BtoBマーケティング手法18選│最低限知っておくべき基礎知識を紹介
BtoBにおけるマーケティング手法は数多くあり、どの方法が自社に合っているのか判断に迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、BtoBマーケティングで良く用いられる18種類の手法を、オンライン・オフラインに分けて解説します。自社に合った手法がきっと見つかりますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
BtoBマーケティングではポイントを押さえた手法の選択がカギ
BtoBマーケティングでは、戦略を立てる前に押さえておくべきポイントがあります。BtoCでは決裁権者と利用者が同一人物なのに対して、BtoBでは決裁権者と利用者が異なるため、購入までのプロセスが違うからです。
例えば、BtoBでは検討期間が長くなる傾向にあります。そのため、リード獲得する前から想定しておくべきことが、下記のようにあります。
【BtoBマーケティングで想定しておくことの例】
- 見込み顧客がどのような課題を抱えているのか?
- どのような決裁権者が何人くらい存在すると想定できるのか?
- 決裁権者ごとに、どのようなアプローチが必要なのか?
このように、長期的にマーケティングを進めるためには、見込み顧客の温度感をどのように高めていくか(=リードジェネレーション)をあらかじめ考えておかねばなりません。
また、自社の目的と課題を明確にしておくことも重要です。達成したい目的は、認知拡大や集客・成約アップなど、状況によって変化します。それなのに何となく手法を選んでしまうと、自社が果たすべき目的を達成できない結果に終わってしまいかねません。
なお、以下の記事で戦略の立て方を具体的に紹介していますので、併せて参考にしてください。
【そもそもの確認】BtoBとBtoCの違い
ここで、念のためBtoBとBtoCのビジネスの違いをあらためて解説します。「先に手法を知りたい」という方は、こちらからご確認ください。
BtoBとBtoCの違いをまとめると、下記のとおりです。
BtoB | BtoC | |
---|---|---|
取り扱う商品・ サービス |
完成品以外も取り扱う | 基本的には完成品 |
価格 | 高め | 低め |
販売方法 | 作った企業が直接販売することが多い | 小売店・ECサイトを通じて販売することが多い |
決裁権者 | 複数の担当者が承認 | 消費者ひとりで判断 |
検討期間 | 長め | 短め |
ブランドスイッチ (他社製品への乗り換え) |
起きやすい | 起きにくい |
顧客との関係 | 継続的にコミュニケーションをとる | 購入後はあまりコミュニケーショを取らない |
BtoBとは、「企業向けコンサルティング」「ITツールの販売」など、企業向けの商品・サービスを販売するビジネスのことです。
対して、「コンビニやスーパーでの販売」「家電の製造販売」など、企業が一般消費者に向けて商品・サービスを提供するビジネスを、BtoCと呼びます。
上記のような違いを整理しておけば、誰に対してどのようなアプローチをすべきかを確認しながら進められます。自社のビジネスモデルに合ったマーケティング手法を選択しましょう。
なお、BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違いについての詳細は、以下の記事をご確認ください。
【オンライン】BtoBマーケティングの手法10選
ここで、オンラインでできるBtoBマーケティング手法を10個、以下で紹介します。
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
手法1 SEO(検索エンジン最適化)
SEO(Search Engine Optimization)は、「自社サイトをGoogleなどの検索エンジンの検索結果上位に表示させるための取り組み」を指します。
SEOは、自社サイトが育てば、検索結果の上位に自社ページが表示され続けるので、サイトへの流入が増えます。結果、安定的な集客を期待できることがSEOのメリットです。
一方で、検索上位を獲得するためには、サイト内部の修正をしたり掲載するコンテンツを新しく作成したりと、対策に時間を要します。
さらに、検索エンジンから評価を受けるまでには数ヵ月から1年程かかることが一般的です。このように、成果が出るまでに時間がかかることがデメリットといえます。
