずリストを見ることで、サイト内の階層構造を把握でき、閲覧しているページの現在地がわかります。

そのため、パンくずリストを正しく設定することで、どのカテゴリを閲覧しているのかをユーザーが判断できるようになるのです。 パンくずリスト(ナイルのSEO相談室の画面キャプチャ) SEOの観点では、クローラーがカテゴリの内容を理解しやすくなり、検索結果での視認性向上も期待できます。

ただし、パンくずリストへ落とし込む際には、コンテンツの上下関係をしっかり作っていくことが重要です。

特に、データベース型のサイトの場合は、コンテンツの上下関係をしっかり整合する必要があります。

例えば、化粧品を取り扱うECサイトであれば、「メイクアップ」の配下に「ベースメイク」「アイメイク」「リップ」などより詳細なカテゴリを設定するのが通常です。

しかし、「メイクアップ」の配下に「化粧水」「美容液」などの関連性が低いスキンケアのカテゴリが入ってしまうと、ユーザーが目的の商品を見つけにくくなってしまいます。

コンテンツ配下と整合したパンくずリストが理想的 (●良い例:親記事と子記事が整合している ●悪い例:親記事と子記事が整合していない)

また、カテゴリの上下関係が整合できていないと商品ページの管理も混乱してしまうでしょう。 サイトのコンテンツを管理する上でも、パンくずリストを考えて作り込むことが重要です。

下記の資料は、パンくずリストの詳細を解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

\パンくずリストのSEO効果を解説!/

【方法5】グローバルナビゲーションの表示をする

カテゴリ分けのSEO効果を得るためには、上階層ページにカテゴリページのリンクを設置してサイト内から内部リンクを集めましょう。

例えば、上階層各ページには、サイト内に共通して表示するグローバルナビゲーションなどが挙げられます。

▼当サイト「ナイルのSEO相談室」では、下図の赤枠部分が全ページ内の固定表示▼

グローバルナビゲーション(ナイルのSEO相談室画面キャプチャ)

グローバルナビゲーションなど上階層ページにカテゴリページのリンクを設置すると、ユーザーが探しているコンテンツに少ないクリック数でたどり着けるようになります。

SEO対策のほかに、ユーザーの利便性も向上するわけです。

【方法6】内部リンクで関連コンテンツをつなげる

カテゴリ分けでSEO効果を高めるには、内部リンク対策が有効です。

主に、下記のポイントを意識しましょう。

【内部リンク対策のポイント】

  • カテゴリページ同士のリンク
  • カテゴリ内のコンテンツへのリンク
  • カテゴリ名のリンク
  • 内部リンクのアンカーテキスト

関連するコンテンツを内部リンクでつなぐことで、クローラーがカテゴリの内容を理解できるようになります。

さらに、カテゴリページにリンクが集まっていれば、クローラーが重要性の高いページだと認識できます。

また、関連性が高いページ同士を内部リンクでつないでおくと、ユーザーが興味・関心のあるページを見つけやすくなるのです。

なお、内部リンクのアンカーテキストは「コチラ」など曖昧な内容ではなくリンク先のページの内容を記載しましょう。

アンカーテキストを適切に設定することで、ユーザーが関連する情報を探しやすくなり、クローラーもウェブサイトの構造を理解しやすくなります。

内部リンクを最適化することでクロールされやすくなり、ユーザーの回遊率も上がるので、カテゴリ分けを行う際には内部リンクの設計もしておくことが大切です。

SEOの効果を得るための内部リンク最適化については、下記の記事にて紹介しています。 SEOを行う上で、内部リンクの設定も非常に重要なポイントですので、ぜひご一読ください。

カテゴリ分けを設定するときの注意点3つ

適切なカテゴリ分けを行うと、検索流入数の増加やユーザーの回遊率アップなどが期待できますが、設定するときに注意しなければならない点が3つあります。

カテゴリの変更や削除などはアクセス数の低下にもつながるため、注意が必要です。それぞれ詳しく解説します。

サイト内でカテゴリ分けをする< 3つの注意点 >(カテゴリの階層構造を調整するビジネスパーソン)

