[寄稿] 元インハウスSEO担当者が語る、失敗しないためのSEO会社の選び方、付き合い方
先日、半ば勢いでこんな記事を公開したところ、即時で「協力したい」とご連絡頂いた、株式会社スタビライザーの小松氏に連載寄稿をして頂く運びとなりました。最初の記事は、自分たちではポジション的に絶対に書けない「SEO会社の選び方」的な、非常に難しいテーマから。。。
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目次
はじめに
「今日から君、うちのホームページのSEO担当してね!」って・・・
そんなことサラッと言われても何をして、どうすればいいのか。とりあえず、「SEO対策」で検索してヒットした会社に連絡して話を聞いてみるか。
中小企業のWebマーケティングでは、往々にしてこのような状況があるかと思います。もしかしたらこのブログを読んだ方もそんな経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
ごあいさつ
ごあいさつが遅れました。私は株式会社スタビライザーの小松と申します。はじめまして。縁あってこちらに記事を寄稿することになりました。
株式会社スタビライザー:https://www.stabilizer.co.jp/
簡単に自己紹介させて頂きます。大手医療系人材会社のインハウスのweb担当役員を経て独立。
インハウスでは約8年間、webマーケティングの部署立ち上げから担当役員まで経験。インハウス経験者ならではの視点が強み。Webの何かの分野の専門医ではなく”webの町医者“として幅広い悩みに応えます。
自社で対応出来ない場合は専門の会社(人)と一緒に解決します。現在はSEMカフェのメンバーとして活動中。
そうです。私自身もインハウスでWebマーケティングを担当してきたため、みなさまが一度は経験したことある悩みを経験しています。
今回の連載では、SEOに限らずインハウス経験者ならでは視点や、予算の大きなwebマーケティングだけでなく予算が小さい、サイト規模が小さいサイトについても取り上げていきたいと思います。
前置きが長くなりましたが、本題に入ります。
SEO会社の選び方、付き合い方
これからSEOを外注しよう、またはリプレイスしようと考えている方。とはいえ、SEO詳しくないし…という方。そういう方に読んで頂きたい内容です。
以前まで所属していた会社で2006年からSEOに着手し、大手から中小・個人まで様々なSEO会社とお取引させて頂きました。取引に至らず商談だけなら数十社です。
その経験をもとに、しっかりしたSEOの知識がない場合、どういう選び方をすれば「外れる確率」が少ないか、についてお話しします。
1. 実務担当者がきちんと情報を発信しているか?
SEO会社の担当者や中の責任者がSEOに関するブログで情報を発信していたり、SEOのセミナーを開催しているところもあります。
積極的にそういうことをしている会社(人)は、そうでない場合に対して、信用できる確率が比較的高い。あまりメディアに登場しない凄腕のSEO会社ももちろんあるのですが、初心者ではそれはなかなか判断しづらいです。
※ポイント※
ブログでしっかりとした情報を発信しているかを見極める
※注意点※
ブログやセミナーで発信していても、間違った情報を発信する人もいます。きちんと複数見比べて、ご自身でもSEOの知識を強くすることをオススメします。
編集者注:
直前のコメントは本当にそうで、発注者側にSEOの知識が多少なりはないと、単独での正しい判断は困難を極めます。ただ一方で、その知識をどこから得るか、何をもってしっかりした情報発信なのか、という判断も、それはそれで初心者の方にはとても難しく、かといって勉強しましょうと言って経験なしに簡単に習得できるものでもなく、、、
極端な話、SEOの知見が何もない方にとっては、このブログはもちろん、業界でも著名なブログであってもそれが内容として良いか悪いかの判断も出来ないのですよね。
むしろ「こいつら難しそうなことばかり言いやがって、、もっと簡単に出来るって言ってる人もいるじゃないか」みたいな方も多いと思います。ということで、次に紹介されるポイントこそ、現実的に最も重要なポイントなのではないかなと思います。
2. SEOにある程度精通した人から紹介してもらう
自分の友人・知人でSEOを実施している会社はたくさんあると思います。取引実績のある会社からの紹介だと丁寧に対応してもらった、というケースは多くの方が経験されていることかと思います。
SEOも例外ではなく取引実績のある会社の紹介だときちんと対応してくれる可能性は高くなります。
どうしても知り合いがいないなどの場合は、インハウスのSEO担当者が集まるイベントが定期的に開催されているのでこちらで知り合った方から実際の評判を聞いたり、紹介してもらうのも手です。