BtoBマーケティングにおけるSEOの成否は、自社のターゲットに自社ページを見てもらえているか否かです。もし自社ページが上位表示されても、メインの読者がターゲット企業の担当者ではなく一般の消費者では、期待した成果を見込めません。
自社のターゲット層が抱えているニーズや状況を理解した上で、どのような記事を制作するか検討しましょう。
なお、BtoBビジネスにおけるSEOの進め方を以下の記事で紹介していますので、参考にしてください。
手法2 自社サイトの改善
自社サイトやLP(ランディングページ)などの改善も、BtoBマーケティングにおいて重要な手法です。多くの人がウェブサイトに訪問していても、受け皿が整っていなければ、せっかくたどり着いた見込み顧客を逃してしまいます。
ここで、自社サイトの改善に良く実施される施策の例として、以下3つを紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
CV(コンバージョン)まわりの改善
CVとは、問い合わせや資料ダウンロードなど、ウェブサイトにおける目標の達成を指します。
改善のために行いたいのは、ボタンの設置位置や導線設計の見直しです。ユーザーが行動しやすくなるよう、導線に合わせて設置できているか確認しましょう。読者のニーズはさまざまなので、以下のようにCVポイントの種類を増やすのも1つの手です。
【BtoBにおけるCVの例】
- 問い合わせ
- お役立ち資料やホワイトペーパーのダウンロード
- 無料トライアルの申し込み
- ウェビナーへの申し込み
情報収集を目的としている読者が集まるブログ記事なら「お役立ち資料のダウンロード」、自社商品・サービスに関連するページには「問い合わせ」といったイメージで設計します。
ユーザーのニーズに合致するCVポイントを設置しましょう。なお、改善する際の考え方は以下で紹介していますので、併せて参考にしてください。
EFO(入力フォーム最適化)
EFOとは、「Entry Form Optimization」の略で、日本語では「入力フォーム最適化」という意味です。具体的には、ウェブサイトの入力フォームの仕様や項目・デザインの最適化により、ユーザーの離脱を防ぎ通過率をアップします。
EFOのポイントは、ユーザーの手間を減らしストレスを軽減することです。フォントを大きくして見やすくしたり、項目を減らしたりするだけで、通過率がアップします。
どちらかというと、個人情報を積極的に入力フォームへ入力しようと思う人は少数派です。「会社に電話がかかってきたら、上長がどのように思うだろう」と警戒する人がいてもおかしくありません。
また、仕事の合間にフォーム入力されるケースがあるため、入力項目が多かったりわかりづらかったりすると、手間に思えて離脱する懸念があります。あくまで入力するユーザーの立場に立って、項目の見直しを検討しましょう。
バナーのコピーやデザインの見直し
CVポイントに設置する、バナーの見直しも重要です。バナーを見た読者が思わずクリックしたくなるような、コピーやデザインを考えます。
ポイントは、自社の伝えたいことを掲載するのではなく、ターゲット目線で考えることです。「自社の課題を解決できそう」と購入のメリットを想起させるような、ターゲットに刺さるコピーやデザインを検討しましょう。
また、より成果につなげるためにA/Bテストを行うのもおすすめです。ABテストとは、2つの異なるパターンを表示し、どちらがより成果につながるかを試す手法です。検証により、成果につながりやすいパターン・成果につながりにくいパターンを把握できます。
なお、弊社ナイルでは入力フォームやバナーを含めたCVまわりの改善を実践した結果、CVR(コンバージョン率)がアップしました。その経験をふまえてアドバイスを実施していますので、お気軽に無料相談よりお問い合わせください。
手法3 ウェブ広告
ウェブ広告は、ウェブメディアやSNS、検索結果ページなど、インターネット上に広告を掲載する手法です。広告に興味を持ったユーザーを自社サイトへ誘導し、リードの獲得につなげます。
ウェブ広告は、設定さえ済めばすぐに掲載を開始できるので、リード獲得までの期間が、比較的短いです。一方で、掲載を続ける限り広告費が発生します。
なお、ウェブ広告の具体例としては、以下があります。
- リスティング広告:検索エンジンの検索結果ページに掲載する広告
- ディスプレイ広告:ウェブサイトやアプリの画面上に掲載する広告