【注意点1】カテゴリは無闇に削除や変更をしない

サイトのリニューアルでカテゴリ分けを設定するときに注意したいのが、カテゴリの削除や変更です。

カテゴリの削除や変更を行うと、これまでの検索エンジンからの評価を失ってしまう恐れがあります。

さらに、ユーザーがページにアクセスできる入り口が減ってしまうため、検索流入の低下にもつながる可能性があります。

また、カテゴリ名の変更と合わせてスラッグも変更する場合は、ページのURLも変更されてしまいます。

ユーザーがブックマークやSNSの投稿からアクセスできなくなるので、留意しておきましょう。一方で、カテゴリを増やしすぎにも注意が必要です。

例えば、複数人で運営していると「SEO」と「検索エンジン最適化」のように意味が同じだったり、関連性が高すぎたりするカテゴリを作成してしまう場合があるのです。

意味が近いとカテゴリによって記事数に偏りが出てしまい、記事をどちらのカテゴリに入れるべきか悩んでしまいます。

ですが、カテゴリの削除や変更を行ってしまうと検索エンジンからの評価に影響が出てしまう可能性があるためむやみに行わないようにするのが無難です。

もし、カテゴリを増やしすぎてしまい整理したいというときには、カスタム404ページを設置するなどユーザーが離脱しないように対策しましょう。

カスタム404ページを設置して適切なエラー表示を行いたい場合は、下記の記事の内容を参考にしてください。

【注意点2】カテゴリの階層構造を深くしすぎない

カテゴリ分けの設定では、階層構造を深くしすぎないように注意しましょう。

サイトの階層が深すぎる場合、ユーザーが探しているコンテンツが見つけにくくなり、ユーザーの利便性低下につながります。

また、階層が深すぎるとページの管理が複雑化してしまい、サイト管理にも影響があるので気をつけましょう。

SEOの観点では、階層構造を深くしすぎると検索エンジンがサイトの構造を正しく把握できず、評価に影響が出てしまいます。

Googleでは、階層構造を複雑化しすぎずにわかりやすい階層を作るように伝えています。

階層構造を深くしすぎることは、SEOで悪影響が出てしまう可能性があるのでシンプルでわかりやすい階層構造を作成しましょう。

参考:サイトの階層を整理する(検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド/Google検索セントラル)

データ管理の面からサイトの階層構造を最適化したい方は、下記の記事にて解説しているのでぜひご覧ください。

【注意点3】1記事に複数のカテゴリを設定しない

オウンドメディアなど記事型のサイトの場合、記事の内容によって複数のカテゴリに該当する場合があります。

該当するカテゴリをいくつか設定することも可能ですが、1記事に複数のカテゴリを設定しないようにしましょう。

1記事に対して複数のカテゴリを設定すると、検索エンジンからの評価が分散してしまう恐れがあります。

さらに、1記事に複数のカテゴリを設定することは、ユーザーの混乱を招きます。 同じ記事が複数のカテゴリに表示されていると、ユーザーがすでに閲覧した記事なのか判別できなくなってしまうからです。

そのため、いくつか該当するカテゴリがあっても、カテゴリはひとつに絞って設定しましょう。

もしサイトリニューアル後に流入が減少しているようでしたらお気軽にご相談ください

カテゴリ分けで流入数が増加した事例3選

カテゴリ分けを適切に設定できればクローラーの巡回率を高め、ユーザーの利便性向上につながります。

実際に弊社ナイルでカテゴリ分けの施策を担当し、検索流入数が増加した事例を3つ紹介します。カテゴリ分けのSEO対策の効果が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

サイト内でカテゴリ分けをして< 流入数が増加した3社の事例 >(アパレル・ファッション業界のECサイトでたくさん流入してくる人たち)

【事例1】アパレル・ファッション業界のECサイト

トレンドアイテムの取り扱い数の多さ、低価格で提供することに強みがあるアパレルECサイトでは、これまで自然検索からTOPページの流入ではユーザー獲得が7割を占めていました。

