「一覧ページに掲載するリスト数は?」「内部リンクのパスってどう指定すればいいの?」などの質問にSEO現場のプロが答えます

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「一覧ページに掲載するリスト数は?」「内部リンクのパスってどう指定すればいいの?」などの質問にSEO現場のプロが答えます

※本記事は、2014年公開当時の情報を基にした記事です。

先日schoo(スクー)さんにて、SEOの放送を行わせていただきました。SEOを勉強し始めたばかりの方、制作会社のディレクターさん、SEOを外注されているWeb担当者さんなど、「ホントはSEOのこともっと知らなきゃいけないんだけど・・・」といった方むけに、サイト改善のエッセンスをかいつまんでお話しました。

録画:https://schoo.jp/class/709/
スライド:https://www.slideshare.net/motohojitsukawa/seo-for-35748590/

放送では生徒(視聴者)からコメントや質問がもらえて、ライブでやりとりしながら進められるという仕組みになっているのですが、ありがたいことに沢山の質問をいただき、ああやっぱりこういう所が気になるんだなというところが実感できました。その場で答えられなかった質問もありましたので、講義のフォローアップとして気になる人の多そうな質問をピックアップしてお答えします。

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今回ピックアップした質問

技術的な質問

個人サイト(自営店舗)を自身で運営しています。季節によってサイトを訪れるユーザーの目的となるキーワードが違うことが想定される場合、HTMLタグの対策キーワードをコロコロ変えてもいいものなのでしょうか?
一覧ページに掲載するリスト数はどのように決めていますか?
内部リンクをhttp:// から指定しろというSEO指示を受けたことがありますが大きな意味はあるのでしょうか?
見出し及びリンクの「画像置換+alt属性」か「文字+CSS3装飾」の選択は’リンクの重み付け’に影響を及ぼしますか?
descriptionの文字数の目安ありますか?

SEO会社一般に関する質問

やはり個人でやるのと、業者に頼んでやってもらうのとでは、全く違うのでしょうか?
良質なSEO会社の見極め方を教えてください。
今後、Googleの仕様変更などにより、SEOの在り方やSEO事業の存続に影響はありますか?悪質なSEO業者が駆逐されるのは当然として、真面目にやっている業者はどうなのでしょうか?

ナイルのSEOに関する質問

SEOコンサルをする場合、コンテンツの提案はどんな事をしていますか?
SEOをバリバリ頑張るのと、広告含めた予算のバランスはどう提案されてますか?

その他

SEOにおいてschooのここが素晴らしい!というのはありますか?
参考する書籍があれば教えて下さい。/ おすすめのSEO本はありますか?

技術的な質問

個人サイト(自営店舗)を自身で運営しています。季節によってサイトを訪れるユーザーの目的となるキーワードが違うことが想定される場合、HTMLタグの対策キーワードをコロコロ変えてもいいものなのでしょうか?

店舗サイトということは、商品を販売する小規模なECサイトか、店舗への来店をうながすような案内サイトでしょうか。実際に見てみないことにはわかりませんが、季節によってユーザーの検索ワードが代わる場合でも、特定のページに含むタグをコロコロ変えることはあまりおすすめできません。

検索エンジンの評価はURLごとに各キーワードに対してひもづけられるので、時期によってタグを変えてしまうと、各キーワードに対してどういった評価を下せばいいのか?ということが検索エンジン側で適切に判定しづらくなってしまいます。

具体的にどのような内容なのかは分かりませんが、例えば対策としては、ユーザーが検索するであろうキーワードが季節ごとに複数分かっているのであれば、それに対応するページをそれぞれ作成し、いつ、そのキーワードで検索されても対応できるようにするのが良いでしょう。毎度毎度タグを変更する必要もないですし、検索エンジンからの評価も安定します。

一覧ページに掲載するリスト数はどのように決めていますか?

特にSEO的にいくつであるのがベスト、という一般的な正解はありません。一覧ページにどれだけ個々の情報を掲載するのかによっても判断は変わるでしょう。

基本的にGoogleはページャーでつながれた一連のページはひとまとめに処理しようとしてくれます。ただしリストに掲載された個別のページへのリンクをクローラーが回りやすいかどうか、という点で言えば、あまり細かく切り分けてページャーで遷移させまくるというのはクローラビリティの観点からあまり良い状態とは言えません。

かといってあまり1ページあたりの掲載数を多くし過ぎるとページの読み込み速度に影響を与えたりスクロールして閲覧するのに苦労したりとユーザビリティに影響を与えたりもするので、「掲載して問題ない範囲で多めに」というのが一般的な判断軸としては無難かなとは思います。

内部リンクをhttp:// から指定しろというSEO指示を受けたことがありますが大きな意味はあるのでしょうか?