- SNS広告:LINEやX(旧:Twitter)などのSNS上に掲載する広告
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、ユーザーが検索したキーワードと連動して表示される以下のテキスト型広告を指します。
リスティング広告は、広告を配信するキーワードを指定できる点が特徴です。そのため、BtoBマーケティングでは、ターゲットが情報収集する際に広告を提示しリード獲得を狙います。
指定するキーワードや広告文をあらかじめ設定する工程があるものの、興味関心や悩み深度が深いターゲットを狙って配信できる点が、メリットです。成果が見えるのが比較的早く、配信の開始・停止を自由に設定できるため、低予算で効果を得られるケースがあります。
ただし、キーワードによって、多額の広告費がかかる場合があります。運用する際は定期的にデータをチェックし、PDCAサイクルを回して分析・改善を行いましょう。
もし、リスティング広告の運用についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。
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ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、ウェブサイトやアプリの画面上に掲載する広告のことです。以前は静止画の広告がほとんどだったことから、「バナー広告」と呼ぶ場合があります。
前述のリスティング広告は、ユーザーが検索した検索結果に表示される広告であるのに対し、ディスプレイ広告は、さまざまなウェブサイト・アプリなどの広告枠に表示されます。
そのため、「まだ自社を認知していない層」や「悩みや課題はあるものの行動には至っていない潜在層」へもアプローチが可能です。画像や動画などで視覚的に訴えられるため、多くの情報を伝えられる魅力があります。
一方で、潜在層を含む幅広い人にアプローチすることになるため、CVR(コンバージョン率)が低くなる傾向にあります。ただ、ユーザーに刺さる魅力的なクリエイティブを作るなど、配信を工夫すれば新たなアプローチを生み出すことが可能です。
SNS広告
LINEやX(旧:Twitter)・FacebookなどのSNS上に掲載する広告や、YouTubeなどで配信する動画広告を「SNS広告」と呼びます。SNSはユーザーが日常的にふれる媒体のため、広告配信によってユーザーとの接点を増やしやすい点がメリットです。
SNS広告の中には、ターゲティング精度が高い媒体があります。とくにFacebookは、年齢・性別などユーザーの属性だけではなく、エリア・趣味など興味関心に合わせて配信できるため、効率良く潜在層へのアプローチができます。
なお、ほかのWeb広告については以下の記事で紹介していますので、併せて参考にしてください。
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手法4 メールマガジン
メールマガジンは、見込み顧客に対してメールを配信し購買意欲を高める手法です。メールで情報提供をしながら、自社の商品・サービスの必要性を発信します。
メールマガジンは一般的に、「メールに概要を記載→詳細はウェブサイトで説明」という流れが多いです。そのため、ほかの手法と比べて見込み顧客をウェブサイトへ誘導しやすい点がメリットです。ウェブサイトに誘導できれば、問い合わせやウェビナーの申し込みなどにつなげられます。
ただし、価値の低い情報を配信し続けても、見込み顧客の購買意欲は上がりません。メールマガジンを配信するにあたっては、有益なコンテンツを作成する必要があります。
手法5 SNS
LINEやX(旧:Twitter)などSNSを通じての情報発信は、BtoBマーケティングにおいても役立ちます。「社風や担当者の人柄を知った上で検討したい」というニーズがあるからです。
SNS活用で期待できる効果は、以下の4つです。
【SNS活用で期待できる4つの効果】
- 認知を拡大する
- 自社サイトへの流入を促す
- ノウハウ発信により信頼を得る
- SNS上で交流しファンを増やす
実施の際は、ウェビナーやイベントの申し込みといった、ほかのリードナーチャリング(=顧客の育成)と組み合わせて、幅広く活用できます。
SNSで多くのフォロワーを獲得できれば、フォロワー数が自社のブランド価値を向上させます。そして、ターゲットに対して価値のある情報を提供し続けることで、見込み顧客からの信頼を得ることも可能です。
