リードナーチャリングのKPIはどう設定すべき?設計手順や具体例を紹介

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リードナーチャリングのKPIはどう設定すべき?設計手順や具体例を紹介

リードナーチャリングでKPIを設定すれば、成果分析が明確になり問い合わせや商談などのゴールにもつながりやすくなります。

「リードナーチャリングで、KPIを設定するべき?」
「リードナーチャリングのKPIは、具体的に何を設定すればいいのかわからない」

このようなお悩みを持つ方に向けて、この記事ではリードナーチャリングのKPIを設定する手順やKPIの具体例、KPIの管理におすすめのツールなどを詳しく紹介します。

KPIの設定による分析結果を見ることで改善すべきところが明らかになり、最終的な商談率向上も期待できるでしょう。

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リードナーチャリングでKPIを設定すべき理由は?

リードナーチャリングでKPI(重要業績評価指標)を設定すべき理由は、数値目標を立てることでリードナーチャリングの成果分析がしやすくなり、最終的なゴールにつながりやすくなることです。

例えば、メールで「お役立ち資料」を配信したナーチャリングを実施したとします。このとき、以下のような結果がわかったとします。

  • メールを送信したリスト数:100人
  • メールの開封数:5人
  • メール内のリンククリック数:2回

これではなんとなく成果が低いような気はしても、具体的にどのぐらい低いのか判断がつきません。しかし、「メールの開封率10%を目指す」といったKPIを設定していた場合はどうでしょうか。先ほどのデータに、KPIを確認できる数値を足してみました。

  • メールを送信したリスト数:100人
  • メールの開封数:5人
  • メールの開封率:5%
  • メール内のリンククリック数:2回

現状ではメールの開封率が目標の10%よりも低い5%となっているため、開封率を上げるための改善策を練るといった次のアクションが明確になります。このように現状を分析し、改善すべき点を明確化できる点もKPIを設定するメリットです。

リードナーチャリングのKPIを設定する手順

リードナーチャリングのKPIを設定する手順について紹介します。

リードナーチャリング kpi

全体像としては、最初に大きなゴールを設定し、そのあと具体化して必要な数値を(KPI)を決めるイメージです。それでは、1つずつ見ていきましょう。

【手順1】KGIを決める

まずはリードナーチャリングの最終的なゴール、KGI(重要目標達成指標)を決めます。「売り上げをいくら伸ばすか」や「商談化率をどのくらい上げるか」などを考慮し、適切なKGIを設定しましょう。

このときのポイントは、できるだけ具体的かつ明確な数値・期限を設定することです。

「半年後までに売り上げを1,000万円伸ばす」
「3ヵ月以内に商談化率を5%増加させる」

このように、誰が見てもわかる数値で示すことが重要です。

【手順2】KGIの達成に何が必要か整理する

KGIが設定できたら、その達成に何が必要かを整理していきます。

例えば「3ヵ月以内に商談化率を5%増加させる」というKGIを達成したとすれば、商談化率を1%上げるために必要なことを整理することから始めましょう。商談につながるまでには、以下のようなステップを踏んでいきます。

  1. メディアなどから資料請求が来る
  2. 資料請求で獲得した顧客情報をもとに、リードナーチャリングを実施する
  3. スコアリングで80点以上の顧客に対して、営業をかける

リードナーチャリングでは、2から3につながる顧客を増やすことが求められます。そのため、2から3につながる顧客を増やすためには何をすべきかを下記のように整理することが重要です。

  • すでに打っている施策を強化し、回数を増やせないか
  • 新規のリードナーチャリングの手法を試せないか

など、達成に必要な要素を振り返り整理していきましょう。

また、すでにナーチャリング施策を打っている場合は、その実績を整理しておくのがおすすめです。ナーチャリング施策の頻度はどの程度なのか? そのナーチャリング施策はターゲットに合ったものになっているのか? など、ここで整理した内容をもとに今後はリソースを割いていくことになるため、できるだけ要素を分解して振り返り、有意義な気づきを獲得することが重要となります。