相対パスではなく絶対パスでリンクを指定するという話ですね。これが実際にどういう意図で指示されたものなのかは不明ですが、いくつか意味は考えられます。ここでは詳細は割愛します。

  • Googleが絶対パスを推奨しているため
  • サイト内でクローラーが発見するURLを統一するため
  • コンテンツを自動で無断転載されたときなどにリンク飛び先のURLを自社サイトに戻すため

などでしょうか。とは言え絶対パス、相対パスによるSEOの効果の差異はほとんどのケースではほぼ皆無と考えて良くて、あくまで運用上の都合やコストなどを優先させるべきという考えで問題ありません。わざわざ全ての相対パスを絶対パスに書き換えなんていう作業は決して必要ありません。

見出し及びリンクの「画像置換+alt属性」か「文字+CSS3装飾」の選択は’リンクの重み付け’に影響を及ぼしますか?

リンク1本は1本なので、そのリンクが受け渡すパワーとしては変わらないと考えて良いと思います。また、テキスト理解という意味でのベストプラクティスを考えれば「文字+CSS3装飾」が正解ですが、画像置き換えも一般的に広く浸透している技術なので検索エンジンが問題なく処理してくれる可能性が高いと思います。

ただリンクのパワーの問題というよりは、見出し等でいちいち画像を読み込ませるのか、という意味で考えるとユーザビリティ上及びSEO上の影響が出てくる可能性がなくはないかなと思います。

結論としては、画像によるビジュアル的な表現が必要な場合には見出しに画像を使用するで全く問題ありませんが、CSSでの装飾された文字で十分なものであればテキストで記述しましょう、といった判断で良いと思います。

descriptionの文字数の目安ありますか?

meta descriptionについては特にSEO上の重要な加点になる要素ではありませんので、あくまで検索結果上での見え方を重要視すべきという考え方で良いと思います。つまり考えるべきポイントは検索されそうなキーワードが含まれるか(太字表示されるため)、であったり、内容が理解できて検索結果でクリック候補に入れてもらえるかどうか、などです。

その上で文字数については、表示文字数も考慮すれば50~100文字くらいであれば問題はないかと思います。スマートフォンの検索でのアクセスが多い場合にはスマホの検索結果表示も意識して、前半50文字程度でキーワードが含まれ内容が理解できるように工夫すると良いと思います。

SEO会社一般に関する質問

やはり個人でやるのと、業者に頼んでやってもらうのとでは、全く違うのでしょうか?

業者に頼むメリットってなんですか?という質問と捉えて回答します。まず当然頼む会社によってまったく異なりますが、色々なサイトに実務で関わった結果として得られた知識や経験の有無は大きいかなと思います。

サイトの構造をこうすべき、SEO上この施策は影響が大きい、小さい、意味が無い、逆効果、などの要件については、やはり実際にどのくらいサイトのSEOに取り組んできたか、検索エンジンの特性や動向を理解しているかによって理解レベルが変わりますので、実績のある会社に頼むのであれば「成果が出る可能性が高い」というメリットは享受できるかと思います。

特に大きなサイトのSEOを行うのであれば、忙しい担当者が聞きかじりの知識でどうにかなるほど簡単なものではありませんし、改修に費用がかかったり、現状のトラフィックに悪影響を与えるなどのリスクがある中で自分の知識だけを信じて改修に取り組んでいくというのは相当な勇気が必要だろうと思います。

もちろん中にはSEOの専門家並みとかそれ以上の知識を持つインハウスSEO担当者の方も一部いらっしゃいますが、全体から見ればごく稀なケースです。

ただもちろんコンテンツの良し悪しやその内容がより重要性を増す中で、そのサイトのサービス自体の専門家ではないSEO会社がそうした全て代行するというのは多くの場合は現実的ではないですし、そこはうまく分業するところかなと思います。

設計や仕組みづくりなど専門的な知識や経験が必要な部分に関しては必要に応じて専門家の知見を利用し、自社サービスに大きく関わるコンテンツについては社内でリソースを確保して体制を作るというのが理想的かと思います。

良質なSEO会社の見極め方を教えてください。

一般的にお答えするのは難しいです。各社とも得意・不得意が必ずあります。そして会社単位ではなく実務担当者が誰かというレベルでも大きな差が出ます。個人的には”相性が良いかどうか”というのが正直長く取り組んで結果を出すコツなのではないかなと思ったりもしていますが、もし選定しなければならない立場にあるのであれば、選ぶポイントとしては

