ミスを減らす!記事校正9つのチェックリスト【オウンドメディア編集者に必要なスキル 第2回】
ウェブサイトに公開されている記事を読んで、文字のミスを発見したり、間違った内容を見つけたりした場合、どのように感じますか?個人ブログであれば笑って済ませられるかもしれませんが、企業のオウンドメディアであれば「ダメなメディア」と思われたり、最悪の場合「信用できない企業」と思われたりするかもしれません。
このようなミスがないように、編集者が記事制作でやらなければならない作業が「校正」です。
ここでは、オウンドメディア編集者が知るべきテクニックの2回目として、コンテンツ制作時に最低限行うべき「校正」作業についてご紹介します。記事のクオリティを上げるための校正は、次回お届けしますので、まずは校正の基本をマスターしてみましょう!
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オウンドメディア編集者に必要なスキル
目次
記事の精査に必要な校正作業とは?
「校正」はオウンドメディアに限らず、文章を扱う仕事において重要な作業です。
校正にはさまざまな種類があります。文字の入力ミスはないか、漢字の誤用はないかなどを確認する「文字校正」もありますし、印刷物であれば紙に出力したい色が出ているかを確認する「色校正」もあります。また、このようなテクニカルな面の校正作業だけでなく、記事のクオリティを上げるような修正作業も、広義の意味では校正作業といえるでしょう。
「校正」と似た言葉で、「校閲」があります。校正と校閲の違いとしては、校正が文字や文章が「日本語的に」問題がないかを確認するのに対し、校閲は「内容そのものが正しいか」を事実確認します。
例えば、小説で「1999年7月3日早朝、新宿の街にこびりつく汚れを豪雨が洗い流していた」とあれば、本当にその日、その時間帯に雨が降っていたかを確認します。オウンドメディアは小説ではありませんが、少なくとも「事実確認」という意味でのファクトチェックはすべきでしょう。
校正作業を行うべき3つの理由
間違った漢字を使ったり、事実と異なる情報を掲載したりすることが、オウンドメディアにとってプラスにならないことはわかります。では、実際にもし校正作業をしなかったら、どのようなトラブルが発生するのでしょうか。ここでは、校正作業を行うべき3つの理由をご紹介します。
理由1:間違った情報で迷惑をかけることがある
事実と異なる間違った情報を発信することは、他社や他人に迷惑をかける可能性があります。
例えば、電話番号です。もし、記事に掲載した電話番号を間違えていたら、たくさんの間違えた電話を受ける被害者が生まれます。もし、それが店舗などを経営している相手なら、結果として相手の業務を妨害することになり、最悪賠償問題になるかもしれません。
理由2:間違った情報で読者の信頼感を損なうことがある
ウェブメディアは紙媒体と異なり、間違いがあれば、即座に修正できます。したがって、前述した電話番号のミスなども、問題がわかった時点で被害の拡大を食い止められます。しかし、これは問題になりやすい間違いだから発覚したことで、軽微なミスならそのまま掲載され続けることになります。
そうなった場合、正しい情報を知っている人が読めば、オウンドメディア自体に対して、信頼感を損なってしまう可能性があるのです。
理由3:読み手に不快感を与えてしまうことがある
単純な文字のミスや内容の間違い、表現の仕方も注意が必要で、場合によっては読み手に不快感を与えることもあります。読み手が「不快」だと思えば、当然「途中離脱」もされますし、二度とサイトに来訪しないでしょう。不快だと思わないまでも、「素人が作ったようなメディアだな」と思われれば、読者はつきません。オウンドメディアはマーケティングの一環なのですから、ファンを作ることを目的としているはずです。しかし、校正を行わない記事をアップしてしまえば、むしろ逆効果になってしまう危険があるのです。
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校正作業で最低限チェックすべき9項目
校正作業ですべきことは、たくさんありますが、慣れてくれば勘所もわかると思います。ここでは、実際にどのような作業をすればいいのか具体的に見ていきましょう。
- 誤字・脱字をチェックする
- 表記揺れをチェックする
- 文体が統一されているかチェックする
- 一行が読みやすい長さかチェックする
- 口語表現をチェックする
- 冗長表現をチェックする
- 差別や不快な表現をチェックする
- 使ってはいけない表現をチェックする
- 整合性をチェックする
1 誤字・脱字をチェックする
校正作業の基本中の基本が、誤字・脱字のチェックです。誤字とは、誤った文字が使われていること、脱字とは必要な文字が足りないことです。
一見簡単なことのように思いますが、パソコンで入力すると漢字を自動変換するため、漢字の選択ミスをすることもあります。これは、単純なミスもあれば勘違いもあります。例えば「確認しましょう」と打ったつもりが、「隔離しましょう」と打っているかもしれません。
○確認しましょう
×隔離しましょう
