PV(ページビュー)とは?PV数の意味やGA4での確認方法まで解説

PV(ページビュー)とは?PV数の意味やGA4での確認方法まで解説
金子 光(かねこ ひかる)

著者情報

Webマーケター / ナイルのSEO相談室編集者|金子光
新卒で楽天グループ株式会社に入社。営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。現在はナイルのSEO相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。

PVとはPageview(ページビュー)の略称でWebサイトのページが表示された回数のことです。Webサイトの運営において重要な指標のひとつであり、Googleアナリティクスなどの解析ツールを使用することで計測できます。

本記事では、PVと混同しやすいほかの指標との違いやGoogleアナリティクス4(GA4)でPV数を確認する方法、WebサイトにおいてのPV数の目安などを紹介しています。ぜひ最後までご一読ください。

Googleアナリティクス4(GA4)何から始めたいいかわからない方へ

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PV(ページビュー)とは

PV(Pageview、ページビュー)とは、Webサイト内の特定のページが開かれた回数を表し、どの程度閲覧されているかを測る指標のひとつです。PV数は、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールで確認できます。

PV数は、ユーザーがブラウザで表示したページごとにカウントされます。例えば、6名のユーザーがサイトに訪れた(トップページを開いた)時点でカウントされるPV数は6です。

そのうち、2名がページAを、1名がページBを、2名がページCを開いた場合、PV数は+5カウントされます。その後さらに1名がページDを、1名がページEを開くと、PV数は+2カウントされ、合計PV数は13です。

PVとUUの違い

 

図に記述してあるUU(ユニークユーザー)とは、旧Googleアナリティクス(UA)で使用されていた指標です。詳しい解説は以下の記事をご覧ください。

GA4では「総ユーザー数」が旧Googleアナリティクス(UA)でのUU数に相当し、サイトに訪れたユーザー数を指します。また、PV数はGA4では「表示回数」と表現されるように変更されていますので、混同しないように注意しましょう。

PV数は、アクセス解析においてUU数や訪問数(セッション数)と混同されますが、サイト内のページが表示された累計数を指します。つまり、PV数はユーザー数や訪問回数とは関係がありません。例えばPV数が1,000PVでも、実際には300人のユーザーにしか見られていない可能性もあります。なぜなら、これは1人のユーザーが複数のページを閲覧する場合があるためです。

UU数が「サイトの人気度」を測る指標であるのに対して、PV数は「サイトがどの程度利用されているか」を測る指標として考えておくと良いでしょう。また、PV数はコンテンツの改善を行いたいときや、どのコンテンツがユーザーに興味を持たれているのか分析したいときに参考にするのがおすすめです。

訪問別PV数(平均PV数、ページ/セッション)

訪問別PV数(平均PV数)は、1訪問(1セッション)あたりのPV数の平均を表す数値です。

訪問別PV数が多いほど、ユーザーが1回の訪問でサイト内のページを多く閲覧していることになりますが、単に訪問別PV数が多ければ良いというわけではありません。

サイトの目的が達成しているのかといった要素と併せて判断する必要があります。

例えば、不動産サイトやECサイトなど情報量の多いサイトでは、物件詳細ページや商品詳細ページを見て回る傾向があるため、訪問別PVは多くなりやすいです。

しかし、次のような理由で訪問別PV数が多くてもコンバージョンに結びつかない場合もあります。

  • サイトを回遊した後、欲しい情報(コンテンツ)が無いとユーザーが判断し離脱している
  • サイト内の導線が悪く目的ページに辿り着く前にユーザーが離脱している

このような状態だと、たとえ訪問別PV数が多くても、サイトが良い状態にあるといえないでしょう。

その場合は、GA4の探索レポートを使用してユーザーの経路データを分析することが重要です。GA4の経路データ探索では、ユーザーがどこからどのようにサイトに入ってきて、どのようにサイト内を遷移し、どのページでサイトから離脱したかなどの情報を確認できます。これらのデータを活用して、購入画面や問い合わせフォームへ適切に誘導できるサイト構造に修正することが望ましいでしょう。

PVとほかの指標との違い

PVと混同しやすい指標がありますので、それぞれの意味を押さえておきましょう。

ユニークユーザー数(UU)

「ユニークユーザー」はサイトに訪問したユーザーの数を表し、UUは略称です。例えば、Aさんが2回、Bさんが3回、サイトを開いた場合、PVは「5」ですが、訪れた人数は2人なので、UUは「2」ということになります。