  • SEOに取り組むことによって何を実現したいのか(上位表示、何位にしたい、とかではなく、ビジネスとして何を達成したいのか)、という具体的なゴールを持つことと、それを担当者に伝えること
  • それに対して「具体的な」解決策を提示してくれるかどうか
  • 相手の会社の得意な領域、不得意な領域について率直な回答を求め、明確な回答を得られるか
  • どのような仕事の進め方をするのか、それは現実的に上手く行きそうか
  • 提案された内容に、「なんかすごそう」「プロっぽい」とかそういうレベルではなく、理解して納得して取り組む価値があると思えるか
  • 取引条件が合うかどうか

こうしたことでしょうか。

※参考※
SEO会社って何を基準に比較・選定したら良いんですか?
[寄稿] 元インハウスSEO担当者が語る、失敗しないためのSEO会社の選び方、付き合い方

※編集者注:

全てにおいてこの会社が一番良いです!という会社は知るかぎりは思い当たりません。

ちなみに営業担当者のレベルで言えば、「実績があります」「ノウハウがあります」「最新のアルゴリズムの動向を把握していますので常に最適な状態を保てます」「○○(大手)さんのSEOやってます」「ペナルティ受けたこと一回もありません」みたいな自社の営業トークと自慢話や”フカシ”しか出来ない担当者であれば、担当者を変えてもらうか会社を変えるかはしたほうが良いかなとは思います。

 

今後、Googleの仕様変更などにより、SEOの在り方やSEO事業の存続に影響はありますか?悪質なSEO業者が駆逐されるのは当然として、真面目にやっている業者はどうなのでしょうか?

既にかなり影響はでてきていると思います。かつてのような人工リンク一辺倒のやり方で継続的に上位を維持できる可能性は年々低下傾向にありますので、SEO会社全般としても取り組み自体をリンク以外にシフトしなければならない状況にはあります。

同時に市場の認識も変化して、リンク中心ではない手法のSEOを行いたいという企業も少しずつですが増えてきておりまして、リンク以外のノウハウが自社にない状態では、すぐに別方向にピボットも難しいのでそうした会社は苦しいのではと思います。

逆にリンク中心のSEOで一定以上の成果をあげられる専門会社は今でも存在していますし、今後も一定数は残ると思います。ただし、それはそれでかなりの覚悟を持ってやられている会社でなければそうは出来ないと思いますので、そういう会社はかなり少数だと思います。

※編集者注:

実際には、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、最近は事業をシフトするか、撤退、事業譲渡、倒産、といった動きが目立ちます。

 

Googleの仕様変更によってSEO自体がしづらくなるかというと、特にそういうことではありません。仕様変更によって使えなくなった手法はたくさんありますが、逆に言えばそれだけです。

SEO上で考慮すべき項目は数えきれないほどたくさんありますし、多くの場合は優先順位も明らかです。それを一つ一つ整理して提示して、実現可能なところから実行していくだけです。

※参考※
自然リンクを狙ってSEOの成果を出せる人は普通にスゴイと思う、という話と将来的なSEO事業の向かう先について
Googleがアルゴリズムを変更する目的とSEOの役割
“ホワイトハットSEOが上手くいかない”という人へのアドバイス

※編集者注:

リンク→リンク以外への転換については、個人事業や少人数の組織ならまだしも、組織規模が大きくなると更にいろんな障壁があり本当に難しいと思います。既存の販路(特に代理店への依存度が高い場合)、既存の人材スキル、スキルを持つ人材の維持(離職防止)、新規採用、教育、標準化、リンク用インフラの処理、既存サービスの顧客、ほかにも色々と大きな障壁があります。外から見ているよりも「リンク中心のSEOから、リンクを使わないSEOをお金をもらえるレベルで組織的に提供するようにシフトする」ことはそうそう簡単なものではありません。

大げさに言えば、SEO事業としてくくっていても、それぞれはビジネスモデルとしてほとんど別物です。つまり単なる方向転換、ではなく既存のビジネスを一度破壊して新たに再構築するくらいの覚悟が必要なことだと認識しています(もちろんこれはもともとの状況にも依るのでしょうけど)。

と、ここ数年は本当にこのビジネスモデルの移行をしていくにあたり僕自身も色々大変な思いをしてきましたので長々と補足しました。誰かが知ってるとか出来るとかでは全然ダメで、みんなが出来る必要がある、それがビジネスとして成立する、というのが本当に大変なことです。そしてメンバー個々人のレベルの引き上げという意味では今後も際限ないのでまだまだチャレンジングです。

 

ナイルのSEOに関する質問

SEOコンサルをする場合、コンテンツの提案はどんな事をしていますか?

