検索キーワードの表記揺れの対応方法について

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検索キーワードの表記揺れの対応方法について

「ネコ」「猫」「ねこ」などの、同じ対象を指すものの、表記が異なることを、表記揺れといいます。

記事作成時などにも気になる表記揺れですが、SEOにおいてはどのように考えて対応するべきなのでしょうか?順を追って解説します。

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意味:表記揺れとは

「表記揺れ」とは、同じ意味を持つひとつの言葉に複数の表記・呼び方があることを指します。

SEOにおいて表記揺れが懸念される場合の具体例が次です。

  • 漢字の表記揺れ
    例:「ネコ」「猫」「ねこ」
  • 送り仮名の有無による表記揺れ
    例:「引っ越し」「引越し」「引っ越」「引越」
  • ブランド名などの固有名詞の通称・略称・カタカタ表記による表記揺れ
    例:「UNIQLO」と「ユニクロ」、「Yahoo!」と「ヤフー」
  • 外来語の由来等による表記揺れ
    例:「ヴェニス」と「ヴェネツィア」
  • 読みに由来するカタカナ表記の揺れ
    例:「ヴェネツィア」と「ベネチア」、「サーバ」と「サーバー」
  • 省略による表記揺れ
    例:「ダイヤ」と「ダイヤモンド」
  • 異体字や代用漢字による表記揺れ
    例:「高」と「髙」

対応の原則

表記揺れへの対応は、「意味が変わらない限りは、ユーザーに最も一般的な表現を使用すること」「そのサイト内の表記ルールに則ること」が基本になります。

これは、以前に比べ検索エンジンの精度が上がったことも関係しています。

意味の変わらない「漢字」「カタカナ」「ひらがな」の表記揺れなどは、検索エンジンが上手く汲み取ってくれます。

では、表記揺れの対策が必要な場合はどのような時でしょうか。

検索結果が変わるケース

実際の検索結果がほとんど変化しない場合には、その表記揺れは検索エンジンによって同じキーワードとみなされていると考えられます。この場合には、表記揺れに対応しても得られるものは多くないため、対応の優先度は下がります。

しかし、時折検索結果が大きく変わる場合もありますので、いくつか具体例をみてみましょう。

検索結果の比較:「いくら」と「イクラ」(2021年4月時点)

「いくら」と「イクラ」の検索結果を見てみましょう。

基本的に表示されるサイトに違いはありませんが、「いくら」というキーワードに関連し、ニュースが表示されている点が大きな違いとなります。カタカナの「イクラ」は、ほぼ鮭の卵を意味しますが、「いくら」は幾らという言葉を意味する時もあるためと考えられます。

▼「いくら」の検索結果

「いくら」の検索結果

▼「イクラ」の検索結果

「イクラ」の検索結果

対応に迷うところではありますが、基本的には検索結果が同じであることから、特段表記揺れの対策は必要なく、サイトの表記ルールに合わせていただくことを推奨します。

検索結果の比較:「いくら 通販」と「イクラ 通販」(2021年6月現在)

「いくら 通販」と「イクラ 通販」においても、冒頭のショッピングの機能の表示を除けば、検索結果自体はほとんど同じです。

▼「いくら 通販」の検索結果

「いくら 通販」の検索結果

▼「イクラ 通販」の検索結果

「イクラ 通販」の検索結果

これは、「通販」というキーワードを掛け合わせることで、前方の「いくら」を食べ物と認識できるようになるのではないかと推測できます。

この場合も表記揺れの対策は不要と考えられます。

検索結果の比較:「ダイヤモンド」と「ダイアモンド」(2021年6月現在)

「ダイヤモンド」と「ダイアモンド」で検索した場合、Googleの検索結果は以下の通りになります。

▼「ダイヤモンド」の検索結果

「ダイヤモンド」の検索結果

▼「ダイアモンド」の検索結果

「ダイアモンド」の検索結果

通常の検索結果の部分はあまり変わりませんが、MAP上では「ダイヤモンド」の検索では、ダイヤモンドが含まれる場所が表示されるなど違いが見られます。

検索結果の比較:「ダイヤ」(2021年6月現在)

