インバウンドマーケティングとは?メリットや進め方も徹底解説
ユーザーが興味を持つ情報を発信することで、ユーザー自身に自社の存在や商品・サービスを見つけてもらう「インバウンドマーケティング」。この記事ではインバウンドマーケティングの定義やメリット、具体的な進め方や施策についてわかりやすく解説します。
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目次
インバウンドマーケティングとは?
インバウンドマーケティング(Inbound Marketing)とは、まずユーザーが関心を抱きそうな情報を発信します。そのことにより、ユーザーを自社の商品やサービスへと惹きつけ、顧客になってもらうマーケティング手法のことです。アメリカHubSpot社の創立者であるブライアン・ハリガン氏とダーメッシュ・シャア氏により提唱されました。
従来の広告は、企業がユーザーに対して一方的に打ち出したり、飛び込み営業をしたりするマスマーケティングが主流でした。こういった企業主体のマーケティング手法は「アウトバウンドマーケティング」と呼ばれています。対してインバウンドマーケティングは、ユーザーの興味や課題に寄り添って情報を発信する、顧客主体型の手法です。
インバウンドマーケティングが注目されている理由とは?
インバウンドマーケティングが注目されている理由として、インターネットの普及がもたらした消費者を取り巻く環境の変化が挙げられます。これまで、企業がユーザーにメッセージを伝えるには、テレビや新聞・ラジオなどのマスメディアを通して一方的に訴求するしか方法がありませんでした。しかし、インターネットの発展や、スマートフォンの普及により、誰もが欲しい情報を欲しいタイミングで得られるようになったのです。
これにより、自分で情報を取捨選択できるようになったユーザーは、アウトバウンドマーケティングによる企業主体の情報発信に対して抵抗感を感じたり、拒否反応を示したりするようにもなりました。そこで注目されたのが、インバウンドマーケティングです。
インバウンドマーケティングが注目されている理由を聞くと、アウトバウンドマーケティングにはもう効果がないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、マスメディアの影響力はまだまだ強いため、アウトバウンドマーケティングが完全に不要になったわけではないのです。インバウンドマーケティングと併用することが大事で、それぞれのメリットを活かしたマーケティングを行うことをおすすめします。
インバウンドマーケティングのメリット
インバウンドマーケティングのメリットとして代表的なものを3つ紹介します。
1. 高い費用対効果
インバウンドマーケティングのメリットとして、まず高い費用対効果が挙げられます。これは、不特定多数に向けてのアウトバウンドマーケティングと比較して、もともとサービスや商品に興味を抱く可能性が高いユーザーをターゲットとしているためです。そのため、アウトバウンドマーケティングよりも高確率で購買などの直接的な成果が見込めます。
また、インバウンドマーケティングでは自社サイトを利用できるため高額な広告費がかかりません。さらに、制作したコンテンツがSNSでシェア・拡散されれば、企業側はさらなる効果を期待できるでしょう。
2.ユーザーとの良好な関係性の構築
次に挙げられるのが、ユーザーとの良好な関係性を構築できるという点です。一方的な情報の押し付けではなく、ユーザーが求めている情報を企業側が発信するため、双方でコミュニケーションが生まれ、信頼感や好印象を抱いてもらいやすくなるでしょう。
また、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを継続して提供することは、商品・サービスへの愛着心向上につながります。その結果として、顧客数や売上、利益の増加も期待できることでしょう。
3.コンテンツの資産化
インバウンドマーケティングに用いられるオウンドメディアやSNSの投稿、サイトといったコンテンツは、ウェブ上に半永久的に残るため、一度作成すれば自社の資産となります。また、公開後も定期的なコンテンツのメンテナンスを行うことで、コンテンツ経由でのアクセスを増やし続けることも可能でしょう。
インバウンドマーケティングのプロセスと施策
インバウンドマーケティングのプロセスは大きく分けて「ATTRACT」「CONVERT」「CLOSE」「DELIGHT」の4つに分類することができます。それぞれの詳細と併せて、各プロセスごとに行うべき施策についても見ていきましょう。
1. ATTRACT(興味を喚起する)
まずは、ユーザーに自社のサイトを見つけてもらうための施策を行います。この段階では、多くのユーザーはまだ自身のニーズが顕在化しておらず、会社の存在やサービス・商品についても知らないことがほとんどです。そのため、潜在顧客に自社サイトを見つけてもらうために、より多くの人の興味を喚起する施策が必要となります。施策を行う際は、潜在顧客が検索するキーワードを予測し、そのキーワードに沿ったコンテンツを制作・発信することが欠かせません。
このプロセスで実施する主な施策は下記のとおりです。
- SEO
- SNS(Twitter、Facebook、Instagramなど)
- ブログ
- サイト(製品やサービスを紹介するサイトなど)
2. CONVERT(リード化する)
次の目的は、サイトを訪問したユーザー(潜在顧客)のリード(見込み顧客)化です。ユーザーにとって、より有益な情報を用意し、生年月日や属性といったユーザーの情報と引き換えに渡すことで、潜在顧客から見込み顧客へと移行させます。
そのため、ここで打ち出す施策は、ebook(BtoC向けのパンフレットや事例集)やホワイトペーパー(製品やサービスに関する調査資料)のような、前の段階で提供したものよりも濃い内容で、価値の高い情報が詰まったオファーコンテンツ(サイト訪問者へ提供する特典)がよいでしょう。
このプロセスで実施する主な施策は下記のとおりです。
- ebook
- ホワイトペーパー
- ランディングページ(資料ダウンロード用のサイト)
- ウェブフォーム
3. CLOSE(顧客化する)
ここでの目的は、先ほど獲得したリード(見込み顧客)に実際の顧客となってもらうことです。
サイトの閲覧・行動履歴などを参考に、ダイレクトメールのような個別のコミュニケーション手段で見込み顧客の購買意欲を高めることが重要です(この行為を「リードナーチャリング(顧客育成)」と呼びます)。
このプロセスで実施する主な施策は下記のとおりです。
- Eメール
- セールスツール
- マーケティングオートメーション
- 無料体験
4. DELIGHT(顧客を増やす)
最後の目的は、ファンとなったユーザーによる新規顧客の獲得です。ユーザーがサービスや商品のファンになると、SNSや口コミを通じて情報を拡散してくれる可能性があります。ユーザー主体の発信は支持されやすいので、新たな見込み顧客の獲得につながりやすいでしょう。
ファンになってもらうためには、購入者限定のコンテンツを提供する、問い合わせに期待以上の回答を届けるなどの施策を行うことが効果的です。真摯なアプローチを行い、ユーザーからの信頼度を強固なものにしていきましょう。
このプロセスで実施する主な施策は下記のとおりです。
- スマートコンテンツ
- SNS
- 会員サイト
長期的な視点での取り組みを
これまでインバウンドマーケティングの定義や、導入時に実施すべき施策を段階ごとに解説してきました。インバウンドマーケティングは単に情報発信を行えばよいものではありません。成果を出すためにはユーザーの求めるタイミングで、適切な情報を定期的に発信していく必要があります。長期的な視点での取り組みを強化していきましょう。
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