もちろんサイトによってまちまちです。ただ、面白いことをやりましょうとか流行りの手法を使いましょうとかそういうのは違うと思うのですね。一つ一つ整理して、必要なコンテンツを洗い出して作っていくように地道な提案をしています。あまり派手なことは提案しません。

例えば既成品を販売するサイトと、オーダーメイドで作って販売するサイトでは同じテーマでも必要なコンテンツは異なります。情報収集期間を長くとるサービスを紹介するサイトと、ふと困った時に探して選んで見つけて申し込むようなサービスを紹介するサイトでも、コンテンツの戦略も重要性も大きく変わります。

自分のサイトに来て欲しい人、彼らが知りたいこと、彼らに知ってほしいことをまずは明確にして、それは良質な自然リンクの獲得につながるものなのか、或いは商品を比較選定される上でのポジティブな材料と成りうるコンテンツなのか、例えばそういうことを考えながらコンテンツを考えていきます。

※参考※
Webサイトに必要なコンテンツとSEOについて
「ユーザー」から出発するWebコンテンツ企画の5ステップ【基本編】
元雑誌編集者が語る、あなたの”コンテンツマーケティング”が上手くいかないワケ

SEOをバリバリ頑張るのと、広告含めた予算のバランスはどう提案されてますか?

当たり前っぽい回答ですが期待できそうな投資対効果による判断となります。

SEOに取り組み、自然検索流入を改善することで大きな成果を上げられる可能性が高い(伸びしろが大きい)のであれば、SEOに積極的に投資してもらうように提案します。分かりやすい例では、規模の大きなコンテンツなのに実装が甘いために相応な検索流入が得られていない、リスティング広告には月に500万円投資している、であれば、短期間で一気にサイトにテコ入れしてSEO側の改善をしましょうという提案が出来ます。

逆にサイトの多方面の改善で自然検索を伸ばすにはそれなりの期間やコストを要するため、そこに見合った効果をあまり見込めないのであれば、SEOはそこそこに、広告を中心としたマーケティングを優先させるべきです。常にSEOに全力投球する必要はどこにもありませんし、SEOに取り組んでも期待できる効果が全体から見て微小なのであれば、こんな面倒なことやっている場合ではないことがほとんどと思います。時間と労力ばかりかかって何も得られませんし。

※参考※
SEO対策とリスティング広告の共通点/相違点
SEO対策を実施するメリット

その他

SEOにおいてschooのここが素晴らしい!というのはありますか?

なんとも答えづらい質問ですが、外から見て言えるレベルの回答としては、現状でSEOはそこまで優先して意識していないのではないかな、と思います。今は、基本的に生放送を中心として、schooのアカウントor講師本人or講師の所属団体がソーシャルメディア上で拡散して集客/スクー自体のファンがサイト巡回中に放送を発見して視聴、という流れが主流かと思いますし、現状ではそれでかなり集客はできているのではないかと思います。

これまで蓄積した放送情報及び受講者の投稿によるテキストコンテンツといった独自の情報資産に加え、ユーザー参加が非常に活発なメディアになっているため新たな仕組みのユーザー投稿型のコンテンツなども促進しやすいだろうといった特性もありますので、SEOを本格的に実践することで、もっともっと検索結果での露出を改善していくことは出来ると思います。

参考する書籍があれば教えて下さい。/ おすすめのSEO本はありますか?

ということで定番の本を紹介します。下2つは最近出版されたものでお勧めです。

このあたりでしょうか。

まとめ

あまりまとまりのない感じにはなってしまいましたが、でてきた質問は現場でも割とよく聞かれるような質問であったりというところで、一つくらいは参考になる問答があればなあと思います。

ちなみに最近はこんな形でスクーさんで声をかけていただいたり、自分でもちょっと大きめにセミナーを開こうとしていたり外に向けて発信することが増えて、認知度が上がっているんだなあととても嬉しくなります。スクーさんの方は会社でチャンネルを持たせて頂いているので、また何度かやると思いますので引き続きよろしくお願いいたします。

集客・コンバージョン数を増やしたい方へ

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編集者情報

ナイル編集部
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2007年に創業し、約15年間で累計2,000社以上の会社にマーケティング支援を行う。また、会社としても様々な本を出版しており、業界へのノウハウ浸透に貢献している。(実績・事例はこちら

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