戦略的にコンテンツを制作する7ステップ!体制を構築するコツも紹介
限られたリソースで効果の高いコンテンツを制作するためには、戦略的に進めることが重要です。闇雲にコンテンツを量産しても、思うような成果はなかなか得られません。
そこで本記事では、戦略的なコンテンツ制作の重要性や、具体的な進め方7ステップを紹介します。
\戦略的なコンテンツ制作体制を構築するヒントを紹介!/
目次
戦略的なコンテンツ制作の重要性
「新規顧客の獲得数を◯%アップさせる」など、自社の掲げる目標を達成する手段としてコンテンツを活用する場合は、戦略的に作ることが重要です。
コンテンツ制作には時間や費用など多くのコストがかかるため、場当たり的に制作を進めると、リソースや時間を無駄に消費する恐れがあります。そのため、顧客のフェーズやコンテンツの目的を定めた上で、効率的に進めなければなりません。
例えば以下のように、「コンテンツを作る目的」「どのようなターゲットに向けて作るのか」などを明確にした上で、見込み顧客に求められるコンテンツを制作する必要があります。
【見込み顧客に求められる理想のコンテンツ】
- 目的:商品の購買につなげる
- 見込み顧客のフェーズ:他社と比較している
- 適したコンテンツ:「商品の選び方」を解説する記事、「お客様の声」をまとめた資料
など
なおコンテンツには、下記のようにさまざまな種類があります。
【コンテンツの種類】
- 記事
- 動画
- メールマガジン
- ウェビナー
- プレスリリース
など
戦略的なコンテンツ制作では、見込み顧客の思考の流れや行動を分析します。その上で、下記のように成約に至るまでの各フェーズで必要なコンテンツを用意し、ふさわしいタイミングで発信します。
【各フェーズで用意するコンテンツとタイミング】
- 興味・関心フェーズにいる見込み顧客
→「商品のメリット・デメリット」などのコンテンツをウェブサイトに追加する
- 比較検討フェーズにいる見込み顧客
→「他社商品との比較」「購入後のお客様の声」などをウェブサイトやLPに掲載して資料請求の訴求をする
このように戦略的にコンテンツを用意し、最大限に有効活用していきましょう。
戦略的にコンテンツを制作する7ステップ
戦略的にコンテンツを制作するには、下記の7ステップで進めていくのがおすすめです。
順番に見ていきましょう。
ステップ1 自社や競合他社の現状を調査する
まずは、自社や競合の現状を分析することから始めましょう。
自社の強み・弱みや競合の発信している情報などを調べることで、自社サービスの課題が見えてきます。
自社や競合を分析する際は、「3C分析」や「SWOT分析」が有効です。
種類 | 分析方法 |
3C分析 | 「市場・顧客」「競合」「自社」の3つを対象に分析する |
SWOT分析 | 自社の外部環境・内部環境を、「強み」「弱み」「機会」「脅威」の4つに分けて分析する |
また、すでに自社でコンテンツを保有している場合は、「見込み顧客の反応が良かったコンテンツ」にも注目しましょう。
下記のように、見込み顧客の属性や施策内容を振り返ることで、今後のコンテンツ制作に反映できます。
【見込み顧客の属性・施策内容の振り返り項目】
- 問い合わせや資料ダウンロード、SNSでの拡散など反応のあったユーザーの属性
- 効果のありそうな訴求
SWOT分析については、以下の記事もご覧ください。
ステップ2 ゴールを明確にする
次に、コンテンツ制作で達成したいゴールを設定しましょう。
例えば、「新規の見込み顧客を獲得する」「既存顧客とのつながりを強化する」などが挙げられます。ゴールを明確にする理由は、ゴールから逆算してコンテンツの種類や内容を考えなければ、「コンテンツを制作すること」自体が目的になる恐れがあるためです。
例えば、「新規の見込み顧客を獲得する」がゴールの場合、「SEOで上位表示された上で、アクション(問い合わせや資料ダウンロードなど)につながるコンテンツを制作する」という方針が定められます。
そのため、コンテンツ制作のゴールを明確にしておきましょう。
ゴールの決め方がわからない場合は、以下のバナーより直接ご相談ください。
\些細なことでもご質問ください!/
ステップ3 ペルソナを設定する
ゴールを決めた後は、コンテンツのターゲット像となるペルソナを明確にします。
ペルソナを設定することで、見込み顧客の課題に対して「どのようなコンテンツを用意すれば解決につなげられるのか」などをイメージすることが可能です。
以下に挙げる項目を設定していき、ペルソナを作成しましょう。
【ペルソナ設定項目】
- 名前
- 年齢
- 性別
- 収入
- 価値観
- 家族構成
など
ペルソナを作成する際は、「既存の顧客データ」や「アンケート調査の結果」を参考にすることがおすすめです。客観的な情報にもとづいた人物像を作り上げられるため、実際の顧客像とずれが生じにくくなります。
なお、ペルソナの詳しい設定方法や具体例は、こちらの資料で詳しく解説しています。注意すべきポイントも紹介していますので、併せてご覧ください。
ステップ4 カスタマージャーニーマップを作成する
ペルソナが設定できたら、カスタマージャーニーマップを作成しましょう。
カスタマージャーニーマップとは、見込み顧客の思考や感情、行動の流れを可視化したものです。見込み顧客の行動がイメージしやすくなり、コンテンツを発信する媒体やタイミングが明確になるため、ニーズに沿った情報提供にもつながります。