※ポイント※
信頼出来る人からの紹介は大幅に失敗率を下げてくれます。
※アドバイス※
そういう知り合いがいない場合はセミナーやイベントで知り合いを作りましょう。
編集者注:
初心者の方であれば、まずはここが現実的に最重要と思います。SEOに精通した方が周囲にいないのであれば、セミナーや交流会に積極的に参加し、実際に業界事情に詳しい方との交流を作り、相談相手を外部に持つことで、”外れクジ”を引く確率は格段に下がると思います。
ちなみに上記で紹介されていたイベントはインハウスで経験豊富な人が多く集まりますので、間違いないと思います(基本的にSEO事業者はNGなので僕は行けません)。
3. キーワードや順位やリンクのことしか話さない会社はNG
「このキーワードで上位にします!」
「ロングテールでたくさんのキーワードを集めます!」
インハウスの担当者からするとSEOを実施したい訳ではありません。SEOという施策を通じてトラフィックや収益を上げたいだけです。
特に、ここの収益を上げるというところがポイントです。
キーワードの検索順位は確かに下より上が良いですが、収益につながらないワードで上位表示出来たからといってコストだけ出ていっては仕方がありません。
もっというと代替案があるなら解決策がSEOでなくても良いのです。
少なくとも、そのキーワードで上位表示されるとキーワードの意図とサイトはマッチしているので収益が上がるとか、そのキーワードでは上位表示されても収益につながらないからこっちのキーワードが良いなど、依頼者の利益につながる話が出来ない会社や担当者と付き合っても、絶対にろくなことがありません。
どんなに有名な会社や大きな会社であってもこの時点でNGです。
※ポイント※
順位の提案ではなく収益につながる提案かを見極める!
※アドバイス※
自分たちでもどのキーワードで収益が上がりそうか、アクセス解析のデータやリスティング広告のデータから仮説を持っておく。
編集者注:
今でもたまに営業の現場に出たりする身から補足しますと、順位とかリンクとかキーワードに限らず、自社の商材を売ることを主眼とした話しか出来ないのであればその時点で微妙と思います。
それは仮にホワイトハットな提案をするとしても同じで。手段が目的にとって代わるということはあり得ないためですね。
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4. 明らかに新人と思える担当者に単独で担当させない
個人企業だと判別できませんが、そこそこの規模の会社で、新人に営業させて新人がそのまま単独で担当になるケースはありますが、個人的にはそれは極力避けたいところです。
新人が悪い、ではなく、社会経験が浅くビジネスに対する理解が不十分だったり、SEO会社内での力が弱く、スピーディーに対応してもらうことが出来ない可能性が高いということです。
新人が担当の会社に依頼する場合でも、コンタクトは担当の人とするにしても必ずその人を単独で担当させないことです。出来れば、そのプロジェクトの責任者は誰で、施工項目の監修は誰が行うのか、なども教えてもらい、早い段階で顔合わせはしておくべきです。
※ポイント※
新人には単独で担当させない。経験豊富なベテランに最低でも監修に入ってもらう。
※アドバイス※
1の会社を2経由で紹介してもらえば、新人が単独で来ることはまずない。
編集者注:
実際に各社どこまでそれが可能かは分かりませんので、その場合、最低でも、「あなたが一人で担当するの?一人じゃないなら、誰がどういう感じで関わってるの?」くらいのことは予め確認しておくべきと思います。どうみても実務経験の浅い担当者が単独で対応する、は危険すぎるので避けるべきなのは間違いありません。
まとめとおさらい
いかがでしたでしょうか?SEO担当にはなったものの専任ではない場合、この4つをクリアすれば失敗する確率はかなり低くなります。
最後に、もう一度ポイントのおさらいです。
- しっかりとした情報を発信しているかを見極める
- 信頼出来る人と交流を作り、人づてに紹介をもらう
- 順位の提案ではなく収益につながる提案かを見極める
- 明らかな新人に単独で担当させない。
とは言え、これから初めてSEOを始める方は、1の方法でいろんなブログを読んだりセミナーに行ってみたりすると知識が広がってより精度高くSEOを実施することが出来ます。
次回は、「限られた予算の中でSEOをやる?リスティングをやる?どっち?なんで?」についてお伝えしていきます。
株式会社スタビライザー 小松 雅直
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