【誤解していませんか?】1位を取って満足してはいけない「指名検索」
こんにちは!ナイル株式会社でSEOコンサルティングを行っている青木です。
突然ですが、「企業名・サービス名で1位を取っても、指名検索の成功にはならない」ことはご存知ですか?
おそらく、多くの方が順位向上だけを目指しているのではないでしょうか。
今回は、「指名検索の成功とは何か」「どう対策すればいいのか」を、ライターのAさんへの対談風景をもとに紹介します。
回答者 青木 創平 ナイルSEO研究所所長・SEOコンサルタント。大規模データベース型サイトなどの技術的に複雑なSEOのプロジェクトに多く携わる。ECサイトやBtoBのサービスサイトを得意とするSEOスペシャリスト。 質問者 Aさん 企業のWeb担当者兼ライター。メディア運営はしているが、SEOに詳しいわけではない。 |
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目次
指名検索のキーワードは「企業名・商品名」だけではない
青木
突然ですが、「指名検索」とは何だと思いますか?
Aさん
指名検索ですから、「企業名・商品名などの固有名詞を含むキーワードで検索すること」ですよね?
例えば、「ナイルエアークリーン」というナイルの空気清浄機があったとすると、「ナイル株式会社(企業名)」や「ナイルエアークリーン(商品名)」などのキーワードで検索します。
青木
はい、おっしゃるとおりです。ただ、今回伝えたいのは「指名検索のキーワードは企業名・商品名だけではない」ということです。
Aさん
え、指名検索のキーワードって「企業名・商品名」以外のパターンもあるんですか?
青木
はい。そもそも指名検索とは、ユーザーが特定の企業や商品・サービスをイメージしながら検索するものですよね。
でしたら、必ずしも「一言一句、会社名や商品名そのまま」に限る意味は無いはずです。
例えば、企業名や商品名を覚えていない人が、ナイルの緑色の空気清浄機を頭に浮かべながら「緑色の空気清浄機」というキーワードで検索するとします。
この、「緑色の空気清浄機」も実質的には、指名検索のひとつだということです。以下の表をご覧ください。
(1)企業名 | ナイル |
(2)企業名の英語表記 | Nyle |
(3)メディア・ブログ名 | ナイルのSEO相談室 |
(4)商品名 | ナイルエアークリーン |
(5)企業名を誤って入力 | ナイr |
(6)企業名・商品名の入った2語以上のキーワード | ナイルエアークリーン 値段 |
(7)名称は覚えていないが、企業や商品を頭に浮かべて検索するキーワード | 緑色の空気清浄機 |
Aさん なるほど、わかりやすいです。(1)〜(4)は、指名検索という認識があります。でも、(5)の「誤入力」や(6)の「2語以上のキーワード」、(7)の「そもそも固有名詞が入っていないキーワード」まで指名検索になるとは知らなかったです!
青木
はい。(1)〜(7)はどれも「ユーザーが特定の企業・商品について何かしらの情報を探している」のであれば、すべて指名検索なのです。
Aさん
意外でした。でも、企業名も商品名も入っていないのに「指名」検索というのは違和感を感じます……。
青木
たしかにそうですね。違和感はありますが、指名検索と捉えて対策した方が合理的なのです。
なぜなら、「名前は思い出せないけど、あの緑色の空気清浄機(ナイルエアークリーン)が欲しい!」と思って「緑色の空気清浄機」と検索しているのに、ナイルのページに目当ての商品が一切表示されていなかったらどうでしょう?
Aさん
「購入してくれるはずだった人」を逃すことになりますね。せっかくたどり着いてくれたのに、もったいないです。
青木
ですよね。なので、「緑色の空気清浄機」も指名検索キーワードと捉えて、上位表示を狙うべき!というのが今回のテーマなのです。
Aさん とっても合理的な考えです!
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指名検索は「1位を取ればOK」ではない
Aさん
では、自社でも(1)〜(7)のキーワードで1位を取れるようにがんばります!
青木
ちょっと待ってください。「指名検索はとりあえず1位を取ればもうそれでOK」と思っていませんか?もしそうだとしたら、危険信号です。
Aさん
え、どういうことですか?
青木
例えば、「ナイル 空気清浄機 スマホ連携」で、ナイルエアークリーンの商品ページが1位を取れていたとします。しかし、そのページにはユーザーが求めるスマホ連携に関する情報がなければ、以下のような悲劇が起こります。
Aさん
あー、悲劇ですね・・・・・・。せっかく最初はナイルの空気清浄機に興味を持って、指名検索までしてくれたのに、最終的には他社の商品を買ってしまいました。
青木
そうなんです。このように、自社のページ内の情報が不足していると、検索してくれたユーザーをライバル企業へ流すことにつながります。
したがって、指名検索で1位を獲得しているページに、ユーザーが欲している情報をしっかり載せておくことがとても重要ですね。
以下の図解が、わかりやすいです。
【引用】佐々木ゴウ『デジタル時代の実践スキル Webライティング 読者が離脱しない、共感&行動を呼ぶための最強メソッド』翔泳社,2022年,p.36.
指名検索の対策方法 3ステップ
Aさん
よく理解できました。指名検索の対策方法は、製品、サービスを意識している検索において着地する自社サイトの情報を充実することですね。
青木
そのとおりです。検索1位を取るだけではなく、ユーザーの欲している情報を掲載することがまず必須なのです。
以下、ホワイトボードに私の頼れるアシスタントがまとめてくれたのでご覧ください。この3ステップが最低限おすすめする対策です。
ステップ1 ユーザーが欲している情報を把握する
青木
まずは、「ユーザーが欲している情報の把握」から始めます。把握する方法には、以下の3つがあります。
方法1 流入キーワードを調査する
青木
1つ目は、自社サイトへの「流入キーワード」からユーザーが欲している情報を推測する方法です。流入キーワードは、Google Search Consoleを使うとすぐにわかります。
「企業名」や「サービス名」を含むキーワードは何があるか、探してみてください。例えば弊社の場合であれば、「ナイル」を含むキーワードで検索するイメージです。
【「ナイル」を含むキーワードで検索(Google Search Console画面)】
Aさん 「指名検索への対策」なので、基本的にはサイトに流入している検索キーワードの中から、企業名やサービス名が入っているものを拾っていけばいいのですか?