一方で「ダイヤモンド」の短縮表現である「ダイヤ」だとどうなるでしょうか。

▼「ダイヤ」の検索結果

「ダイヤ」の検索結果

「ダイヤモンド」ではダイヤモンド・オンラインのページが表示されていましたが、「ダイヤ」だと、ゴルフ用品などを取り扱うダイヤ株式会社のページが表示されるようになりました。

また、

その後に表示されるWikipediaも「ダイヤモンド」の前に「ダイヤ」の記事が表示されるようになりました。

その後に表示されるWikipediaも「ダイヤモンド」の前に「ダイヤ」の記事が表示されるようになりました。

短縮表現になると、ユーザーの検索意図が変わることも多く、このレベルの検索結果の違いが見られやすくなりますので、注意しておくと良いでしょう。

考察と対応

このように、基本的には検索エンジンは表記揺れを認識し、上手く対応しています。そのため、検索結果が大きく異なるということは実はあまりありません。

しかし、「いくら」の検索結果に幾らの「いくら」に反応した結果を出すなど、細かい違いはかなり見られます。

これは、「表記揺れに表れるユーザーの意図に微妙な違いになるべく応えよう」とGoogleが意図しているために、キーワードごとに対応しているものと考察します。

改めて、対応としては検索結果が大きく異なる表記揺れであれば、それぞれ別のキーワードとして捉えて調整することも視野に入れ、逆に検索結果がほとんど同じものであれば、あえて別のキーワードと捉えなくて大丈夫と我々は考えています。

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表記揺れの対応の具体例

表記揺れの対策をする場合、まずはtitle要素やmeta descriptionに表記揺れを含むキーワードを含めておくことが効果的な方法です。表記揺れを踏まえたうえでtitle要素とmeta descriptionが設定されている具体例を見てみましょう。

以下は、「めがね」「メガネ」「眼鏡」というキーワードでそれぞれ1ページ目にランクインしているサイトの実際の表示例です。「めがね」「眼鏡」「メガネ」を含むなど、どちらのtitle要素も表記揺れに対応されています。

参考例1:

「めがね」「メガネ」「眼鏡」というキーワードでそれぞれ1ページ目にランクインしているサイトの実際の表示例1

参考例2:

「めがね」「メガネ」「眼鏡」というキーワードでそれぞれ1ページ目にランクインしているサイトの実際の表示例2

ただし、場合によっては表記揺れのキーワードが羅列され、読みにくくなってしまうことがあります。

title要素やmeta descriptionの文言は、ユーザーが検索結果上のどのサイトをクリックするかを判断するための材料となるため、CTRを考慮しつつキーワードを自然に散りばめることが理想的です。

特にtitle要素の文章の雰囲気が重要なので、

「serp simulator」などと検索すると見つけられる検索結果の表示を確認できるツールを用いるなどして、文言を十分に検討することがよいでしょう。

例:SERP Simulator – 検索結果の表示を確認できるツール

SERP Simulator – 検索結果の表示を確認できるツール

リンク先:http://www.serpsimulator.com

その他の対応として、ページ内の見出しや本文にも表記揺れの記載を入れることが考えられます。

しかし、その結果ユーザーがわかりにくくなってしまっては本末転倒ですので、ユーザーが読みにくさを感じない程度に収めておき、難しそうであれば、無理に対策しないで大丈夫です。

表記揺れへの対応方法まとめ

対応の方法をまとめると、次のとおりです。

  • 表記揺れには複数のパターンがあり、ユーザーは様々なキーワードで検索をする
  • ただし、表記揺れによる検索結果が大きく変わることは少なく、対策は検索結果が大きく変わるような、ユーザーの検索意図が変わる場合のみでよい
  • 対策を行う場合は、title要素とmeta descriptionに表記揺れのキーワードをうまくいれておくことを第一候補とする

以上、表記揺れに対しては、基本的に個別具体の検討が必要ですが、上記を原則とすることを推奨します。

最後に

SEOを考えるにあたり「どのキーワードでどのページをランディングページとするか」はとても重要です。たとえ、ほとんど同じ情報をユーザーが求めていたとしても、ユーザーの検索キーワードはひとつではありませんし、全く違うこともあります。

Googleサーチコンソールなどを確認し、ユーザーのリアルな検索を定期的に確認しましょう。

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