一方で、フォロワー数を増やすまでに時間を要する点がデメリットです。また、思わぬ発信が炎上につながり、築き上げたブランド価値が一気に崩れ落ちるリスクもあります。
ただ、基本的に無料でアカウントを作成できるので、低コストでのスタートが可能です。さらに、ユーザーと直接やり取りできる魅力があるため、炎上リスクに対応しながら運用していきましょう。
手法6 動画コンテンツ制作
YouTubeなどの動画共有プラットフォームが登場し、誰でもウェブ上に動画をアップロードできるようになったことで、動画市場への注目が高まっています。
動画コンテンツは視覚・聴覚の要素が加わるため、テキストよりも情報量が多く複雑な内容でも伝わりやすい点が特徴です。BtoBマーケティングにおいては、以下のようなブランド認知やサービス理解に活用できます。
【動画コンテンツのテーマ4選】
- 自社ノウハウの解説
- ツールの操作説明
- 商品・サービスの紹介
- 顧客インタビューやセミナーのアーカイブ配信など
制作した動画コンテンツは、自社サイト・LPへの設置や、SNS・ウェブ広告などさまざまな場所での活用が可能です。もちろんオフラインでも、訪問先で紹介したり展示会で流したりできます。
なお、ナイルでもYouTubeチャンネルを開設したところ、問い合わせいただいた方のなかから「動画を見た」という声がいくつか届きました。このことから、BtoBでも動画コンテンツは情報収集媒体として需要があると考えられます。
手法7 ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、お役立ち情報や調査レポートなどがまとめられている資料のことです。顧客にとって価値のある情報を資料化し、ウェブ上でダウンロードできるようにします。求められている情報を提供し信頼を得ることで、リード獲得や問い合わせへとつなげます。
ホワイトペーパーには、「多くの企業に共通する課題」「課題に対する解決策」「自社商品のアピールポイント」などを事細かに記載することが可能です。見込み顧客にじっくりと読んでもらうことで、自社商品の必要性を深く理解してもらえます。
一方でホワイトペーパーを作成するためには、人件費や外注費がかかります。外注する場合は、1本あたり20〜30万円程度の費用が発生するため、自社のリソースとクオリティを考慮した上で内製 or 外注を検討しましょう。
なお、初めてホワイトペーパーを制作する方のために、ホワイトペーパーの書き方と作り方をまとめています。以下のバナーから無料でダウンロードできますので、ぜひお役立てください。
手法8 プレスリリース
プレスリリースとは、企業のニュースや情報をメディアが利用しやすいように文書としてまとめたものです。
作成したリリースがメディアに取り上げられれば、興味を持った人からの問い合わせが増えて、リードの獲得につながります。ターゲット層の多くがチェックしているメディアに掲載されれば、問い合わせが急増するケースが珍しくありません。
一方でせっかくプレスリリースを作成しても、ほとんどメディアに取り上げてもらえないこともあります。この場合、当然リードの獲得にもつながりません。資料の作成が徒労に終わる可能性のある点が、プレスリリースのデメリットです。
手法9 MAツール導入
マーケティングに関わる活動を自動化する仕組みのことを、MA(マーケティングオートメーション)といいます。MAツールとはマーケティングオートメーションを実行するソフトウェアを指し、以下の機能を持っています。
複数の決裁権者が存在するBtoBマーケティングでは、同じ企業の複数の担当者からアプローチを受けたり、いつの間にか担当者が変更したりするケースが珍しくありません。そこで、MAツールに顧客リストを登録しておけば、企業ごとのアプローチ状況を閲覧できます。
併せて、メールの開封率やウェブサイトの訪問履歴なども把握できるので、見込み顧客の行動を迅速に把握することが可能です。結果的に、顧客の最新状況に合わせて対応できるため、商談化率の向上や、営業効率アップによる受注数の増加などの効果を期待できます。
なお、MAツールについての詳細は以下の記事にて解説していますので、併せてご一読ください。
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手法10 他社メディア掲載