【手順3】KGIの達成に必要な数値(KPI)を決める

KGI達成に必要な要素を分析できたら、その要素を達成するために必要な数値(KPI)を決めます。KPIを設定するときは、スコアリングを考慮するのがおすすめです。スコアリングとは、見込み顧客の行動や属性を点数化することです。スコアリングで出た結果をもとにして、どの顧客に優先してアプローチを仕掛けていくのか決めていきます。

スコアリングの例は、以下の通りです。

■行動を点数化した例

  • メールを開封したら +3点
  • メールの中のリンクをクリックしたら +5点

■属性を点数化した例

  • 意思決定権のある課長クラスであれば +10点
  • 従業員100名以上なら +15点

例えば上記の例でいうと、

  • メールの開封率
  • メールの中のリンククリック率

があがれば、スコアの高い顧客が増えてきます。つまり、「メールの開封率」や「メール内のリンククリック率」をKPIに設定して改善できれば、商談につながる人数が増やせるということです。

メールを送る数は、担当者の工数によってある程度決まります。そのため、メールの開封率を1%上げたときに、メールの開封数がどのくらい上がるかシミュレーションできるのではないでしょうか。このように、スコアリングをもとにKPIを設定することで、実際に商談へとつながる数値を分析しつつ改善できます。

リードナーチャリングで設定するKPIの具体例

それでは実際に、具体例を紹介します。リードナーチャリングでは、以下の数値をKPIとして追っていくと効果的です。

リードナーチャリング kpi

上記の数値を追うことで、リードナーチャリングの成果を上げる課題が分析しやすくなり、具体的な成果も確認することが可能となります。とはいえ、施策ごとに何を見れば良いのか悩む場合もあるでしょう。そこで、ここからは以下3つの具体的なKPI候補を紹介していきます。

  • メールによるナーチャリングのKPI例
  • 電話によるナーチャリングのKPI例
  • ウェビナーによるナーチャリングのKPI例

それぞれ詳しく見ていきましょう。

メールによるナーチャリングのKPI例

メールによるナーチャリングは、低コストかつ手軽に始められます。メールを送る相手はメールが届くことを許可している状態のため、あまりコストをかけず手軽に始めたいときに適しています。また、高いコンバージョン率を期待したい場合にもメールナーチャリングはおすすめです。

メールによるナーチャリングでのKPI候補を4つ紹介します。

1. 配信するメールアドレスのリスト数

メールを配信するアドレスの総数のことです。リストの中からメールを配信した数が「配信数」になります。

2. メールの開封数・開封率

読者が受け取ったメールの中で、どの程度開封されたかを表す指標です。差出人名や件名の文頭におく情報により開封率や開封数が変わります。

3. メールのURLクリック数・クリック率

読者が受け取ったメールの中で、どの程度URLがクリックされたかを表す指標です。メール開封後すぐ目に入る場所にCTAボタンを設置することで、クリックされやすくなります。

4. コンバージョン数・コンバージョン率

メール受信者に期待する、最終的な行動につながった割合を表す指標です。問い合わせや商談など、設定するコンバージョンはさまざまです。コンバージョンを高めるためには、何がボトルネックになっているかを特定することが重要となります。

電話によるナーチャリングのKPI例

電話によるナーチャリングでは、見込み顧客が抱えている課題を直接ヒアリングできる点が特徴です。公式サイトに問い合わせがあった人、ウェビナーでの反応が良かった人など他のアクションと組み合わせて電話をかけるのも効果的です。

電話によるナーチャリングでのKPI候補は、次の5つあります。

1. 電話番号のリスト数

電話をかける見込み顧客の総数です。自社で売りたい商品・サービスに合うリストを用意できるかが、その後の成果にも影響します。

2. 架電数

見込み顧客に対して電話をかけた数のことです。電話をかけるタイミングや時間帯を工夫して、接続率を上げることが重要となります。

3. 通話時間

見込み顧客と通話した時間のことです。商談率を上げるためには、一方的に「話す」だけではなく、見込み顧客から「聞く」時間の割合を増やすことも重要となります。

4. 電話直後のフォローメールの開封数

見込み顧客へのフォローを目的として電話直後に送ったメールのうち、どの程度開封されたかを表す指標のことです。同時に、メール内のリンククリック率なども見ておくと良いでしょう。

