[寄稿] 公開2週間で1日1万セッションを超えた、地域の祭りサイトのアクセス解析事例
久々にスタビライザー小松氏からの寄稿。今回は、目黒で行われた地域の祭りの告知サイトのアクセス解析事例です。一般の商用サイトとは違ったデータや傾向が見れるので、考え方の参考にどうぞ。
先日、第38回目黒区民まつり(目黒のさんま祭)が盛大に行われました。「目黒のさんま」という小咄にあやかって始まった区民まつりなのですが、認知度も上がり、今年も3万人以上の来場者であふれました。
縁があって私は、目黒区民まつりの実行委員の事務局を務めております。その関係でWebサイトのGoogleアナリティクスの内容を見る機会があり、普段見ているサイトとやはりちょっと違うなと感じる点があるのでご紹介したいと思います。
Webサイトを制作した目的として
- (目黒)区民への広報的な意味合い
- プレスへの対応目的
- 当日のお知らせや状況はSNSで行う。
- アーカイブとして残せるような構成で行う。
まずは、こういったざっくりした内容でスタートしました。
(公開までの単語の使い方など行政機関との折衝等裏話もあるのですが・・・)
開催3週間前にティザーサイトを公開し、開催2週間前に本ローンチとなりました。
アクセス状況
大きな山が祭り当日のもの10,000セッション以上あります。
小さな山が前の週に行われた、目黒駅周辺の品川の商店街のさんま祭りの開催日です。品川のさんま祭が広報していましたので、それを見たユーザーが【さんま祭】で検索してやって来たようです。
Webで出来そうなこと
- 品川のさんま祭目当ての人たちに、来週もやってますよと一週間ほどリマケで訴求。
- さんま祭の様子の動画をTrueViewで訴求。
- デング熱の注意を促す訴求のリマケ。目黒区からも注意を促してほしいという要望がありました。
リマケの訴求はさんま祭ではなく、虫よけスプレーして来て下さいという訴求も結果がどうなるか来年はテストしてみたいところです。
デバイス
想像以上にスマホが多かったです。約60%がスマホからのアクセスでした。これは列に並んでいる際に概要を確認したり、来る途中に見る人が多いものと推測しています。
モバイルを前提としてページをレスポンシブにするなどの対応もせず、別でファイルを作ったりということもなくPCのものを見せていましたが、こちらも要検討課題ですね。
検索キーワード数
1ページもので特にロングテールのSEOを狙った訳でもありませんが、集客キーワード数(種類)が1,000を超えています。オーガニックのセッションが25,000程度なのでかなり多いです。
実際には、not providedで隠されたキーワードが大半ですから、実際はこれよりもかなり多くの種類のロングテールキーワードでの流入があったと推測できます。
検索クエリを大別すると
- さんま祭の時間や開催日といったさんま祭り自体のことを探している人
- さんま祭の中で行われている展示物を探している人
- さんま祭の中で行われているイベントを探している人
- 雨天時の対応を探している人
- さんまの列がどのくらいの時間になるのか探している人
に分けられます。
これは来年ページを作る際に非常に参考になりますね。雨天決行とは記載があるもののもっとPRしても良いかも知れません。また待ち時間はWebサイトで告知するのはなかなか難しいので、ただいまの待ち時間はこちらとSNSにリンクさせても良いです。
気になったクエリ
中目黒さんま祭りと検索している人が結構な数います。仮説としては目黒駅徒歩10分、中目黒駅徒歩15分の記載があるので中目黒のさんま祭と検索しているユーザーがいるのかも知れません。
これだと中目黒近辺の会社も協賛してくれる可能性がありますね。
表記ゆれ
キーワードの多さの理由は表記ゆれの多さです。
目黒_さんま
目黒さんま祭り
目黒_さんま祭り
さんま祭り
目黒のさんま祭り
目黒サンマ祭り
目黒のさんま祭り2014
目黒_さんま_祭_2014
目黒さんまつり
さんま祭り_目黒
目黒区さんま祭り
目黒区_さんま祭り
これはごくごく一部です。あまりの多さにびっくりするとともに、正式名称というのは自分たちが思っているほど世の中には浸透していないものだと実感しました。
これは自社のサービスをリスティングで入稿する際にも気になるところです。
先日リスティングで完全一致の表記ゆれのオプションが廃止になるというアナウンスが出ましたが、この表記ゆれの多さを見るとどこまで対応出来るのか非常に疑問に思います。
まとめ
企業向けのSEMの仕事に従事される方がほとんどと思いますが、こうしたサイトに関わる機会は決してそんなに多くないと思いますので、実データや考え方など参考にして頂けますと幸いです。
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