他社のメディアに記事や資料を掲載してもらうことも、BtoBマーケティングで活用されている手法です。記事が掲載されたサイトからユーザーを自社サイトへ流入できれば、リードの獲得につながります。
他社メディア掲載では、掲載するメディアが大きければ大きいほど高い成果が期待できます。今まで自社サイトの閲覧数が少なかったとしても、大手メディアからの流入があれば一気にユーザーを増やすことが可能です。
一方で、大手メディアへ記事や資料を掲載するためには、多額の費用がかかります。効果が期待できるものの、必要なコストも高い点が他社メディア掲載のデメリットです。
【オフライン】BtoBマーケティングの手法8選
次に、オフラインでできるBtoBマーケティングの手法を8個、以下で紹介します。
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
手法1 FAX・DM
FAXやDM(ダイレクトメール)の送付は、オフラインでできる手法の1つです。営業リストを作成して、ターゲットにFAXやDMを送付します。FAXやDMを見て興味を持ったユーザーから問い合わせがあれば、リードを獲得できる仕組みです。
具体的には、新商品・サービスの情報や展示会・セミナーの案内などがあります。前述のとおり、BtoBマーケティングの決裁権者は1人ではなく複数です。そのため、それぞれの決裁権者へ提示するプレゼン資料として、パンフレットや案内などが役立つ場合があります。
FAXやDMのメリットは、なんといってもコストが低いことです。送信先のリストさえあれば、一斉にFAX・DMを送ってリードを獲得できます。
デメリットとしては、高い成果を出すために送信リストの整備が欠かせないことです。FAXやDMは送信先が多ければ多いほど、リードを獲得できる可能性が高まります。そのため、膨大な企業情報を収集しながら、送信リストを作成することが必要不可欠です。
手法2 訪問営業・テレアポ
いわゆる「飛び込み営業」をする訪問営業やテレアポは、リードを獲得するために用いられます。具体的には、ターゲットとなる企業を直接訪問し、名刺を交換するといった流れです。
訪問営業・テレアポのメリットは、人手さえあれば簡単に実施できることです。例えば、ウェブ広告を実施しようとしたときには、広告のデザインを他社に委託したり、掲載料を払ったりとさまざまなコストがかかります。
一方で、訪問営業・テレアポは自社のスタッフが他社へ訪問するだけで良いため、人件費と交通費のみのコストであることが利点です。
ただし、成功確率が低い点がデメリットとして挙げられます。相手側の立場からすれば、業務中に突然、知らない担当者が訪れたり電話がかかってきたりするためです。相手が「迷惑だ」と感じ、話を聞いてもらえないケースは珍しくありません。
また訪問営業は、移動時間を含めると1社あたりに要する時間が長くなるため、1日の訪問数に限界があります。そのため、気長に取り組む姿勢が必要です。
手法3 セミナー
オフラインのセミナーを開催して、参加申し込み時に企業情報を入力してもらうことでリードを獲得する手法もあります。
セミナーの参加者は、テーマの内容に関心を持っていることが多いです。テーマとマッチしていれば自社の商品やサービスにも興味を持ってもらいやすく、その後の成約につながりやすいメリットがあります。
一方でセミナーを開催するためには、オフラインセミナーにしろオンラインセミナー(ウェビナー)にしろコストや工数がかかります。講師の手配から日程調整、参加者の管理などセミナーを開催するまでに多くの手間がかかる上、開催後にお礼のメールを送るなどのフォローも欠かせません。
オフラインでのセミナーの場合には、会場設営にも時間と労力がかかります。このように開催するにあたってのコストや工数がかさむ点は、セミナーのデメリットといえます。
手法4 展示会への出展
展示会への出展もBtoBマーケティングの手法の1つです。自社のブースに来場した参加者と名刺交換をすれば、リード獲得ができます。
展示会には多くのユーザーが集まります。ブースを出展しさえすれば、一定の集客が期待でき、来訪者と積極的に名刺交換すれば、簡単にリード獲得が可能です。
しかし、展示会で獲得できるリードは質が低い傾向にあります。展示会の来場者のなかには「とりあえず来ただけの人」や「社内の決裁権を持たない人」も多いです。
いくら多数のリードを獲得したとしても、その後の成約につながりにくいことが展示会のデメリットといえます。