また、視覚化することでチーム内の認識を統一できるため、関わるメンバーが複数人いてもコンテンツの内容がブレにくくなります。
下図のような縦軸と横軸を設定し、各プロセスで見込み顧客がとる行動や思考を洗い出していきましょう。
「カスタマージャーニーマップの具体的な作成方法を知りたい」という場合は、以下の記事をご一読ください。進め方や押さえるべきポイントを解説しています。
ステップ5 制作するコンテンツを決める
カスタマージャーニーマップをもとに、制作するコンテンツを決めましょう。
カスタマージャーニーマップの購買プロセスの中で、「どのフェーズの見込み顧客に向けたコンテンツにするか」によって、制作するコンテンツの種類も変わります。
見込み顧客のフェーズごとに有効なコンテンツには、下記が挙げられます。
見込み顧客のフェーズと有効なコンテンツ |
|
フェーズ | 有効なコンテンツの例 |
認知 | ブログ、SNS、プレスリリース |
興味関心 | LP、ホワイトペーパー、ウェブサイト、ブログ、動画、メールマガジン、セミナー |
比較検討 | 公式サイト、サービス資料、比較記事、動画、カタログ・パンフレット |
購入 | LP、公式サイト、メールマガジン |
継続 | メールマガジン、セミナー・ウェビナー |
ステップ6 コンテンツ制作の体制を構築する
戦略的にコンテンツを制作して発信し続けるには、制作体制を構築することが重要です。
体制を整えられないと継続できず、制作自体が中途半端にストップする恐れがあります。
まずは次のような流れで、制作時間を確保できる仕組みを作りましょう。
コンテンツ制作は、第一に質の高いコンテンツを制作するための予算を確保することです。第二に、制作に必要な環境を整えるためにコンテンツ制作を効率化する「スペックが高く処理速度が速いパソコン」などのツールを導入しましょう。
そして第三に、コンテンツの担当者と、担当する内容を決めて制作スケジュールを作成します。担当者にすべての負担がかからないよう、チームで「週に○時間はコンテンツ制作にあてる」などの認識を共有することも大切です。
もし社内のリソースが不足していて外注する場合は、以下の項目も決めておきましょう。
【外注する場合の約束事項】
- 「制作ルール」「禁止事項」などをまとめたレギュレーション
- 制作数(例:月に4本など)
なお、コンテンツ制作時には、「企画」や「進行管理」などのスキルが必須です。以下の記事では、企画力を身につけるためのポイントなどを紹介していますので、併せてご覧ください。
ステップ7 コンテンツの効果を測定する
コンテンツを公開した後は、定期的に効果を測定して、結果を分析しましょう。
多くの時間とコストをかけて一度で成果を出そうとするより、検索結果やユーザーの反応を見ながら適宜調整して磨き上げていくほうが、結果的に質の高いコンテンツとなり、良い反応を得やすくなります。
次に挙げる方法で、効果測定することが一般的です。
【コンテンツの効果測定方法】
- Googleアナリティクスを活用する:セッション数、コンバージョン数、流入経路などを調べられる
- SNSでの反響や拡散状況を確認する:「自然検索や広告などではリーチしきれない人」にコンテンツが届いたかがわかる
- ユーザーの声を調査する:定量的に測れない反応を把握できる(何が良かったのか、コンテンツで伝えたい内容が伝わっていそうかなど)
このように、うまくいった点・いかなかった点を洗い出すことで、より良質なコンテンツに改善していけます。
なお、コンテンツを分析する際は、チェックするべき指標をあらかじめ押さえておくことが重要です。下記の記事ではコンテンツ評価で大切な13の指標を紹介していますので、ぜひご一読ください。
戦略的にコンテンツ制作をするには顧客の声を取り入れよう
戦略的なコンテンツ制作には、顧客の声を取り入れることが重要です。
既存顧客の声を聞くことで、「実際に顧客がどのような行動をとって自社サイトにたどり着きアクションを起こしたのか」を理解できます。
より効果的なコンテンツに仕上げるためにも、顧客の声を取り入れる際は、以下の手法を取り入れてみましょう。
【顧客の声を取り入れる手法】
- 顧客を理解している営業担当者や、カスタマーサクセスまたはカスタマーサポート担当者にヒアリングする
- 既存の顧客にアンケートやインタビューを実施する
特にアンケートやインタビューを実施することで、「どのタイミングでどのような情報を掲載したコンテンツを発信すれば、効果的なのか」がわかります。
以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
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戦略的にコンテンツを制作し、目標達成を目指そう
戦略的にコンテンツを制作するときは、「見込み顧客がサービスを成約するまでのプロセス」を把握し、各フェーズに必要な情報を提供することが欠かせません。
まずはコンテンツで達成したいゴールやペルソナを明確にし、カスタマージャーニーマップを作成した上で、ニーズに合ったコンテンツを制作していきましょう。制作したら、一度ウェブサイト上に公開して終わりではなく、効果を測定して改善し続けていく姿勢が重要です。
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