そこで、カテゴリページへの検索流入数を増やすために、SEOの内部施策に重点をおいて強化したところ、カテゴリページへの流入数の大幅増加につながりました。

SEOの内部対策の一部は、下記のとおりです。

  • 親子関係(大カテゴリ・中カテゴリ・小カテゴリページ)の構造化
  • URLが分散しているページの統一
  • グローバルナビやパンくずリストなどの発リンクやリンク先URLの整理

カテゴリーページのオーガニック検索の流入数(アパレルECサイトのアナリティクス画面キャプチャ)

SEOの内部施策を強化した結果、カテゴリページへの流入が338%改善しました。

本事例のさらに詳しい内容は、下記の記事をご確認ください。

【事例2】家具・インテリア業界のECサイト

2つ目の事例は、アンティーク家具を取り扱うECサイトです。

こちらは、商品情報のほかにレイアウトや使用方法などお役立ち情報を発信し、コンテンツに力を入れているのに思うように検索流入の増加につながらないとのことでした。

キーワード調査からカテゴリページにユーザーニーズがあることがわかったものの、内部リンクがカテゴリページに集められておらず、検索エンジンからの評価が低い課題があったのです。

そのため、内部リンク設計を中心に施策を実施しました。

▼実際の施策イメージ(パンくずリストでカテゴリページにリンクを集めるように見直し)

良いパンくず例:末端ページから「テーブル」ページにリンクを集められている(TOP>テーブル>商品A)。悪いパンくず例:末端ページから「テーブル」にリンクを集められていない(TOP>商品一覧>テーブルA)

内部リンクの設置場所などを見直したことで、カテゴリページへのセッション数の1,157%改善に成功しました。

本事例の詳しい内容は、下記の記事にて紹介しています。気になる方はぜひご一読ください。

【事例3】ソーシャルリクルーティングサービス

最後に紹介する事例は 、ソーシャルリクルーティングサービスの事例です。

求人カテゴリなど検索流入の入り口ページがなかったため作成し、内部リンクを集めることでカテゴリページへの流入を強化する施策を実施しました。

ソーシャルリクルーティングサービスは、知名度があり影響力が高かったものの指名検索やFacebookでの集客が大半で、検索からの流入数が少ない課題を持っていたことがわかりました。

この課題を解決するため、まずは検索流入の入り口ページとなる求人カテゴリなどのカテゴリページを作成します。 そして、内部リンクを集めることでカテゴリページへの流入を強化しました。

ウォンテッドリー様事例・プロジェクトの成果(オーガニック検索訪問数:約2倍
流入元キーワード数:約1.8倍 ※プロジェクト開始時との対比 Googleアナリティクス画面キャプチャ)

カテゴリページへの流入を強化するためにサイト設計を見直した結果、自然検索での流入が2倍に改善しました。

本事例の詳しい内容は、下記の記事で紹介しています。気になる方はぜひご一読ください。

カテゴリ分けを最適化して検索流入を増やそう

カテゴリ分けは、SEOの内部対策のひとつで、コンテンツを適切に分類することで自然検索からの流入数アップが期待できます。

カテゴリ分けはサイトの構造にも関わるため、わかりやすい階層構造を作成すればユーザーが目的のコンテンツを見つけやすくなり、ユーザビリティの向上にもつながるのです。

ただし、カテゴリ分けは、下記のようにデータベース型と記事型でカテゴリ分けの方針が変わります。

下表のように、自社に最適な階層構造を精査してからカテゴリ分けを行いましょう。

最適な階層構造表
サイトの種類 カテゴリ分けの方針
データベース型サイト カテゴリ分けをよく考え、丁寧に設計する必要がある
記事型サイト データベース型と比較して細かくカテゴリを設定する必要はなく、ユーザーの使いやすさを考慮する

 

カテゴリ分けを見直して検索流入を増加させたい方やSEOを強化していきたいと検討している方は、SEOのプロのノウハウが手に入る下記の資料をぜひご活用ください。

  • SEOをうまく進めるためには、どういう体制が望ましいのか?
  • Googleの評価基準が更新されるタイミングは?
  • GoogleとYahoo!の検索結果に違いは?

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2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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