5. 電話からの商談数・商談率

電話から獲得できた商談がどの程度あるかを表す指標です。電話によるリードナーチャリングでの最終的な目標となります。

ウェビナーによるナーチャリングのKPI例

ウェビナーは、資料請求などで興味を持った顧客に対して興味関心度を上げる重要な施策です。一度に多数の見込み顧客へ情報を届けたい場合や、これまではアプローチできていなかった層へリーチしたい場合にも効果があります。

ウェビナーによるナーチャリングでのKPI設定候補は、以下6つあります。

1. 申し込み人数

ウェビナーに申し込みをした人数のことです。ウェビナーに参加するメリットを伝えたり、ウェビナー特典を用意したりして集客することが重要となります。

2. ウェビナーの参加人数

ウェビナーに参加した人数のことです。申し込み人数 × ウェビナー参加率が、「ウェビナーの参加人数」になります。

3. ウェビナー関連タグのシェア数

SNSでウェビナー関連のタグが拡散された数のことです。ウェビナーが成功したかどうかを判断する1つの指標になります。

4. アンケート回答の人数

ウェビナー参加人数のうち、アンケートに回答した人数のことです。オープン型のウェビナーであっても、アンケートを実施すれば見込み顧客の情報を集めることができます。

5. 自社に興味を示した回答数

ウェビナーの成果を測る指標です。アンケート回答のうち、自社の商品やサービスに興味を示した見込み顧客のリストを営業に活用できます。

6. ウェビナー経由の商談数・商談率

ウェビナー経由で獲得できた商談が、どの程度あるかを表す指標です。ウェビナーによるリードナーチャリングの最終的な目標となります。

リードナーチャリングのKPIの管理は、MAツールがおすすめ!

リードナーチャリングのKPI管理では、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使うのが一般的です。MAツールとは、マーケティング活動を自動化し、マーケティング施策を支援するための仕組みのことです。

リードナーチャリングのKPIを追うとき、何らかのサービスを導入しないと人の手だけでは追いづらい数値もあります。

例えば、メールの開封率もその1つ。Googleアナリティクスなどでメールの開封率を計測する設定を行えば、開封率は追えるようになりますが設定に時間を要します。さらに、一覧化してデータを見ようと思ったときにデータ整理を手動で行わなければなりません。

一方で、MAツールがあれば、メールの開封率やメール内のリンククリック率などが一目でわかります。ほかにも、以下のような情報が確認可能です。

  • サイト訪問数や資料ダウンロード数などからスコアリングした、見込み顧客の状態
  • セグメントメールに活用できる、サイト滞在時間などの顧客の行動
  • さまざまな手法で集めた見込み顧客を一元管理したリスト

これまでは、営業社員によって商談数や受注率に差が出ていた企業でも、MAツールによって可視化された情報を共有することで、個人ごとの力量差を埋めることもできるのではないでしょうか。効率的にナーチャリングも進めやすくなるので、MAツールの導入はおすすめです。

なお、MAツールの細かな機能や導入によるメリットが気になる方は、以下をご一読ください。

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KPIを追って改善していけば、成果は上がりやすい

リードナーチャリングでKPIを設定すれば、改善すべき点が明確化できて効率的です。KPIを達成することで、問い合わせや商談などのゴールにもつながりやすいため、設定をして管理していくことをおすすめします。

また、数値の整理に時間をかけず、数値を確認して改善することにフォーカスしたい方はMAツールの導入もおすすめです。ぜひKPIを設定し、リードナーチャリングの施策を進めてみてください。

編集者情報

ナイル編集部
ナイル編集部

2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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