なお、展示会におけるリード獲得については、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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手法5 マス広告
マス広告は、テレビや新聞、雑誌、ラジオに広告を掲載する手法です。広告を見て興味を持ったユーザーから問い合わせをしてもらうことでリードを獲得します。マス広告は、インターネットが普及する前から主流だったマーケティング手法の1つです。
ウェブメディアの勢いが増してきているとはいえ、まだまだテレビや新聞を見るユーザーは多いです。広告を掲載することで多くの人の目に留まり、問い合わせがあれば多数のリードを獲得できます。
一方で、マス広告のデメリットはコストの高さです。テレビCMを作成するための制作費や、新聞・雑誌に広告を載せる掲載料は高額になる傾向があります。
手法6 インサイドセールス立ち上げ
BtoB企業から注目を集めている営業手法の1つが、インサイドセールスです。
インサイドセールスとは、電話・メールやオンライン会議ツールなどを利用し、非対面(遠隔)で取り組む営業手法のことを指します。訪問型の営業スタイルとは違い、時間や場所に縛られることなく対応できるため、移動時間の短縮などコスト削減へとつながります。
購買意欲の度合いは「今すぐ欲しい」から「興味がある」まで、顧客によってさまざまです。そこで、インサイドセールスがヒアリングを行い、得た顧客の状況や反応をもとに、契約の確度を予測します。
インサイドセールスを行うには、社内体制の調整や顧客リストの作成など準備が必要です。ただ、商談が成立する確率に合わせて顧客を分類することで、営業の優先順位をつけられるため、効率的なフォローが可能です。
なお、これからインサイドセールスを立ち上げる方へ向けたノウハウを、ホワイトペーパーにまとめました。導入前にチェックしておくことでよりスムーズに進められますので、以下のバナーからお気軽にダウンロードしてください。
手法7 カスタマーサクセス
カスタマーサクセスとは、顧客の成功を目指し積極的に働きかける取り組みを指します。従来の受け身型で対応するカスタマーサポートとは違い、能動的な関わりがポイントです。
例えば、顧客のゴールや課題解決に向けて自社サービスをより効果的に活用できる方法を支援するなど、コンサルタントのような役割を持っています。
ただし、カスタマーサクセスはすべての企業に必要というわけではありません。サブスクリプション型(継続課金)やSaaSビジネスなど、継続的に利用してもらうことを目的としたビジネスで重要視されています。
顧客が自社商品・サービスを活用し結果を出せれば、顧客満足度が上がり、解約率の減少へとつながります。また、カスタマーサクセスにより自社の成功事例となれば、結果的に自社の信頼度が上がる点もメリットです。
手法8 定期訪問・失注先へのフォローアップ
見込み顧客のもとを定期的に訪問したり、失注先へフォローアップしたりすることも、BtoBマーケティングでは必要です。BtoBでは、受注に至るまでの保留期間が長いため、時間とともに状況が変わるケースがあります。
そこで、見込み顧客のもとを訪れて最新状況をヒアリングできれば、状況に合わせた提案が可能です。また、他社からの乗り換えのタイミングを把握できれば、アプローチしだいで受注につながるケースもあります。
また、過去に失注した顧客に対しても、失注理由を分析・整理した上で再度アプローチを実施するのも忘れてはなりません。担当者との会話を重ねるなかで信頼関係を深めながら、商談化を狙いましょう。
自社に合ったBtoBマーケティングの手法を取り入れよう
一口にBtoBビジネスといっても、経営コンサルティングやITツールの販売、食品の卸売りなどさまざまな業態があります。今回紹介した手法ごとの特徴やメリット・デメリットを参考に、ぜひ自社の商品・サービスに適したマーケティング手法を探してみてください。
BtoBマーケティングの成功への近道を知りたい方へ
BtoBマーケティングで売上向上やお問い合わせ獲得を実現したいのであれば、BtoBならではのマーケティングプロセスを理解しておく必要があります。本資料ではBtoBマーケの特徴、戦略の策定、実践フローをまとめています。もし自社にあった手法が知りたい、成果に繋がっていないとお悩みでしたら、無料相談をお申し込みください!
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