単純なミスではなく、書き手が正しいと思って記載している場合もあります。校正する編集者自身も、正しい知識を持って校正すべきなのです。
2 表記揺れをチェックする
表記揺れも、校正作業でチェックすべきです。表記揺れとは、同一記事(またはサイト)内で、「コンピュータ」「コンピューター」と、同じ内容の言葉を異なる表記で書いてしまうミスです。また、「ライター」と「書き手」のように別の言葉で書いてしまった場合も含まれます。
「コンピュータ」「コンピューター」
「ライター」「書き手」
これらは誤字のように完全に間違いではありませんが、人によっては記事のクオリティに不信感を持つことになるでしょう。
この表記揺れも奥が深く、例えば「社員」と「従業員」を混在させた場合、厳密には社員は正社員のみで、従業員なら非正規雇用も含みますから、しっかり使い分けているなら問題ありません。ですが、使い分けている意識がないまま、「社員」「従業員」と書いているなら、表記揺れの可能性があるのです。
「社員」正社員
「従業員」正社員だけではなく非正規社員も含まれる
簡単な表記の揺れなら、Wordでもチェックできます。Wordの上部タブ「校閲」から「スペルチェック」をクリックすれば、表記揺れのチェックが可能です。また、表記統一を決めて、リスト化しておくと、ライターも書くときに注意しやすくなります。
3 文体が統一されているかチェックする
文体の統一も気をつけたいところです。同じ記事内で「である」調と「ですます」調が混在していると、違和感があります。
できれば、オウンドメディアとして、同じ文体に統一しているほうがいいでしょう。ただし、ライターの記名原稿であれば、記事内で統一されていれば十分です。
4 一行が読みやすい長さかチェックする
一行が読みやすい長さかチェックするのも編集の大事な仕事です。一行が長いと、「この文章は何を伝えたいのかわからない」と、読者が感じる可能性があります。
「一文一意」を原則として、句読点の打ち方に注意して文章を切り分けていけば、読みやすい文章になるでしょう。
5 口語表現をチェックする
「口語表現」は、基本的には記事のテキストでは使用しないようにしましょう。しかし、ある程度フランクな感じにしたいという意図があるなら、口語表現を使うのは問題ありません。例えば、接続詞の「ですから」は、「口語」です。「したがって」という表現を使用すべきですが、読者に話しかけているようにしたいという意図であれば、「ですから」を使用してもいいでしょう。
6 冗長表現をチェックする
冗長表現は、できるだけ修正しましょう。例えば、「~することができます」であれば「~できます」でも十分意味が通じます。前文に「~できます」があり、次文として付け加える意味を持たせて、「~することもできます」であれば、単調な文章を避ける意味でも、修正なしでもいいかもしれません。しかし、そうでない場合は、できるだけシンプルに書くことをおすすめします。
7 差別や不快な表現をチェックする
差別的な表現や不快な表現も、校正作業で確実にチェックしておきましょう。
例えば、「片手落ち」があります。意味としては「片方に対して配慮が欠けている」ことを指していますが、身体欠損を指しているように思われることから、避けるべき表現とされています。
わかりにくい例としては、「子供」も「供」という文字が「お供え物」をイメージするから差別用語とされる風潮もありました。
このように意識しないと気づかないような言葉が、差別表現として存在しているので注意が必要です。
8 使ってはいけない表現をチェックする
差別表現ではないのですが、薬機法などの法律で使ってはいけない表現もあります。
例えば「この薬で絶対に痩せます!」というように、どれくらいの知識があればチェックできるかというのは難しいのですが、医療や健康、食品などに関する記事が多いのであれば、厚生労働省が定めているガイドラインを熟読しておきましょう。
9 整合性をチェックする
整合性をチェックすることも、意外と忘れがちな校正作業です。例えば、前半では「ウェブコンテンツはSEOが大事です」と書いてあるのに、後半では「SEOは気にしなくていい」と書いてあるケースです。
また、見出しに「5つのポイント」と書いてあるにもかかわらず、内容が4つだったりするケースもあります。意外と発生するミスなので、注意しましょう。
校正作業 9つのチェックリスト
- 誤字・脱字をチェックする
- 表記の揺れをチェックする
- 文体が統一されているかチェックする
- 一行が読みやすい長さかチェックする
- 口語表現をチェックする
- 冗長表現をチェックする
- 差別や不快な表現をチェックする
- 使ってはいけない表現をチェックする
- 整合性をチェックする
ナイルではトリプルチェックで記事の質を高めます
今回、ご紹介した校正作業ですが、ナイルではトリプルチェックを行い、ミスがないように記事のクオリティに注意しています。流れとしては、ライターが執筆した記事を、編集者、デスクが内容を精査し、最終的に校正士が誤字・脱字などの修正漏れがないかを確認しています。トリプルチェックによって、内容に間違いのない記事に仕上げることができるのです。
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