セッション数(SS)

セッション(SS)は、サイト全体への訪問回数を表します。

例えば、Aさんが午前と午後にサイトを訪れた場合、セッションは「2」ということになります。その1回の訪問時にどれだけページを閲覧したかは、PVで測ることになります。

リーチ数

リーチとは、インターネット上の広告や投稿を見たユーザーの数を指します。Web広告のリーチを計測する際、ユニークユーザーの指標が使用されることが多くあります。

アクティブユーザー数(AU)

AU(アクティブユーザー)は、特定の期間内にアクティブだったユニークユーザーの数を指す指標です。

具体的には、「28日間のアクティブユーザー数は1,000で、総PV数は2,500だった」といった使われ方をします。

ただし、スマートフォンアプリの場合は、「実際に利用しているユーザー」を指します。あるアプリのUU数が「200」、AU数が「100」だった場合、アプリをダウンロードしたユーザーのうち、実際に使っているのは半数だけということがわかります。

アクセス数

アクセス数とはWebサイトにアクセスした人の数を指し、ユーザー数やセッション数、PV数などを総称してアクセス数と呼びます。

GA4では、それぞれ下記のとおりにわけられます。

用語名 GA4での表示名
ユニークユーザー数 ユーザー
セッション数 セッション
PV数(ページビュー数) 表示回数・page_view

 

GA4でのPV数の確認方法は後述していますので、併せてご一読ください。

PV数をGA4で確認する方法

ここからは、GA4でPV数を確認する3つの方法を、それぞれ実際のGA4の画像を交えてわかりやすく解説します。

PV数をGA4で確認する方法3つ

GA4の使い方に関しては、下記の資料でも詳しく紹介しています。無料ダウンロードにてお使いいただけますので、ぜひお役立てください。

イベントの「page_view」で確認する方法

GA4でPV数を確認する方法はいくつかありますが、Webサイト全体のPV数を確認したいときは、下記の手順で確認が可能です。

GA4を開き、左端のメニューの「レポート」を選択します。「ライフサイクル」タブの下にある「エンゲージメント」内にある「イベント」を選択した画面の画像は、下記です。

「イベント」を選択した画面の画像

 

この画面の「page_view」に表示されている「イベント数の数値」が、サイト全体のPV数にあたります。総ユーザー数もPV数の隣に表記されるので、サイト全体でどの程度ユーザーがチェックしているのか分析することが可能です。

ページとスクリーンから「表示回数」で確認する方法

次にページとスクリーンから「表示回数」で確認する方法を紹介します。表示回数で確認する手順は以下です。

GA4を開き、左端メニューの「レポート」を選択、「エンゲージメント」をクリックし「ページとスクリーン」を選択すると確認できます。

ページとスクリーンから「表示回数」で確認する際の説明画像

 

サイト全体ではなく、ページごとのPV数を確認できるので、どのページがユーザーによく閲覧されているのかチェックすることが可能です。隣の列にユーザー数が表示されているので、ページごとのユーザー数も併せて確認できます。

▼確認例

  • PV数に対してユーザー数が少ない場合:一定のユーザーがリピートしてページを閲覧
  • PV数が多くユーザー数も多い場合:幅広いユーザーから閲覧

このように表示回数からPV数を確認する方法では、ページごとのPV数を把握できるため、どのページがユーザーの興味を引いているのか分析することが可能です。

探索レポートで確認する方法

最後に紹介するのは、GA4の探索レポートをカスタマイズして確認する方法です。PV数と併せてほかの指標も確認したい場合に活用します。手順は以下のとおりです。

GA4を開き、左端メニューの「探索」を選択し、「空白」をクリックします。

探索レポートで確認する方法の説明画像

 

「空白」をクリックすると下記の画像のような画面になります。

「空白」をクリックする際の説明画像

 

まずはディメンションを設定しましょう。ディメンションとは、データの分析軸となる項目部分です。例えば、記事ページやカテゴリー、会員など好きな項目を軸に設定できます。

今回はページ単位での探索レポートの設定方法を紹介するので、ディメンションは「ページ/スクリーン」をクリックし、「ページタイトル」を選択しましょう。右上にあるインポートボタンを押せば反映されます。

右上にあるインポートボタンの説明画像

 