青木
いい質問ですね。例えば、「ナイル 空気清浄機 お手入れ」でよく検索されているのであれば、ユーザーは「ナイルの空気清浄機って、どうやってお手入れするんだろう?」と気になっていると推測できますね。
しかし、Google Search Consoleは実際に自社サイトが表示されたキーワードのみを表示するため、検索キーワードのみで指名検索を把握しようとしないでください。
方法2 カスタマージャーニーの整理をする
Aさん
どんどん理解が深まってきます!では、2つ目の「カスタマージャーニーの整理」は、何に役立つのでしょうか。
青木
まず、カスタマージャーニーとは、ユーザー(消費者)が、ある商品を知ってから購入するまでのプロセスのことをいいます。
その状況を把握するのは、ユーザーが自社の商品を「認知」して→他の商品と「比較」して→「購入」するまでの各段階で「何を知りたがってるのか」を整理することです。
例えば、ナイルの空気清浄機の例で見ると、「認知段階」と「比較段階」でユーザーが知りたい情報には下記のような違いがあると思われます。
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Aさん ユーザーの購買意欲が高まるにつれて、知りたい情報が変わっていくわけですね!では、カスタマージャーニーはどのように作ればいいですか?
青木
顧客のカスタマージャーニーの作り方について語りだすと、それだけで1記事完成してしまうので、「カスタマージャーニーマップの作り方は?5つのステップで解説」を参考にしてみてください。
Aさん
具体的な作り方が書かれてあるので、早速実践します!
方法3 関係者へのインタビューをする
青木
さて、最後の「関係者へのインタビュー」について説明します。営業担当やコールセンターのスタッフに、「お客様によく聞かれること」などを聞いてみてください。
ユーザーが何に困っていて、何を求めているのか、リアルな情報が見えてきます。可能であれば、ユーザーに直接インタビューするのもおすすめです。
Aさん
あれこれ推測するよりも、直接聞くほうが早いですし、確実ですもんね。
青木
ええ。ここで紹介した方法を実践しながら、まずはユーザーが知りたがっている情報を洗い出すと整理しやすいです。
Aさん
サイト運営は、ユーザー目線で考えることが本当に大事ですね!
ステップ2 ページの編集と追加をする
青木
それでは、ステップ2の説明に入ります。ユーザーの求めている情報がわかったら、その情報を自社のページにすべて盛り込みましょう。
例えば、「ナイル 空気清浄機 お手入れ」で検索されていたら、そのキーワードで流入しているページに「お手入れ方法」が入っているかを確認し、不足していれば追記するなどです。
離脱防止になり購買率がアップするだけではなく、SEO観点でも効果が見込めます。検索意図に沿った追記になるので、2位以下であれば順位上昇に、1位であれば順位安定につなげる対策です。
Aさん
流入キーワードをできる限り調査して、商品情報のコンテンツを充実するべくブラッシュアップしていくのですね!メモをとっているノートが真っ黒になってきました。
ステップ3 対策した効果の検証をする
青木
どんどん吸収してくださいね。最後のステップは、「対策した効果の検証」です。
ステップ2で編集・追加したページの「検索順位」や「コンバージョン(売れた数、問い合わせの数など)」の数値が改善されたかどうか、確認してみてください。
改善されているのであれば、ひとまずその指名検索対策は成功といえます。
Aさん
改善していなかった場合は、どうすればいいですか?
青木
数値が改善していなければ、ステップ1に戻って「ユーザーの求めている情報は本当に合っているか」から確認し直してください。
ただ実際のところ、うまくいかなかった場合の改善方法はあまりにもケースバイケースなので、迷ってしまったらナイルへお気軽にご相談ください。
指名検索のゴールは「1位表示+情報提供」
Aさん
指名検索は「1位を取って終わり」ではなくて、「ユーザーの求める情報を漏れなく載せる」ところまでやらないとダメなんですね。
青木
ええ。それができていないと「自社に興味を持ってくれたユーザーをライバル企業に流し続ける」という、とてもおなかが痛い状況の連鎖になります。
逆にページごとに「ユーザーが知りたがっている情報」にきちんと回答しているページを作ると、サービスを購入してもらえる可能性がグッと上がるのです。
自社の商品情報をしっかり表示していれば、むしろ情報の足りないライバルから、お客様を引っ張り込める可能性もあるともいえます。
私の提案ですが、「指名検索のゴールは "1位表示" + "情報提供"」という言葉を覚えておいてほしいです。
Aさん
とてもよくわかりました。根本的なコツを聞くことができて、指名検索の成功ビジョンが目に見えてワクワクします!会社に戻ったら、さっそく実践してみます。
青木
ぜひぜひ。しかし、実際に指名検索対策を進めてみると、「どのページで改善が必要なのか」「どの情報を足すべきなのか」がわかりにくいケースがあります。
慣れていないと、調査や整理に何日もかかるだけではなく、そもそも間違った判断をしてしまう恐れもあります。もし不安でしたら、ぜひ、ナイルへお気軽にご相談ください。
今回お答えしたSEOコンサルタント青木のほか、貴社に合ったコンサルタントが丁寧にお答えいたします。
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