「コンテンツの品質向上」についてGoogleや欧州メディアが本格始動。4月のコンテンツマーケニュースまとめ
画像引用元: https://crosscheck.firstdraftnews.com/france-en/
2017年5月2日号
コンテンツマーケティング関連の2017年4月のニュースです。
Googleや欧州メディアが「フェイクニュース」に対して取り締まり強化
フェイクニュースは特にアメリカ大統領選中など、嘘や誤解を招く内容が含まれたニュースがSNS等で拡散されたことで問題視されていました。
日本でも、昨年末のキュレーションメディア問題で明らかなように、ニュースに限らず「コンテンツの正確さ」はこれまで以上に注目されています。誰もがコンテンツメーカーになれる現代だからこそ、改めてフェイクニュースに対する世界の動きは注目しておきたいところです。
そんなフェイクニュースについて、今月は欧州の「クロスチェック」、Googleの「プロジェクト アウル アップデート」と大きく2つの動きがありました。
まず「クロスチェック」についてです。
ル・モンドやBBCをはじめとするフランスやイギリスのニュース媒体が、フェイクニュースに対抗するべく「クロスチェック」で協力体制を強化しています。 このプロジェクトはファーストドラフトニュースという非営利団体を中心として、欧州の37社のパブリッシャーが参加しています。
クロスチェックでは、各媒体のジャーナリストがCMSを利用して、それぞれ記事の「真」「偽」を判断します。実際に、ほとんど毎日「FALSE(偽)」「ATTENTION(注意)」などのフラグとともに記事がアップされています。
また、4月末にはGoogleから「プロジェクト アウル アップデート」というコンテンツの品質に関するアップデートの発表がありました。
内容は大きく分けて下記の3点です。
- 検索品質評価ガイドラインの改訂
- アルゴリズムの更新
- オートコンプリートと強調スニペットのフィードバック機能追加
「コンテンツの品質」についての問題は、今後も100%解決されることのない課題として残っていくものと思います。この課題に対して、これだけテクノロジーが発展している中でもまだまだ多くの「人間」がコンテンツの品質向上のために動いている、ということがいずれのニュースからもわかります。
「ユーザーにとって価値ある情報を届けること」「嘘や誤解を与えない、適切な情報を届けること」について、世界がどれだけ重要視しているかが見てとれます。
仏英パブリッシャー37社、フェイクニュース対策で一致協力:事実確認サイト「クロスチェック」が始動
「LINE カスタマーコネクト」が正式販売開始 (4月11日)
画像引用元: https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1716
LINEは、法人向けのカスタマーサポートサービス「LINE カスタマーコネクト」を販売開始したことを発表しました。
サービスとしては下記の4点です。
- 事前に登録したFAQをベースにした各種AIによる自動応答で対応する「Auto Reply」
- 各種チャットサービスと連携し、有人による細かなサポートが可能な「Manual Reply」
- ウェブサイトに設置したボタンやリンクからIP電話に接続し、ユーザーの料金負担無しの通話対応ができる「LINE to Call」
- 携帯電話番号情報を基に、IVRやオペレーターからユーザーのLINEアカウントにメッセージを送信し、LINE上のチャットサポートに誘導する「Call to LINE」
このように、LINEのチャット・通話機能を利用したカスタマーサポートを提供することができます。
ユーザーと企業をぐっと近づけられるサポートサービスなので、特にBtoC商材においてはLINEがさらにマーケティングの中心になっていきそうです。
【LINE】LINEを活用した法人向けカスタマーサポートサービス「LINE カスタマーコネクト」を正式販売開始
Facebookの広告主が500万を突破 (4月10日)
画像引用元: https://about.fb.com/ja/news/2017/04/facebook_5madvertisers/
前記事ではInstagramの広告主が全世界で100万を超えたニュースを紹介しましたが、4月10日にはFacebookの広告主が500万を突破しました。
Facebookはコレクション広告など、SNSの特性を活かしたエンゲージメント重視の広告も多く発表しています。「ユーザーに嫌われにくい広告」として高い成果をあげていることも広告主増加の要因と言えます。
講談社 コンテンツマーケティング情報サイトをオープン (4月25日)
画像引用元: http://c.kodansha.net/
講談社ライツ・メディアビジネスは、コンテンツマーケティングの情報サイト「C-station」をリリースしました。
サイトとして印象的なのは、コンテンツを利用したマーケティング事例やインタビューが、テキストコンテンツだけでなく動画でも豊富に展開されていることです。
画像引用元: http://c.kodansha.net/case/01.php
「コンテンツマーケティング」というと「テキストメインのオウンドメディア」という考えに寄りがちですが、動画や「動くマンガ」など出版社ならではの様々な形を提案しています。
サイバーエージェントが子会社設立 - インフィード広告特化の動画制作会社 (4月3日)
画像引用元: http://www.movie-monster.jp/
サイバーエージェントは、インフィード広告の動画制作を行う子会社ムービーモンスターを設立したことを発表しました。
同社のプレスリリースによると、SNSの急速な広まりによりインフィード広告の市場規模は2022年には3,013億円に達し、その1/3以上の広告フォーマットを動画が占めると予測されているそうです。
新会社では、動画制作におけるディレクション~効果分析まで一貫して対応可能とのことです。またインフィード広告特化の動画制作専門会社として、変化スピードの速い各プラットフォームのアルゴリズムに対応する、効果的な動画広告制作を行っていくそうです。
インフィード広告の動画制作に特化したクリエイティブ子会社 株式会社ムービーモンスターを設立
月1,000本の発注も可能。動画大量制作サービス「動画工場」β版がリリース (4月5日)
画像引用元: http://movie-factory.info/
最後に、動画制作サービスについてもう1本ニュースです。
カクテルメイク株式会社は、動画工場のβ版を発表しました。
同サービスでは、SNSやオウンドメディアで配信する動画コンテンツの制作を大量発注できることが大きな特徴です。なんと月に1,000本以上の発注や、また最短2営業日での納品が可能とのことです。制作過程を徹底的にシステム化することにより、このような大量制作が実現しているようです。
特にSNSのフィード上では企業の動画プロモーションを頻繁に見るようになっていますが、これまでは動画制作はコストと時間がかかるというデメリットもありました。
動画工場では、トップページの「記事制作のように、動画制作」という、まさに「他社企業のように動画で訴求したいけどコストと時間がかかる」というマーケティング担当者の悩みに答えるようなコピーが印象的です。
【プレスリリース】分散型メディア用コンテンツに特化した動画制作サービス 「動画工場」β版リリース!1社月1,000本の発注も可能。
今回のニュースは以上です。次回は5月下旬にお届けします。
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