次に指標を設定します。指標はレポートに表示させたい指標を選択しましょう。今回のようにPV数を確認したい場合であれば「ページ/スクリーン」を選び、「表示回数」を選択し、右上のインポートボタンをクリックすれば設定できます。

右上にあるインポートボタンの説明画像

 

ディメンションと指標をぞれぞれ設定したら、ディメンションは設定列の行へ、指標は値へドラック&ドロップすれば設定完了です。

指標を値へドラック&ドロップする際の説明画像

 

指標はほかにも、直帰率や平均セッション時間など好きな指標を追加することが可能です。自サイトに必要なものを選んで設定してください。

なお、Googleアナリティクス(GA4)の詳しい使い方に関しては、下記の資料にてわかりやすく解説しております。これからGA4を活用していきたい方は、ぜひご活用ください。

PV数の目安

WebサイトのPV数は業界によって大きくばらつきがあります。Databox社の調べでは、2023年4月時点の全業界の中央値は8,820PVでした。

なかでも多かったのはアパレル・靴などの業界です。「多様な商品ページをユーザーがチェックするため、ほかの業界よりもPV数が多くなりやすい」と推測されています。

Databox社の調査による業界別PVグラフ

 

出典:benchmark Groups by databox :Website Traffic Benchmarks by Industry

また、自動車、eコマース・マーケットプレイス、教育の業界は平均を上回るPV数ですが、同じ業界内でもブランドによってはPVの差があり、業界の中央値を大きく上回るケースもあります。一方で、コンサルティング、マーケティングや広告といったプロフェッショナルサービス業界は4,240PVと最も少ない結果でした。

メディア運営においてはPV数を目標値とするケースも多いですが、今回紹介したようにPV数の中央値は業界によって大きく異なります。そのため、業界の中央値はあくまで目安として、競合メディアや他社をしっかりと分析し、自社が置かれている環境を踏まえた上で、目指すべきPV数の数値を設定するのがおすすめです。

PV(ページビュー)を増やす方法

PVを増やすための施策はいくつかあります。それぞれ見ていきましょう。

SEOを実施する

検索エンジンからの流入により、PVを増加させるためには、SEOが欠かせません。SEOとは「検索エンジン最適化」を意味します。

SEOをしっかり行うことで、Webサイトが検索結果の上位に自サイトが表示され、ユーザーが訪れやすくなります。

具体的には、記事のタイトルや見出しにキーワードを入れたり、本文を読みやすくしたりして、ユーザーの利便性を高めることがSEOでは重要です。

Web広告を活用する

Web広告を活用することで、PV数の増加につなげる方法です。キャッチーな広告文や、インパクトのある画像などでユーザーの関心を引きつけるようにしましょう。ただし、広告の内容とリンク先のコンテンツ内容が一致していることを確認してください。誇張した内容になっていると、自社の信用が落ちてしまい、かえって逆効果になることもあります。

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SNSを活用する

SNSを活用することで、PV数の増加につなげる方法です。自サイトの特徴を踏まえた上で、適したSNSプラットフォームを選び、拡散を狙っていきましょう。

X(旧Twitter)は拡散性に優れており、Facebookは属性がわかりやすいといった特徴があります。そのほかにもInstagramやTikTokといったSNSもあります。それぞれのSNSの特性に応じた露出の方法を検討してください。

自サイトの回遊性を改善する

自サイトの回遊性を改善することも、PVを増やすためには、重要な施策です。回遊性とは、ユーザーが訪問したサイトをどの程度閲覧してくれたかを測る指標のこと。トップページを充実させたり、関連のあるコンテンツ同士をリンクでつなげたりして、回遊性を改善して、PV数の増加につなげていきましょう。

PV数を正しく理解し、PDCAを回そう

PV数(ページビュー数)は、ユーザーや訪問回数に関係なく、サイト内のページが表示された総回数を集計したものです。UU数(ユニークユーザー数)、セッション数、直帰率など、混同しやすい指標があるため、それぞれの意味を正しく理解しておきましょう。

自サイトのPV数は、GA4で簡単に確認できます。ただし、PV数の目安は業界によって大きく異なるため、競合サイトやベンチマークとするサイトのPV数も参考にしましょう。

なお、Webサイトの運営にはPV数だけではなく、ほかの指標も含めた総合的な分析が欠かせません。PV数が伸びない、どのように分析すれば良いかわからないなどメディアの運用に困ったらぜひナイルへ相談してください。

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2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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